2008/09/30

IBM Publishing Web Content

現在、IBMのWebサイトトップページのコンテンツはすでに変更されているが、7月時点ではCSR、インド携帯最大手のBharti Airtelのケーススタディ、そしてInsightsがフィーチャーされていた。
どうやらIBMは数週間単位でトップページのコンテンツを変更している。下の参考にあるプレゼン資料で企業はコンテンツを出版し、メディア化すると書いたが、IBMはその流れに乗っているように見える。また、Sociableという点も書いたが、企業WebサイトでDigg、Del.icio.usや他のソーシャルメディアボタンをつける例は今後、一層増えるだろう。

参考:Global Online Branding Presentation (Online Ad 2008/09/21)

それ以上に目を惹いたのはCSRを取り上げていたことだ。例えば、二酸化炭素フットプリントアセスメント、グリーンデータセンター、ステークホルダー管理、環境入札戦略、情報透明性戦略など、「企業がCSRを実現するに際してIBMが支援できること」を書き出していた。

そこで、7月時点でのIBM Webサイトのコンテンツに関して簡単にまとめたケーススタディをSlideShareにアップしたので、興味のある方はどうぞ。

 下のボタンなどで直接、見ることもできるし、拡大することもできる。また、直接SlideShareへ行くこともでき、ファイルのダウンロードも可能です。
CSR Marketing Case Study
View SlideShare presentation or Upload your own.
Source:Dramroll - CSR Marketing Case Study

2008/09/29

Trends and Best Practices in Adopting Web 2.0 in 2008

Awarenessから「Trends and Best Practices in Adopting Web 2.0 in 2008」という資料が出ている。

まず、「就業時間中にソーシャルメディア利用を許可」しているかだが、昨年の37%から2倍近い69%へ許可している企業が増えている。

当然、企業側としては「生産性低下:65.7%」、「セキュリティ上の問題:45.7%」、「不適切なコンテンツ投稿:42.9%」を挙げて、ソーシャルメディア利用を禁止してきた。しかし、こういった見方は変化してきたようだ。49%の企業は適切であれば企業SNSで自由に発言することを許可してきている。
また、36%の企業はオンラインコミュニティへ貢献させるため、定期的なインセンティブ提供や利用頻度を促進する取り組みを行っている。

次に企業側がどのようにWeb 2.0アプリを使っているかだが、2007年と2008年を比べると面白い、2007年には「消費者とのコミュニケーション増加」、「ブランド認知向上」、「マーケティング調査」という順だが、2008年には「ブランド認知」がトップになっている。また、3番目には「顧客エンゲージメント向上」が入っている。
そして消費者および顧客とのコミュニケーションを促進するため、内部・自前コミュニティではなく、外部のコミュニティを活用予定だとする企業は27%、加えて13%はすでに外部コミュニティを活用している。

そこで、どんなWeb 2.0ツールを利用しているかというと、以下のとおりでBlogが80%、SNSが62%、コミュニティが61%に達している。それ以外にも、RSSフィード、フォーラム、ビデオ、タグ、Podcasts、写真共有サイトなどがある。

外部コミュニティは消費者および潜在顧客のニーズに対応する場所だ。企業側としては消費者ロイヤルティ・保持に76%、ブランド構築に74%、消費者とのコラボレーションに67%が期待している。
Source:ReadWriteWeb / Report: Nearly 70% of Businesses Allow Social Media Usage
Source:Awareness / Trends and Best Practices in Adopting Web 2.0

企業はWeb 2.0、ソーシャルメディアを活用して消費者および顧客と新しいコミュニケーションチャネルを構築している。その目的はブランド認知・構築、コミュニケーション向上および顧客とのエンゲージメント強化だ。

広告露出からブランド認知・構築といった訴求チャネルだけでは今後のマーケティングは立ち行かない。消費者および顧客がいま、集まるスペースに参加し、コンテンツを共有してもらうマーケティングが必要になっている。

2008/09/26

Strategy of NYT -3

9月24日付けのIAB Smart BriefにNYTのバナー広告が掲載されていた。
バナーをクリックすると、以下のメディアキットページへ飛んでゆく。目を惹いたのは左隅にある「NYTimes.com Self Service Advertising」というセクションだ。

これはキャンペーン予算が1万㌦以下のSMBが直接、アクセスし、自前の広告原稿をアップしたり、できあいの広告案からカスタマイズしたり、掲載セクションを決定し、予算配分などを決めることができるセクションだ。(下をクリックでサイトへ)
SMBの広告サンプルもある。それぞれのimpression数およびCTRが表示されている。(下をクリックでサイトへ)
Source:NYTimes.com / Self-Service Advertising

必要なのは広告原稿ぐらいだが、SMBであっても大方のことはできてしまう。キャンペーン予算1万㌦といえば、レップにとっても大手の広告代理店にとっても1媒体とすれば少ない金額ではない。が、レップも広告代理店も要らないことになる。

NYTの戦略が目覚しい勢いで進化を続けている。

参考:Strategy of NYT -2 (Online Ad 2008/09/25)
参考:Strategy of NYT (Online Ad 2008/09/19)

Googleは検索広告から始まり、新聞そしてTV広告にも手を広げてきている。新聞にしても、TV広告にしても今のところはロングテール対象、あるいは残りスペースを埋めるだけの予算・規模でしかない。しかし、着々と布石をつなげてきている。SOHO、パパママストア、SMBから中堅、大企業、ナショナルブランドへとつながるのは目に見えているし、もし、Googleがそれを考えていないとしたらアホだ。また、それが見えるからこそ、売れ残り在庫セールの必要性が分かりながらメディア側も二の足を踏んでいるし、特に代理店側の反発がある。

