それによると2008年、新車販売に関る広告費は全米で221億㌦だった。それが2009年には184億㌦へ16.8%もダウンすると見られている。ただし、2010年には4.1%増の192億㌦へ回復すると見られているが、本当にそうなるだろうか?
内訳をみると2009年の実績予想でもっともひどいのは新聞が28.5%減、続いてTVが22.8%減だ。これらが2010年にはそれぞれ1.9%、3.8%も増えると予想している。その根拠を見てみたいがフリーのサマリでは高望だ。
さて、オンラインは2010年に11.4%増の43億㌦と予想されている。そして、Borrell Associatesは、オンラインに関して次のように書いている。
Webは自動車広告に関して、その他多くの業界と同様に、甚大な影響を与えている。オンラインでの自動車広告に関して、「古き良き時代にはもう戻れない」ということがメジャートレンドになっている。Source:Borrell Associates / Auto Advertising : 2010 Outlook
今年、ディスプレイバナー広告、ポップアップ、案内広告は20%ダウンした。一方、「自動車メーカーによるソーシャルネットワークキャンペーンは20%もアップした」。
また、今年もっとも伸びたのはストリーミングオーディオ、ビデオで、2010年にはそれが爆発する。
「古き良き時代」とは、広告を出しても出さなくても車が飛ぶように売れた時代、一方通行のコミュニケーションだけでも車が売れた時代、あるいは車を持つことが何らかのステータスシンボルだった時代ということだろうか?
それはTVや、新聞、雑誌ももちろんだが20%もダウンした「ディスプレイバナー広告、ポップアップ、案内広告」を見ればわかる。一方的な押付けコミュニケーションメッセージを消費するか、それとも破棄するかの選択しかなかった時代が、「古き良き時代」だ。オフラインでもオンラインでもそんな時代はとうに過ぎ去ってしまったのだ。
今、ユーザは瞬時に様々なソースから情報を収集し、家族、友人、知人、同僚などの声も参考にし、仕様・機能・価格を比較し、試乗をオンラインで手配することもできる。「新しい時代」、「ソーシャルネットワーク時代」に入ったのだ。
一方通行のコミュニケーションを意味する「古き良き時代」を抜け出し、「新しい時代」へ足を踏み入れた、例えば、Fordなどが率先している「ソーシャルネットワークキャンペーン」が、「古き良き時代にはもう戻れない」ことを意味しているのだ。「ソーシャルネットワークキャンペーン」によりFordが獲得した実績、効果、コストを目の当たりにした他社は、「古き良き時代」にしがみつく根拠を失いつつある。
そして、「古き良き時代」にしがみついている企業は、自動車メーカー、ディーラー、ディーラー団体に限らず、一方的コミュニケーション予算が削減されるとともに淘汰されるしかない。
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