2009/11/26

Police 2.0

以前、White Houseだとか、KremlinだとかがWeb 2.0化、Web 2.0対応してきたことを書いた。

参考:White House Web 2.0 -2 (Online Ad 2009/07/02)
参考:White House Web 2.0 (Online Ad 2009/02/17)
参考:Kremlin Open YouTube Channel (Online Ad 2009/09/16)

誰も読まないメルマガしかできない日本官公庁とのギャップがひどいことを目の当たりにしたのだが、英国ではもっと先を行っていた。

BBCが伝えるところでは、10月からノース・ヨークシャー警察のEd Rogerson巡査は受け持ち地区を巡回しながら、Twitterし始めたそうだ。住民へのアドバイス、事件発生や犯人逮捕、住民が外出中でも警官が巡回していることを伝えるために。
(クリックで彼のTwitterへ)
Screengrab of Pc Ed Rogerson's twitter page, Ed Rogerson
同じノース・ヨークシャー警察はFacebookのファンページも始める予定だそうだ。

一方、住民側から警察へコミュニティ情報を提供したり、警察の対応のまずさを指摘したりするサイトも立ち上がっている。(クリックでサイトへ)

また、ウェスト・ミッドランド警察はソーシャルメディアとうまく関連できるようにWebサイトを改善したし、Facebookページもあるし、幹部はBlogしたり、Twitterもしているそうだ。

Source:BBC / Police Open up to social media

ウェスト・ミッドランド警察の報道担当官は、
我々は人々と話し合いたいし、我々警察組織を変革するよう人々に話してもらいたい。

印刷メディアは縮小しており、今までのオーディエンスを失っている。

伝統的手段を放棄するのではないが、

より多くの人々がソーシャルメディアを利用している今、そのスペースが人々が話しあう場所ならば、我々はそこにいなければならない。
と語っている。

さて、なぜ、ウェスト・ミッドランド警察がソーシャルメディアに注意を惹かれたかと言うと?
それは、事件に関係するビデオがYouTubeにアップされ話題になっていた
からだ。

モニタリング、聞く耳、対話、オープン、対等、双方向といったキーワードが英国ではよく理解されているようだ。そして、ソーシャルメディア対応に必要な組織改革にも幹部の理解があるようだ。

Bookmark and Share

2009/11/25

Social Media Monitoring Funnel

先週、SM2というソーシャルメディアモニタリングアプリ、サービスを提供しているAlterianのWebinarがあった。そこから2枚スライドを紹介する。

最初のものは、「エンゲージメントの新法則」。
既存マーケティングで金科玉条とされてきた数多くの神話が崩れ、今まで誰も考えもしなかった新しい法則が並べられている。

曰く、「一方通行から対話へ」、「ブランド想起からユーザが創るブランド価値へ」、「デモグラフィックから行動へ」、「ミシュランガイドからAmazonユーザレビューへ」、「パブリッシャーがコントロールするチャネルからパブリッシャーのリレーション構築へ」、そして最後に「CPMから計測可能なROI」が挙げられている。

パブリッシャーがコントロールするチャネルからパブリッシャーが構築するリレーションへ」で言われる最初の「パブリッシャー」は出版社などのマスメディア側、次の「パブリッシャー」は企業・ブランド、一般消費者と読み替えるべきだろう。

次のスライドは、ソーシャルメディアモニタリングファネルを示したものだ。これ自体は今年の2月、ignite social mediaで「The Social Media Monitoring Funnel」としてアップされていたものだ。
世界中に毎日、発生し続けるオンラインのバズは土砂降りのように降ってくる。このバズのうち3割~4割はブランドを取上げている。そのブランドバズをモニタリングし、フィルターしてキーワードを抽出。ターゲティングからノイズを削除し、修正、最適化を図り分析から行動へつなげるというファネルだ。