それと似たような形でNYTがSMB層へ直接販売チャネルを開いたということだ。劇的に新聞広告が増える見込みなどない現在、ロングテールのオンライン広告販売網を自前で構築するわけだ。レップ・広告代理店の仲介が少ない、不要なロングテール企業に天下のNYTが門戸を開いたということだ。

このことは、SMB規模以上の中堅、大企業、ナショナルブランドに目を開かせる意味もあるかもしれない。スペースバイイング、原稿制作、スケジューリング、エビデンス提出など通常の代理店業務がどこまで必要かということだ。Googleであれ、NYTのSelf-Serviceであれ、あまりその必要性を感じさせない。

中堅以上の企業にとって何が必要かというと、以下の参照でも取り上げたが、デジタルスペースの知識であるし、Pull戦術の知識であったり、ソーシャルメディアや消費者行動を熟知しているかだ。マーケティング、あるいはコンサルティング能力があるかどうかだ。広告売上ではなく、フィービジネスをどこまで計上できるかが問題となる。それは中堅以上の企業にとって、直販ビジネスも大事だが、ブランド認知、ブランド構築を行う重要性を理解しているからだ。

参考:Top 10 Wish List for Agencies of the Future (Online Ad 2008/09/10)

ただし、これは海の向こうの話だ。CMOや、Chief Blogger、Social Marketing Managerなどのいない日本企業はオンラインのマーケティングやコンサルティングを必要としていない。従来どおりの既成メディアに対する広告という一方通行のコミュニケーションを続ける限り、レップも広告代理店も安泰だ。ただし、海の向こう、すなわちWeb 2.0スペースでの話は、海の向こうで終わる話ではなく、全世界の話だ。

参考:The End of Advertising (Online Ad 2008/08/29)

2008/09/25

Strategy of NYT -2

先日、「Strategy of NYT」を書いたばかりだが、新しい動きがあった。

参考:Strategy of NYT (Online Ad 2008/09/19)

BtoB Onlineの伝えるところによると、NYTは「TimesPeople」というSNSのパブリックベータを公開した。(下をクリックでサイトへ)
登録ユーザ間でNYTのコンテンツを共有、推奨してもらう仕組みだ。TimesPeopleにサインインした後、評価や推奨を共有するユーザを登録し、記事、ビデオ、スライド、Blog、読者コメント、評価や映画、レストランやホテルのレビューまで、NYTのありとあらゆるコンテンツを共有することができる。
Source:BtoB Online / NYTimes.com announces public beta of social networking site

LinkedInのユーザを取り込むことに加え、NYT自身がSNS化するという今回の動きは非常に象徴的だ。既成マスメディアの代表であるNYTがSNS化して、読者、消費者、ユーザが今いるスペースに参加しようとしている。一方的な情報、コンテンツの垂れ流しから、コンテンツの共有を促進するためにWeb 2.0へ大きく舵をきったということだ。

Global Online Branding Presentationのスライドで、マーケティングは「Push to Pull」、「Publish Content」、そして「Brand become media」という流れを書いた。このNYTの動きを見ると、結論として「Brand become SNS」を追加したほうがよさそうだ。

参考:Global Online Branding Presentation (Online Ad 2008/09/21)

なお、NYTのTimesPeopleの紹介画面にCiscoの「Human Network」のバナーが掲載されている。Global Online Branding Presentationのスライドで説明したようにCiscoはすでに独自にSNSを立ち上げている。

: 「Ciscoはすでに独自にSNSを立ち上げている」と書いたが、Human Networkのコンテンツが変更されたようだ。以前は「Share Your Story」や、Bloggerのエントリなどを紹介するセクションがあったが、現在は存在しない。(追加 2008/10/03)

2008/09/24

Beijing Olympic

Big ResearchがTVで放映された北京オリンピックの各種競技ごとの視聴率データを出している。

といっても18~34歳の視聴率トップ15に入った競技のみだが以下を見ると、開会式が飛びぬけているが、閉会式も78.4%だ。この2つを除けば体操が競技では一番人気がある。
さてオリンピック関連情報をどのメディアを使って収集したかというと、当然、TVが一番で84.4%だ。しかし、2番目に75%のインターネットが来ている。新聞は58%、携帯以降は40%以下となっている。
Source:Big Research / Special Report : 2008 Beijing Olympics (登録要)

TV、新聞、WOM、雑誌、ラジオ、その他という非インターネット系と、インターネット、携帯、Email、Webラジオ、携帯テキスト、Blog、IM、携帯ビデオというインターネット系のメディアが情報収集に使われている。

すくなくとも18~34歳の中国の人たちは様々なインターネットのタッチポイントチャネルを駆使して、情報を収集している。また、それぞれのチャネルで情報、コンテンツを発信していたのだろう。膨大なコンテンツが流通しているわけで、その流通チャネルはマスメディアからソーシャルメディアへ移行しつつある。マスメディアを活用するマーケティングだけではもう立ち行かない。また、マスで使っているマーケティング戦略をそのままソーシャルメディアに流用することなどできるわけもない。

専属部署を立ち上げ、耳をそばだてることから始める必要がある。

2008/09/21

Global Online Branding Presentation

現在、インターネット人口は全世界で14.6億人、普及率は約22%(OECDの平均は約61%)。メディアシフトが起こり、慎重だった米大手企業も広告予算の半分をインターネットに振り向けようとしている。

一方、米国トップWebサイトやIT系Blogなどへのアクセスの過半数以上は米国以外からで、アクセスユーザは各国のアーリーアダプターだ。そのため米グローバル企業の露出は彼らを経由して各国へ普及、露出している。

