「昨年のマーケティング活動から得られたインサイトは?それを今年のキャンペーンにどのように活かしてゆくのか?」
--2010年、消費者は3DTVを気に入っているのは分かったが、今年、それがTV購買の主要なテコにはならない。それもあるが、消費者はTVアプリ・プラットフォームを高く評価している。
--また、消費者が持っている3DTVやスマートTVに対する誤解を解くためのデジタルマーケティングを準備している。
「今年、力を入れるのは?」
--競合に真似されるので詳細は話せないが、ひとつ言えることは、すでに販売された数百万台のスマートTVベースがある。これはCRMプログラムやFacebookページとは違う形で我々がエンゲージできるオーディエンスということになる。新しいキャンペーンはロイヤルティプログラムとソーシャルメディアアクティベーションというエレメントを活用するものになる。
Source:Forbes MarketShare / How Samaung Makes Digital Marketing Work
今年、Samsungが何をやろうとしているかのヒントが見え隠れするコメント、記事だ。
ちょうど1年ほど前、「Social Media Power of Samsung & LGE Customers」で、2009年にSamsungとLGEが販売したTV、携帯電話の顧客数として4億人、2億人という乱暴な数字をあげて、末尾に、
これら既存顧客をブランドアンバサダーとして活動してもらうマーケティングを考えると夜も寝られない。と書いたが、やはり、Samsungの担当者は夜も眠らずにスマートTVの既存顧客を活用するマーケティングを考えていたようだ。
参考:Social Media Power of Samsung & LGE Customers (Online Ad 2010/02/24)
さて、最後に、「ブランドがデジタルマーケティングを開始し、それを拡張するためのアドバイス」を訊ねられたLouis Giagrandeは、
- 始めから鍵となる効果指標を設定する
全てを計測したいのは分かるが、改善するべき、集中するべき重要な指標をいくつか決定しておくべきだ。始めに達成すべき指標を決めておかなければ、雑多の数字の波にもまれてキャンペーンが成功だったのかどうか分からなくなってしまう。
- 顧客の声を聞き、必要であれば対応する準備をする
多くの企業がFacebookページで顧客との会話をリードしようとしてはいるが、難しい質問に迅速、最適なマナーで回答する準備をしていないのを見かける。
SamsungがカスタマーフォーラムをCNETで始めた時、社内の法務、PR、サービス、製品マーケティング、営業など多様な部署の協力を仰ぐことができるようにしていた。
2、3回昼飯や酒をおごる必要があるかもしれないが、単純に社内のプロセスを構築する以上のことが必要だ。ソーシャルキャンペーンを成功させるには、内部の関係性が必要なのだ。
そして、敢えて2番目に続けると、
- ツールではなく、キャンペーン開始後から発信するニュース、情報、コンテンツ
- それを収集、取材、制作、発信する管理者、体制
最近、トヨタがソーシャルアプリアワード開催をマイクロサイト、Twitter、Facebookで告知していた。
Source:ITMedia News / トヨタがソーシャルアプリコンテスト「クルマのピンチを救って」
しかし、マイクロサイトからリンクされるFacebookのInfoタブには何も書き込まれていない。コンテンツがない。説明文書が存在していない。この空白ページを見るユーザは何を思うのだろう?
なお、下の画像は9日の午前中にとったものだ。再確認のつもりで17:45ごろアクセスしてみると、Basic Info、Detailed Info、Contact Detailsなどが表示される。
ウォールに2月3日、ユーザの書込みが1件だけあった。
こちらも9日の17:45ごろ、再確認した。同じままだった。いの一番のユーザ以外、管理者の書込みもない。どうやって会話するのだろう?どうやって会話をつなげ、広げてゆくのだろう?
ソーシャルアプリを募集して、「若年層の車への関心が低下しているという危機」をなんとかしようというキャンペーンなわけだが、若年層に伝えるメッセージのないFacebookページや、マイクロサイトの英語と中国語ページがまだ準備できていない処を見せつけられると、Louis Giagrandeの回答との大きなギャップに目まいがしてしまう。
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