Source:ignite social media / The Social Media Monitoring Funnel

「エンゲージメントの新法則」、「ソーシャルメディアモニタリングファネル」を理解した場合、必ず、新しい組織が必要となる。既存組織のマインドセット、今までのカビの生えたような固定観念では何も新しいことを実行できないからだ。

そして、「エンゲージメントの新法則」、「ソーシャルメディアモニタリングファネル」を理解できない場合、今までどおりのマーケティング、広告、PRを単純にデジタル化するまでで終わってしまう。既存メディアに投下する予算が無駄になるだけではなく、オンラインメディアに投下する予算も無駄にしてしまう。

最後に、Web 1.0の墓碑銘に名を刻まれることになるのは、どの企業・ブランドだろう?
Source:SlideShare / Web 2.0 and the online conversation

Bookmark and Share

2009/11/24

Credibility of Greenpeace

11月10日に、「Greenpeace Cool IT Challenge」を書いた。

参考:Greenpeace Cool IT Challenge (Online Ad 2009/11/10)

グローバルなIT企業の社長14人を
  • Public Climate Speech  10ポイント
  • Political Advocacy     25ポイント
  • Climate Solutions     50ポイント
  • Own Emissions Target  10ポイント
  • Renewable Energy Use  5ポイント
で評価した成績表をランキングしているものだ。

しかし、その中で10位にランクされたToshiba、東芝のCEOとして、A. Nishidaが挙げられている。東芝のCEOは今年6月、西田氏から佐々木氏へバトンタッチされている。(3位にランクされたFujitsu、富士通のCEOとしてK.Nozoe、野副氏が挙げられているが、こちらも9月に間塚氏へバトンタッチされている)
それをGreenpeaceにメールしたところ、10日には下の回答があった。
Thanks for taking the time to write to us. We'll be updating the Toshiba CEO page imminently.
しかし、24日になる今日まで、ランキングの似顔絵、CEO氏名は修正されていない。

Greenpeaceの「Greenpeace Cool IT Challenge」は、今年5月に初めて発表され、10月のランキングは2回目だった。5月のデータをそのまま使っているわけだ。

「上手の手から水が漏れる」とはよく聞く言葉だが、こんなところからでも名にし負うGreenpeaceの行動、情報収集、評価、分析、そして消費者対応にケチがつく。

また、一般の企業・ブランドの評価、評判も同じように毀損される可能性があるということだ。マスメディアしか大きな声にならなかった拡声器は、Blog、YouTube、Twitter、Facebookなど様々なソーシャルメディアスペースが代替してくれる時代になった。

そんな時代にマスメディアしかモニタリングしていないとしたら、毀損されるのはGreepeaceの名声だけではない。

Bookmark and Share

2009/11/20

Razorfish FEED 2009

RazorfishのFEED 2009が出ていた。

まず、Forrester ResearchのNorth American Technographics Benchmark Surveyのデータを引いている。すなわち、「消費者はメディア消費時間の34%をオンラインに費やし、TVには35%。45歳未満の消費者はTVよりもインターネットで時間を消費している」ことから、「Digital Primacy(消費者はまずインターネットに手を伸ばし、動き、コネクトし、そして世界を知る)」という「デジタル最優先」というトレンドに入ったとしている。

Razorfishの調査では、消費者の57%は自身のホームページをカスタマイズし、フィード受信その他をしており、84%は友人とリンクやブックマークを共有している。そして55%はRSSフィードを受けている。

だから、オンラインニュースソースにレガシーニュースメディアサイト以外にも、Facebook、Twitter、その他が入ってきている。
加えて、消費者の84%はニュースソースとしてオンラインに依存し、76%はオンラインビデオを視聴、73%はSNSへアクセスし、62%は音楽を聴取している。また、56%はモバイルでもニュース配信を受けている。モバイルはローケーションベースアプリ、サービスという新しいビジネスを開こうとしており、「Digital Primacy」にモバイルを上乗せすると、「Connected Consumer」という姿が見えてくる。