米グローバル企業は意図せず、グローバルなオンラインブランディングを実行していることになる。非米国グローバルブランドが戦略的なブランディングを実行しない限り、ブランド価値は低下する。

という現状認識をまとめたプレゼン資料をアップしたのでどうぞ。

英語版はこちら。ただし、拙い英語なのでバシバシと添削コメントをどうぞ。

Source:SlideShare / Global Online Branding (日本語)
Source:SlideShare / Global Online Branding (英語)

2008/09/19

Strategy of NYT

現地、9月16日のNYTimes.comの一面トップ、そしてビジネスセクションのトップ記事はAIGに850億㌦の緊急融資が行われていることを伝えている。
しかし、注目すべきは右側のGMのバナーの上にあるセクション、「News for Media Professionals」だ。先週くらいからBusinessおよびTechnologyセクションに表示されるようになってきた。

これは7月にNYTおよびLinkedInからプレスリリースが出ていたように、両社が提携し、LinkedInユーザのプロファイルに応じて、NYTimes.comのビジネスとテクノロジーセクションでそのユーザに適したヘッドライン(例えば、「News for Media Professionals」)、プロファイルに応じた最新ニュース5本を表示するものだ。

例えばLinkedIn登録メンバーの業種がコンピュータであれば「News for Computer Professionals」というヘッドラインが生成され、それに応じたニュース5本が表示される。

また、NYT画面にある「SHARE」を開き、Linkedinをクリックすると、ユーザのコネクションにNYTの記事を転送することができる。

Source:NYT / The New York Times and LinkedIn Form Strategic Relationship
Source:LinkedIn Blog / The New York Times Get LinkedIn
Source:PaidContent.org / Aiming At BtoB, NYTimes.com Rolls Out Business, Tech Sub-sections; Handful Of Hires
Source:NYTimes.com / Fed's $85 Billion Loan Rescues Insurer

LinkedInは現在2,500万人のユーザを擁し、月に100万人ずつメンバーが増えている世界最大のビジネスSNSだ。LinkedInのパワーは下のスライドを見るだけで一目瞭然だ。

既成マスメディアがWeb 2.0時代に即応するため、各メディアでそれぞれの対応を行っている。記者Blog、記事へのコメント、記事を引用するBlogの表示、記事・記者などへの質問、読者ビデオの掲載、ビデオのWeb/Blogへのエンベッディング、フォーラム、ユーザのマイページ作成、記事のemail転送、ソーシャルタグマーク、SNSへの記事転送・投稿などなど盛り沢山だ。

これまではメディア側でサービス・機能・ツールを追加してWeb 2.0的雰囲気を作り出していたわけだ。しかし、今回はWeb 2.0側の代表的なサイトと戦略的な提携を行って、自サイトユーザとWeb 2.0サイト側ユーザとの統合、融合を図り、広告ターゲット層をより明確化して、訴求力を向上させようとしている。NYTとすると、世界最大のビジネスSNSであるLinkedInを引き込んで、LinkedInユーザの中でもビジネスエグゼクティブ、デシジョンメーカー向けの広告を大きく膨らませる戦略だろう。

世界の新聞といっても過言ではないNYT、全世界から様々な階層のユーザがアクセスするNYT、その記事は世界中のメディアが引用する大きな力を持つNYTが、ここまでWeb 2.0対応を進めている。

さて、翻って各企業、ブランドのWeb 2.0対応を見たとき、その対応の浅さ、低さ、実のなさが鮮明だ。今、訴求すべきユーザが集まるスペースはレガシーメディアではないし、それと同様のWeb 1.0スペースでもない。ブランドのコントロールの及ばないところで、ネガティブ、ポジティブにブランドが語られているところ、それがWeb 2.0スペースだ。

プッシュではなく、プルなのだ。ダイナミックなコンテンツを発信し、共有してもらい、露出を拡散してゆくことが重要なのだが...。

2008/09/18

Display Ad Contextual Relevancy

視線ヒートマップでお馴染みのEnquiroから新しいホワイトペーパーが出ている。B2B購買決定者の100人に対してディスプレイ広告の文脈関連性の効果を調べたものだ。

まず最初に、面白い結果が出ている。それは、文脈に関係のない広告を露出された場合、関連のある広告より16%も広告想起が高いという結果だ。これはなぜなら、場違いの広告を露出された調査対象者は、その広告を理解するため5%も長く広告を視認するためだ。ある種の「驚き」が注意を喚起するわけだ。

ただし、この手法はオフラインおよびオンラインで膨大な露出を行っているビッグブランドだけにメリットのある話で、中堅以下のB2B企業には適応できない。
次に広告メッセージの助成想起だ。上記のとおり、文脈に関連しない広告の初期認知は、関連する広告よりも高い。しかし、広告メッセージの段になると、文脈に関連した広告の助成想起は関連しない広告よりも52%も高い。それだけB2B購買決定者にとって文脈に関連する広告メッセージは力がある。
さて、B2Bの購買決定者は、自身でもベンダー調査を行い、仕様やベンダー選択条件を決定し、最終的にベンダーを決定する前までの候補リスト作りに強く係わっている。文脈に関係しない広告と、文脈に関係する広告のベンダーを候補リストに加えるかどうかが、ベンダーにとって重要なポイントだ。この点で文脈に関連する広告のベンダーが候補リストに挙げられるのは、文脈に関連しない広告のベンダーよりも28%も高い。
最後に広告を露出されていないコントロールグループも加えて購買意思を比較している。コントロールグループをベースラインとすると、文脈に関連する広告のベンダーから購買するのは24%のアップリフト、関係しない広告のベンダーは12%のダウンとなっている。
Source:Enquiro / Display Advertising - Does Contextual Relevancy Make a Difference? (pdf)

