あるショップでHPのMediaSmartとWeb camを使って顔認識・トラッキングをテストしたところ、黒人の顔を認識せず、カメラが動かないというビデオがYouTubeに上がっている。
このビデオは何もHPのコンピュータが人種差別をしていると糾弾しているのではなく、「何か変?」的なビデオなのだが、12月28日のViral Video Chartの10位にランクされていた。その時点で152万回視聴され、381のBlogが記事を書き、8,046個のコメントがあり、1,481のTweetがあった。
ちょっとした注目を集めていたわけで、いくつかのメディア系Blogでも取上げられていた。
そのひとつにLaptopmag.comのBlogがある。そこがビデオに対するHPのVoodoo Blogからのコメントを紹介していた。
Source:HP Voodoo Blog
まず、HPは日本、インド、南米、欧州など世界のHP社員と、世界中の全てのユーザ、多様な人種のユーザに最高の製品を提供するために協力していると書き出し、人種差別などまったくないことをソフトトーンで述べている。
その後、YouTubeのビデオに言及し、基本的な顔認識のしくみ、考えられる原因、HPがトラブル解決に当たっている間、Webcam利用のガイドも参照してほしいこと、そして、フォーラムやTwitterへフィードバックを送って欲しいことを書いている。
ビデオはHPを糾弾しているわけではないので、ピリピリした感じはないが、真摯にことに当たっている担当者の顔が見えてくる。メーカー側の認識、考え方やこう操作しろといった使い方を押し付けるのではなく、顧客・ユーザの意見、評価を対等に受け入れるスタンスが見えてくる。そしてユーザとのコミュニケーションがクローズドなスペースではなく、オープンなソーシャルメディアスペースで行うという当然の理解も見える。
ここにユーザは、企業・ブランド・メーカーの誠意、クオリティ、スタンスを見る。そして、YouTubeだけではなく他のソーシャルメディアスペースをモニタリングし、顧客サービス・満足度向上に努めているメーカー、言いたいことを言うだけの口だけではなく、耳も目もあるメーカーをユーザは見る。
売るための広告、PR、マーケティングや営業とは違うエンゲージメント、コネクション、リレーションズがある。そんな時代にいつまでも広告、PR、マーケティング、営業といった組織しか活用できないとしたら...?
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