この「Connected Consumer」をRogersのDiffusion of Innovationに重ねて、レイトマジョリティまでをカバーするとしている。
他にもデータはあるが、ちょっと面白いものがある。それは「どうしてTwitterでブランドをフォローしているのか」だ。

消費者はゲンキンだから、「特売や安売りをゲットするため」が43.5%でトップだが、「今使っている、持っているから」が23.5%、「コンテンツに興味や関心がある」が22.7%、そして、「自分の知っている人がファンだから」が6.3%となっている。
そして、それは「どうしてFacebookやMySpaceでファンや友人になるのか?」を見ても、同じ結果だ。

ここでも「ゲンキンな消費者」が36.9%だが、「今使っている、持っているから」が32.9%、「コンテンツに興味や関心がある」が18.2%、そして、「自分の知っている人がファンだから」が6.2%となっている。
Source:Razorfish / FEED 2009 (pdf)

ブランドへのロイヤルティや個人のソーシャルコネクションからフォローしていたり、ファンになっている消費者が多い。マスのレガシーメディアではできないことが、TwitterやFacebook、MySpaceというソーシャルメディアで実現できる糸口がある。が、それを理解しない限り、下図にあるように、ブランド認知、購買意思、購買決定、ブランド推奨がアップすると言った画は、食べられない餅でしかない。
しかし、大多数がまだ食べられない餅を夢見ている現在、すでに食べられる餅を口にしている先端企業・ブランドも存在する。多くの企業・ブランドは競合情報を競って仕入れているはずだ。しかし、こと、ソーシャルメディアマーケティングのケーススタディ、コスト、ROI、必要要員、予算などは仕入れる情報には含まれていないようだ。

Bookmark and Share

2009/11/19

UK Search Engine Performance 2009Q3

昨日の、「US Search Engine Performance 2009Q3」に続いてUKの同じく、Efficient Frontier のデータから傾向を見てみる。

USとは違い、支出におけるQ2、ROIにおける2008年Q4のでのへこみはあるが、2008年Q3以降、順調と言えなくもないフローだ。特に前年比で支出も12%、ROIも10%アップしている。リーマンショックなんてどこであったのかしらと思うほど順調だ。
また、個別検索エンジンにおいてUSと明らかに違うのは検索広告費支出シェア、クリックシェアだ。USではそれぞれシェアを落としていたが、UKでは支出もクリックシェアもGoogleが伸ばしている。そして、Yahoo!もBingもじり貧だ。
そして、CPCもQ1から上昇傾向にあるBing、Yahoo!、下落傾向にあるGoogleというUSとは違い、UKではYahoo!を除きBingもGoogleも下げ止まっていない。Googleはキーワード単価が前年同期で30%も下落している。Bingは31%も落ちている。
Source:Efficient Frontier / UK Search Engine Performance 2009Q3

UKにおいてGoogleを使った検索広告はリーマンショックを跳ね飛ばし、他社を圧倒している。CPCが30%もダウンしようとGoogleだけは前年同期比で42%もインプレッションが上昇しているので、わが世の春だ。

それにしてもUKにおけるBingは勢いがない。そしてそれはUKだけかというとそうではない。ま、下の日本、豪、仏、独の各国における検索エンジンシェアは、Efficient Frontierの顧客実績ベースだから実勢とは少し離れているところがあるが、Bingの顔が見えるのは仏のみだ。

Bingの各国におけるプレゼンス、営業、パートナーシップ、ビジネスアライアンスに疑問符がつくような状況を打開しない限り、米国パターンが各国でも実現するのは難しそうだ。