文脈に関連するディスプレイ広告が優位だということは分かっているから、物足りなさが残る。どういったジャンル、スペースでディスプレイ広告が露出されているかということが問題だ。マスメディア系サイト、業界サイト、Blog/SNSなどのWeb 2.0系サイトでそれぞれ特徴のある露出が行われているだけに、次回のホワイトペーパーに期待したい。

2008/09/17

Internet in China June 2008

CNNICが7月末に今年上半期の新しい調査データを公表している。

それによると、中国のインターネット人口は2.53億人となり世界最大となった。今年の半年間で4,300万人も増えている。普及率は昨年末の16%から19.1%へアップし、InternetWorldStats.comの6月のデータによる世界平均の21.9%に近づいている。
男女比を見ると昨年末で女性が42.8%だったが46.4%へアップしている。また年代別では30歳以下が過半数を超えている。
面白いのはモバイルアクセスが28.9%もあり、また、インターネットカフェからのアクセスが39.2%もあることだ。モバイルユーザだけで7,305万人ということになるし、インターネットカフェ利用者は9,918万人ということになる。
で、彼らが何をしているかというと、
  • 検索やemailよりもIM
  • ニュースを閲覧し、Blogを書き込み
  • 音楽、ビデオのアップ・ダウンロード
をしているということになる。
Source:CNNIC / 22th Survey Report (pdf)

ForresterのGroundswellにあるProfile Toolで「Metro China」をプロファイリングしてみると、BlogやWebを立ち上げたり、ビデオ・音楽をアップロードする「Creators」が36%、製品・サービスを評価したり、Blogにコメントを書き込み、フォーラムで発言する「Critics」が44%となっている。都市部の中国人ユーザのプロファイルだが、CNNICのデータと重なっている。
Source:Groundswell / Profile Tool

2.53億の中国ユーザがオンラインで様々なコンテンツを書き込み、アップロードしている。その中には多くのブランドも含まれる。中国語でブランドが語られているが、それをモニターしているブランドはあるのだろうか?

先月、Oracle Web 2.0を書いた後、Oracle JapanからこのBlogにアクセスがあった。まるでGoogle Alertsでモニターしていたかのように。

参考:Oracle Web 2.0 (Online Ad 2008/08/21)

2008/09/16

Cisco Energy Tax

今年のInteropで、NortelはCiscoに強烈なパンチを見舞った。

「Cisco Energy Tax」と題してCiscoのスイッチとNortelの同等製品のエネルギー消費を比較するデモをやっていた。その内容を印刷およびオンライン媒体を使って5月にキャンペーンを実施していた。その反響が大きく、秋からの予定を前倒し、「Energy Calculator」に的を絞り、今月からCNNなどでのTVCF、CNN.comやCIO.comでのオンライン広告およびもソーシャルメディアを使ったキャンペーンを開始したとBtoB Onlineが伝えている。

2つTVCFがYouTubeにあがっている。


早速、「Energy Calculator」を使って比較してみる。日本の2,500人規模の事業所でデータセンター、ワイヤリング、WANルーター、IPアプリケーションの運用コスト差は年間で1,850万円、5年間で1億円を超えることになる。
Source:BtoB Online / Nortel debuts TV campaign
Source:Nortel / Energy Calculator

グリーンというよりはTCOなわけだが、見える数字が現れるだけにグリーン戦略としてもパワーがある。これだけのTCOギャップを見せ付けられれば少なくとも見積の一つや二つは欲しくなる。

B2B企業にとって引き合い生成が最大の営業・マーケティング戦略だ。その点、今回はTCOとグリーンを絡ませた強力な引き合い生成キャンペーンとなっている。

2008/09/15

Greenwashing Index and ExxonMobil

以前、「Green Message or Greenwashing」というエントリを買いた。

参考:Green Message or Greenwashing (Online Ad 2008/04/02)

そこでは触れなかったが、「Greenwahing Index」というサイトがあり、今年1月から各社のグリーン広告がまったくの「Greenwashing(事実を隠蔽、糊塗し、実際よりもよく見せかけている)」なのか、それとも誤解を招きかねない広告メッセージなのかをユーザに評価させている。9月8日時点で121件の広告が提出され、評価されている。

最悪評価の5をもらっているのは、UKのShellなど4件ある。(下をクリックでサイトへ)
Source:Newsweek / Save The Planet, Lose The Guilt
Source:Greenwashing Index

ところで英国のASA (Advertising Standard Authority) は、ExxonMobilの下のTVCFを放送禁止とした。

「液化天然ガスが世界でもっともクリーンな燃料」とした広告に対して、二酸化炭素を排出するという重大な問題を抱えているエネルギーを風力発電や太陽光発電と並べて説明するのは、誤解を招くという判断だ。

Source:Guardian /ExxonMobil to contest ban on ad for liquefied natural gas

グリーン、グリーンと草木もなびく今日この頃だが、グリーンを謳うのであればGreenWashingでブランド価値を下げる愚を冒すよりも、「Green Message or Greenwashing」で紹介したPatagoniaのFootprint Chronicleが示している全サプライチェーンでの二酸化炭素排出量、廃棄物、エネルギー消費量を示すべきだろう。

2008/09/12

Online Video for Next step

LiveRailAdotubeというビデオ広告ネットワークがある。そのLiveRailから出ている「The State of the Industry」というレポートをReadWriteWebが紹介している。

