2010/02/26

Digital Agency vs. Full Service Agency

RSW/USから「2010 Client's Perspective on Agencies Survey」が出ている。

一般的に考えて、フルサービス代理店のデジタルマーケティング・広告スキルをクライアントに評価させている。乱暴だが、10段階に分けた10~8を「大変良い」、7~5を「良い」、4以下を「ダメ」とした場合、フルサービス代理店の28%は赤点をもらうことになる。
過去3年間でクライアントの予算は、30%以上レガシーからデジタルへシフトしているのが66%にも達している。20%シフトしたのは17%、10%シフトしたのは15%だ。デジタル予算を取っていないのはたった1%(どんな企業なのだろう?)。
これだけクライアント予算がデジタル化してきた現在、代理店はクライアントの現状、戦略、方向性などを理解する必要がある。

クライアントが代理店を決めるポイントの上位には
 69% クライアント企業の方向性理解
 68% 市場動向理解
 66% クリエイティブ
 60% 新規提案
が来る。
デジタル化し、ソーシャルメディア化する市場環境にあって、レガシーマーケティング、レガシー広告の効果が希薄化し、ROI低下に悩むクライアント企業に対して、デジタル化せざるを得ないクライアントを理解し、市場・業界動向を把握した上で、新しいクリエイティブや新しい提案を行う必要が代理店にはある。この新しい提案が、レガシーマーケティングや、レガシー広告になるだろうか?あるいはソーシャルメディアを考慮しないレガシーマーケティングや、レガシー広告をオンライン化しただけのものになるだろうか?

最初の図にある赤点をもらっている28%のフルサービス代理店は、予算の30%以上がデジタル化しているクライアントの現状や方向性に沿って、自身の売上構成もデジタル化していないのだろう。デジタル化した上でのビジネスモデル構築が遅れているため、レガシーマーケティングや、レガシー広告しか提案していないのかもしれない。

しかし、クライアントが新規に代理店を決める際、最も影響を受ける上位3つのうち、2つは推薦だ。
 38% 同僚からの推薦
 37% 代理店からのタイムリーなアプローチ
 34% 他企業のマーケターからのアドバイス・推薦

特に、「他企業のマーケターからのアドバイス・推薦」が34%も占めている。 もう、フルサービス代理店が時代遅れの提案をしていても、クライアント側で様々なコンタクトから最新情報を仕入れている。

レガシーマーケティングや、レガシー広告ではない新しい提案が求められていることは間違いがない。
Source:RSW/US / 2010 Client's Perspective on Agencies Survey

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