Bookmark and Share

2009/11/18

US Search Engine Performance 2009Q3

Efficient Frontierの顧客データからUS検索エンジンの傾向を見てみる。

まず、SEM支出は前四半期から5%アップしているが、前年同期ではまだ5%下回っている。ただ、ROIは前四半期から7%もアップし、前年同期とほぼ肩を並べるところまで回復してきた。
3大検索エンジンごとの売上シェアとクリックを見ると、Googleの売上シェアが落ちている。前四半期も、前年同期も下回り、73.7%だ。クリックシェアも前四半期を下回り70.65%になっている。
どうやらBingのシェア上昇が確実になってきた。Q2で4.3%だったシェアはQ3で1ポイントもアップして5.3%だ。クリックシェアもQ2の4.1%からQ3には4.8%まで上昇している。このシェア上昇分はGoogleから奪い取っている。
それは各検索エンジンのCPCを見ればわかる。Bing、Yahoo!ともにCPCがQ1から上昇傾向にあるが、Googleは下落傾向にある。特に対前年比でGoogleのCPCは25%も下落している。それだけCPCコストが高かったわけだ。キーワード競り合いに疲れた、敗れた企業がBingやYahoo!にシフトしたということだろう。ただし、CPC支出で前四半期を上回っているのはBingのみだ。
Source:Efficient Frontier / Search Enging Performance 2009Q3

Bookmark and Share

2009/11/17

Consumers Open to Branding

PerfomicsとROI Researchから「消費者が日常生活でソーシャルメディアネットワークをどのように使っているか、特に新しい製品を探すときの他のメディアチャネルとの関係」を調べたレポートが出ている。

「消費者の場所で、彼らの言葉で」メッセージを出すことができるマーケターは、消費者を獲得し、売上につなげることができるというレポートだ。

例えば、
  • 34% ソーシャルネットワークで広告を見た後、それら製品・サービス・ブランドを検索した
  • 30% ソーシャルネットワークで新しい製品、サービス、ブランドを知った
などが挙げられている。

ただし、最も注目すべきは、
  • 25% ソーシャルネットワーク経由で友人に製品・サービス・ブランドを勧めた
だろう。FacebookやTwitterは、友人やフォロワーの個人コネクションがある。ユーザは、どちらも平均すると120人前後の友人やフォロワーを持っているから、タッチポイントひとつで最大120人にコンテンツを共有してもらうことができる。こんなメディアはないわけで、そして、情報ソースとして信頼される上位に入る友人から勧められた製品・サービス・ブランドの価値はマスメディア経由の情報よりも価値が高いからだ。



他にもTwitter、Facebook、YouTubeユーザごとにトピックを挙げている。

Twitterユーザ
  • 48% Twitterで広告を見た後、検索した
  • 44% Twitterで製品を勧めた
Facebookでブランドとコネクトしたユーザ
  • 46% 製品について話したり、勧める
  • 44% 製品を買いたい
YouTubeユーザ
  • 36% ソーシャルサイトで知った後、オンラインショップやECサイトへアクセス
  • 31% 他のチャネルで広告を見た後、ブランドについて話した
Source:Performics / Consumers very open to branding, marketing messages on social media sites
Source:MarketingProfs / Social Media Users Open to Branding, Marketing

Twitter、Facebook、YouTubeユーザのいずれもが、ブランドとのタッチポイント後、そのブランドコンテンツを友人やフォロワーと共有している。共有されたユーザは自身でブランドを検索したり、SNSのブランドスペースへ参加したりする。そこがセカンドステージのタッチポイントとなる。そこから次の友人やフォロワーへコンテンツが共有されてゆく。そして、また......。

親ガメ、子ガメ、孫ガメへと次から次へコンテンツが共有されてゆく。カメが接触するタッチポイントにおけるブランド側の体制やコンテンツが前提ではあるが、このフローがソーシャルメディアそのものだ。

しかし、このフローではブランドがコンテンツをコントロールできない。そのため、二の足、三の足を踏んでいる多くのブランドがある。また、自社コンテンツのIPRにがんじがらめになり、折角、コンテンツに手を加えて、カメの背フローに載せようとしてくれるありがたいユーザを拒否するブランドもいる。

消費者は納得したブランドコンテンツを喜んで自分のコネクションに広めようとしている。そして、ソーシャルメディアスペースでブランドに対してオープンな対話を望んでいる。

まず、オンラインモニタリングをするべきなのだが...。

Bookmark and Share