ReadWriteWebは、YouTubeとHuluのマネタイズにスポットを当てているが、LiveRailのレポートにある他のポイントを紹介する。

レポートのハイライト
  • 来年、オンラインビデオ広告は55%増
  • 2009年、米国のオンラインビデオ広告費は9.62億㌦
  • ビデオ広告はまだ、オンライン広告の2.36%
  • 平均的なインストリームCPMは15.8㌦
  • インターネットでストリームされるビデオの20.95%しかマネタイズされていない
  • ビデオパブリッシャーは@1,000ストリームで4.05㌦の売上げ
そして市場予測だが、2010年で約14億㌦、全体の3.86%を占めると予想している。オンライン広告全体の伸び率を各年ともに大幅に上回る伸びが予想されている。
さて、オーバーレイおよびイン・ストリーム広告の詳細情報もある。

オーバーレイ
  • 平均CTR : 1.1%
  • オーバーレイから広告主WebサイトへのCTR : 10.6%
  • オーバーレイ離脱率 : 81%
  • 標準オーバーレイのCTR : 0.8%
  • アニメのオーバーレイのCTR : 4.2%
  • オーバーレイからのビデオ広告の完了率 : 90%
  • 平均的オーバーレイ広告のCPM : 18.4㌦
  • オーバーレイはビデオ広告市場の12%
  • オーバーレイ市場規模 : 7,000万㌦
イン・ストリーム
  • 15秒プリロールの平均完了率 : 79%
  • 30秒プリロールの平均完了率 : 84%
  • イン・ストリームから広告主WebサイトへのCTR : 11.5%
  • イン・ストリームの平均CPM : 15.8㌦
  • イン・ストリームはビデオ広告市場の88%
  • イン・ストリーム市場規模 : 5.5億㌦
Source:ReadWriteWeb / Report : Hulu a More Successful Business Than YouTube
Source:LiveRail / State of the Industry (pdf)

Googleも8月からGoogle NewsやYouTubeにオーバーレイ広告を導入してきているが、まだまだオンラインビデオ広告はインフラが整ったばかりという状況だ。その中で、最初のベンチマークになるかもしれない数字だろう。

しかし、LiveRailAdtubeというアドネットワークが大きく化ける可能性は大きい。

2008/09/11

Free B2B Webcast Service

一昨日の「Search Syndication and Traffic Quality」で一枚のスライドを引用したが、それはBright Talkに上がっていた「How to Get High Natual Search Engine Ranking」からだ。

このBright Talkは、今週からB2B向けのWebcastを無料(当然、有料のプレミアムやエンタープライズチャネルもある)で作成し、提供するサービスを開始している。(下をクリックでデモ画面へ)
無料サービスは、最初の月は3本まで、以降、月に1本まで追加可能で、15分、あるいは30分ものを何日のいつから開始するかを決めてアップすることができる。Bright Talkの(無料)購読者は、ライブでも、録画でも興味のあるものを視聴でき、新しいWebcastの通知を受けることができる。

Source:BtoB Online / BrightTalk launches free b-to-b webcast service
Source:BrightTalk
参考:Search Syndication and Traffic Quality (Online Ad 2008/09/09)

IT Briefing Centerなども同様のサービスを提供している。こちらは、Gartnerのアナリストの前振り付で各社のソリューション、製品、サービスを紹介するWebcastを提供している。IT Briefing Centerは、登録者に新しいWebcastがアップされればEmailで通知してくれる。(下をクリックでサイトへ)
Source:IT Briefing Center

SlideShareでもSlidecastとして、SlideShareのスライドにPodcastを追加するサービスがある。SlideShareも所属するグループに関係するトピックが投稿されるとemail通知を送ってくれる。(下をクリックでSlideCasts画面へ)
Source:SildeShare / SlideCasts

今後も同様の無料サービスが出てくるだろうが、今のところBright Talkしか提供していないサービスとして、1)視聴者に質問を設定できること、2)自社のWeb/BlogサイトにWebcastを貼り付けること、また、3)Webcastを評価してもらうこと(もできるようだ)がある。

サイズを問わず企業、そして個人でも簡単にWebcastをアップし、コンテンツを露出することができる。こんな時代に自社Webサイトからだけコンテンツを流していても、露出したことにはならない。そして、コンテンツを露出したユーザ・視聴者と対話できなければ、フィードバックが得られなければ一方通行のままだ。従来の既成メディアを通した垂れ流しでしかない。

Web 2.0時代のユーザや顧客がどこに集まっているのか、どんなコンテンツを消費しているのか、どんなサービスを利用しているのか、それさえも調査せず、レガシーメディアに予算を投下し続け、レガシーメディアのオンラインサイトへおまけのオンライン露出を行っている限り、ブランド価値、評価は下がり続け、B2Bでの引き合い生成もままならなくなるだろう。

本BlogのB2B/B2CやCase Studyで紹介しているのは、ほんの一部でしかない。B2Bでのオンライン露出、Web 2.0対応事例などは、そこら辺に転がっている。是非、様々なリソースを調査されることを推奨する。

2008/09/10

Top 10 Wish List for Agencies of the Future

Sapientの調査結果をBusiness Wireと、Marketing Chartsが配信していた。

まず、現在、デジタルチャネルでのマーケティングがどれくらい実施されているかを訊いている。それによると、すでに50%以上がデジタルだというマーケターが26%もいる。そして、今後12ヶ月間にどうなるかを訊くと、50%以上と答えたのは39%に達する。

それだけ、今、消費者やユーザがいるスペースがどこなのかの認識はあるわけだ。
そして、消費者やユーザが集い、コンテンツを共有、再配信しているデジタルスペースで露出する戦略をパートナーとして一緒に担ってくれる広告代理店に望むリストを挙げている。
  1. デジタルスペースの知識
    下図にあるようにインタラクティブ広告およびマーケティングを実施する代理店の能力に66%の企業・マーケターは満足している。しかし、現在の代理店に満足していない企業が34%もいるということだ。そして、今後あるいは過去12ヶ月間に代理店を替える、替えた企業は45%もいる。
    調査対象者の79%は、「インタラクティブ・デジタル」機能は「重要・とても重要」だとしている。

  2. 「Pull」戦術の利用
    従来からの「Push」ではなく、ソーシャルメディアおよびオンラインコミュニティにおいて、ユーザと「Pull」型によるブランド接触が、ますます重要になっていると感じる企業は90%に達している。

  3. バーチャルコミュニティ活用
    ターゲットオーディエンスをより理解するためにバーチャルコミュニティに興味を示す企業は94%。

  4. 代理店が推奨する技術を代理店のエグゼクティブが利用しているか
    Facebook、Flickr、Wikis、Blogといったツールを推奨する代理店の営業自体が、個人的なソーシャルメディアミックスとして使っているかどうかを「ある程度」、あるいは「とても重要」だと判断する企業は92%もある。

  5. 代理店にCDO (Chief Digital Officers) がいるかどうか
    CDOがいる代理店がアピールするという企業は43%いる。

  6. Web 2.0およびソーシャルメディアに精通しているか
    代理店選択に際して、Web 2.0およびソーシャルメディアに精通しているかどうかが「重要」、「とても重要」だとする企業は63%。

  7. 消費者行動を理解しているか
    オンラインのデジタルマーケティングおよびインタラクティブ広告の経験、知識を「重要」、「とても重要」だとする企業は76%。

  8. 戦略の計画能力はあるのか
    代理店に望むリストのトップに戦略の計画能力を挙げる企業は77%。

  9. ブランディングおよびクリエイティブ能力はあるのか
    代理店に望むリストのトップにブランディングを挙げる企業は67%、そしてクリエイティブを挙げる企業は76%。

  10. 効果測定能力はあるのか
    代理店に望むリストのトップに効果測定能力を挙げる企業は65%。
Source:Busienss Wire / Sapient
Source:MarketingCharts / Marketers' Top 10 Wish List for Agencies of the Future

CDOというのは初耳に近い職だ。既成メディアでは必要のない職、そしてその職を担当する戦略と技術を理解する担当管理職が必要な時代なのだ。ま、CDOという担当者がいなくとも、上に挙げられた10項目のほとんどを満足しない限り、Web 2.0時代の代理店は務まらないということだ。

さて、デジタルスペースに関する現在の代理店の知識、経験に満足していない企業が34%もいるということだが、もし、満足している66%の企業に十分な情報、知識がなく、代理店の能力を判断できていないとしたらどうだろう。

個人的に見ると、満足していない34%の企業はオンラインスペースの現状を理解しているが、逆に満足している66%は理解していないのではと考える。なぜなら、まだまだWeb 1.0的オンライン露出や、既成レガシーメディアを活用している企業が大半を占めているからだ。広告というメッセージの押し付けでの露出がまだまだ大半を占めており、オープンで公正な対話チャネルを構築するレベルまでに至っていない企業が大半だからだ。

企業および代理店の双方で、特に海外デジタルスペースの知識、経験はまだ少ないと考える。しかし、灼熱の坩堝の中で効果測定を行い、新しい提案を続々と挙げてゆく代理店と、その代理店と一緒に新しい企画や戦略を構築してゆく企業は、足踏みを続ける代理店や企業との間に大きなブランドギャップを作り上げていくだろう。

2008/09/09

Search Syndication and Traffic Quality

今年の5月にEfficient Frontierが「Search Syndication and Traffic Quality」と題してエントリを書いている。

MSNを除き、Yahoo!もGoogleも検索結果を表示するシンジケーションを擁している。ISPであったり、メタ検索エンジンであったり、他検索エンジンのこともあるし、メディアサイトもある。ドメインパーキングサイトもあれば、ShopzillaとかeBayといった小売サイトのこともある。

2007年Q4にYahoo!がeBayに検索広告を提供するようになってから露出インプレッションは増加したが、当然ながらCTRは下がった。検索エンジンを使って検索を実行した結果が表示されるページに表示されるリスティング広告より、eBayなどでの製品ページの末尾に出てくる検索広告をクリックするユーザは少ないからだ。

そこで、EfficientFrontierは、各検索エンジンごとのシンジケーション数、自然検索結果からのクリックおよびコンバージョンを比較している。

サンプルした広告主のケースでは、下のようにGoogleは431、Yahoo!は1,196のシンジケートが絡んでいる。自然検索結果からのクリック比率はGoogleで59%、Yahoo!で45%しかない。
Googleの場合は41%、Yahoo!の場合は55%がシンジケートした他Webサイトからクリックされていることになる。また、自然検索結果からのコンバージョンはGoogleが75%に対してYahoo!は58%しかない。これもGoogleは25%、Yahoo!は42%がシンジケートからのコンバージョンということだ。シンジケーションから生起されるクリックやコンバージョンは、自然検索結果には及ばない。

検索広告のCTRが低下するのはもっともだ。

Source:Efficient Frontier / Search Syndication and Traffic Quality

しかし、Googleは今年はじめからシンジケーションの数を減らして質を高めようとしている。3大検索エンジン中、唯一前年比12%もCTRを向上させている。検索結果露出インプレッションを8.8%低下させ、クリックボリュームを2.2%増加させたわけだ。PPCだといってもCTRが下がってはビジネスを拡大してゆくのは難しい。
それと比べるとYahoo!は露出インプレッションを増やし、クリックを稼ぐ方針に変更はないのでCTRは最低のままだ。

Source:Efficient Frontier / Search Engine Performance Q2 2008 (pdf)

さて、ClickForensicsによれば、Google AdSenseおよびYahoo Publisher Networkといった検索コンテンツネットワークのクリック詐欺率は下がってはいるがQ2で27.6%にも達している。中でも「botnet」トラフィックが25%を超えたそうだ。
Source:ClickForensics / Click Fraud Index

検索広告には、シンジケーションがらみのクリックのクオリティとクリック詐欺という大きな2つの問題がある。それに加えてROIもある。PPCだからクリック数に応じて金を払うだけだからROIは高いと考える向きには、下のスライドはどう映るのだろう?
Source:Brighttalk / How to Get High Natural Search Engine Ranking (登録必要)

2008/09/08

Online Marketing Strategy

本体のForrester Researchに何かの折に登録していたからか先週、フォレスター・リサーチ・ジャパン株式会社というところからアンケートのお願いというEmailが来た。

設問の中に、「Q2. あなたが担当されている仕事の内容に一番近いものを選んでください」というものがあり、沢山並んでいた。中に「オンラインマーケティング戦略(Webサイト、オンライン広告、ソーシャルネットワークマーケティング含む)」という項目がある。
この職種に非常に興味がある。一体、日本の企業、それもグローバルな世界展開をしている大企業の何社に何人おられるのだろう。そして、国内向けのオンラインマーケティング戦略ではなく、海外、全世界向けのオンラインマーケティング戦略を担当されている方はいらっしゃるのだろうか?
オンラインのグローバルなブランディングを担当されている方はいらっしゃるのだろうか?

販社、子会社ごとにテリトリーを区切って事業を展開してきたグローバル企業は、この国境のないインターネット時代、ユーザがコンテンツをコントロールするWeb 2.0時代に、どのように世界戦略を練っておられるのだろうか?
Web 1.0的な広告、マーケティングにも二の足を踏んでいる大企業ばかりなのか、それとも...。

興味は尽きないが、ま、フォレスターが公表することはないだろうから、闇の中だ。

フォレスターとしても沢山の方に回答してもらったほうが得だろうし、「今回、アンケートに会社名、住所、お名前等をご記入いただいた方には、抽選で25名の方に2,000円分のスターバックスコーヒー・プリペイドカードを贈呈させていただきます。当選は、発送をもって代えさせていただきます」とのことなので、興味のある方は、「アンケートへ」どうぞ。ただし、回答期限は9月12日(金)までです。

ということで、今日から自己紹介欄に「海外向けオンラインマーケティング戦略コンサルタント」として明記する。お問い合わせは「詳細プロフィールの連絡先」へどうぞ。

2008/09/05

Hyundai New Genesis

Hyndaiの高級セダン、Genesisのマイクロサイトが立ち上がっているとAdverblogが伝えている。(下をクリックでサイトへ)
Adverblogが伝えるように、マイクロサイトでは車を自由に動かして、いろいろな角度から見ることができるし、車の部品全部をばらして駆動部分なら駆動部分だけを並べ替えることもできる。
hyundai_genesis01.jpg
また、BMW 750i、Porsche Boxster、Genesis 4.6との加速度性能比較、豪華装備などの詳細セクションも充実している。

Source:Adverblog / The Genesis of Hyndai

十分では決してないが、インタラクティブなインタフェースは基本だろう。メーカー側の「あれも、これも」という押し付けコンテンツが、最低限、整理されている。

ただし、ユーザにコンテンツを共有してもらい、発信してもらうという面から見ればまったく足りない。ブランドが高みからコンテンツを垂れ流す時代はもう随分と前なのだが...。

2008/09/04

Quarkbase

以前にHubSpotの「Website Grader」や「PressRelease Grader」を紹介したことがある。

それよりももっと包括的で使いやすそうなツール、「Quarkbase」を「MicroPersuation」で紹介していた。
上の画面にあるようにWebサイトに関する情報すべてを表示してくれるサービスだ。Webサイト画面、サイト(企業)サマリ、人気のサブドメイン、Alexaのトラフィックデータなどがあり、Social Popularityというセクションもある。

下のようにdel.icio.us、digg、reddit、Yahoo! Answers、Technorati、Wikipedia、StunmbleUpon、Google Groupsなdのデータをまとめて表示してくれる。
Source:MicroPersuasion / Lifestream Links
Source:HubSpot / Website Grader
Source:HubSpot / PressRelease Grader
参考:Press Release Grader (Online Ad 2008/07/16)

ソーシャルスペースでの露出を総合的に表示してくれるので非常に助かる。こんなサービスが無料で使えるんです。

2008/09/03

Interactive Journalism

Jeff Jarvisが自身のBlog、Buzzmachineに「Fundamentals of Interactive Journalims」というスライドを載せている。

ニューヨーク市立大学の講義用の資料らしいが、最初の数ページにニュースメディアの発行部数、売上規模、企業株価総額、人員数などがある。
View SlideShare presentation or Upload your own. (tags: cuny journalism)
7ページ目に2008年の現状として、「ニュース(スペース)が縮小しているのか?」として、数字挙げている。オンライン新聞のオーディエンスは新聞読者より多い6,700万人、新聞購読者と同じくらいの5,300万人がコンテンツを制作している。Diggは2,600万人のユーザを抱えている。
Source:Buzzmachine / School's in

それよりも最初にある「リンクが持つパワーのおかげで世界中からどんなニュースでも入手できる」という点がポイントだろう。

新聞の発行部数・購読部数は減少を続けているが、ユーザが制作する(ニュース)コンテンツは膨張を続けている。以前であれば、マスメディアに掲載されなければ陽の目を見なかったニッチコンテンツでも、リンクさえあれば英米どころか、非英語圏のユーザにも露出してゆく。

リンクは既成露出チャネル以外で、そのパワーを発揮する。SNS、コミュニティ、フォーラム、Blog、Twitter、Chat、Flickrなど数え切れないリンクチャネルが存在し、その活用を待っている。しかし、それを活用しているのは個人ユーザ、あるいは限られた企業ユーザのみだし、まだまだ活用は国内に限られている。

B2Cであれ、B2Bであれ、世界を結ぶリンクを米国からでも、日本からでも活用することはできる。グローバルなオーディエンスを意識しさえすれば...。

2008/09/02

Mobile Ad Recall

実はすでに2008年Q2のレポートが出ているのだが、pdfのものはまだないのでQ1の方を紹介する。
これはMMA (Mobile Marketing Association)から出されているLimbo Mobile Ad Reportだ。

米国の携帯ユーザは2.55億人。その半数以上はSMSを利用している。ただし、WAP(モバイルWeb)も6,900万人が利用し、SMSの半分くらいまで伸びてきている。
過去3ヶ月間に見た広告を想起できる携帯ユーザは32%で、7,800万人から8,200万人へと増加している。18~34歳の若年層の想起率が高い。

もっとも注目されるのはブランド想起だ。07年Q4では34%だったが、41%へ上昇している。前期比20%もブランド想起が上がっている。

想起されたブランドの大半は、当然、携帯会社(AT&T、Verizon)で、その次にはモバイルサービスプロバイダ(着メロ、ゲーム、音楽など)だ。そして携帯メーカーが来る。

最後に長ーい、ロングテールグループが来る。NBC、Yahoo!、MSNから始まってLincoln、United Airlines、Nissan、Coca-Cola、McDonald's、ESPN、AOL、Nike、Overstock.comが挙げられている。

Source:MMA Limbo Report Q1 2008 (pdf)

2008/09/01

Royal Customer Advocacy

IHG (Intercontinental Hotel Group) といえば、日本ではホリディ・インとか、溜池にあったANAホテルを買収してANAインターコンチネンタルホテル東京としたことなどを思い出す。

「Online Hotel Booking and CEO Blogging」で、comScoreのオンラインホテル予約額データを紹介した中で、IHGも前年比0.4%増で健闘しているホテルグループのひとつだ。
そのIHGが、今年4月にバイラルなマーケティングプロモーションを実施した。ただし、これはロイヤルティの高い顧客のアドボカシー効果をテストするためのもので、本格的なバイラルキャンペーンというよりもトライアルの性格が強い。

IHGのプライオリティクラブに参加している4,000万人の中から、もっともアクティブにホテルを利用している130人、そしてもっとも利用していない20人、合わせて150人にキャンペーンemailが発送された。5月1日から6月15日までに、インターコンチからホリデイインエクスプレスまでのIHGグループのホテルに3泊すれば3ポイントが与えられるというものだ。本人に送られるキャンペーンの優待券に加えて、家族・友人や知人へ転送できる3本の優待券もつけられていた。

さて、この150人へのバイラルキャンペーンの効果はどんなものだっただろう?

参考:Online Hotel Booking and CEO Blogging (Online Ad 2008/06/06)

IHGには「Social Marketing Manager」という職種がある。Cassandra Imfeld Jeyaramがそうで、彼女によると、このキャンペーンの目的は「もっともロイヤルティの高い顧客が、旅行コミュニティ内でのインフルエンサーかどうかを確認するため」だった。

結果として、「旅行業界でも、ストーリーを語り、経験を共有し、喜んでキャンペーンに参加する」インフルエンサーはいたし、その影響力は大きなものだった。

バイラル(トライアル)キャンペーン結果:
  • キャンペーンemail受信者は平均17人に転送
  • 4,200室の宿泊予約獲得
  • プライオリティクラブメンバーは720万ポイントを獲得
  • キャンペーンはあっというまに30カ国に波及(サウジアラビア、シンガポール、リトアニア、マレーシアなど)
  • 6週間で25万㌦の売り上げ増
メンバーがゲットした720万ポイントがいくらのコストになるかは知らないが、たった150人へのemailキャンペーンで25万㌦の売り上げ増というROIは驚異的だ。

Source:1to1 Media / Intercontinental Hotels Mines Customer for Advocacy

人、ユーザ、顧客がメディアとしてコンテンツを広めてくれる。特に米国で開始されたキャンペーンが海外の友人・知人、あるいは会社の関係者に広がっている。ホテルの優待クーポン券だからというわけではない。コンテンツに言語は関係ないのだ。

アドボカシー的にも、インフルエンサー的にも、自分にとって、友人・知人、関係者にとってメリットがあるのか、ないのかだけだ。その意味のある、メリットのあるコンテンツを家族・友人・知人、会社の同僚・上司・部下、業界の関係者に知らしめることに意味があるだけだ。

しかし、ここにLingua Francaが出てくる。サウジアラビア、シンガポール、リトアニア、マレーシア、あるいはその他の国に転送されたコンテンツの言語が、Lingua Francaではない場合、ここまでの地球規模での露出拡散はありえない。

そして、このキャンペーンに広告ビークルはない。企業と顧客の間に仲介する存在はない。

参考:The End of Advertising (Online Ad 2008/08/29)

最後に
  • Kodakには、Chief Bloggerがいる
  • Dellには、VP-communities and conversationsがいる
  • IHGには、Social Marketing Managerがいる
日本の企業に同様の職種はいつになったらできるのだろう?

参考:VP and Chief Blogger (Online Ad 2008/06/17)