2010/02/25

Trust + Recommendation = Success

Millward Brownから「Beyond Trust  Engaging Consumers in the post-recession world」というレポートが出ている。

企業に対する「信頼」だけではもはやブランドの成功は成り立たない。特に、懐疑的で貪欲でもない消費者が多い不況下の世界では。ブランドが成功するためには...?

ということで、「Trust + Recommendation = Success」という方式、TrustRスコアを提案している。TrustRスコアというよりも、「Trust + Recommendation = Success」という方式に注目したい。
企業が営々と築きあげてきた顧客からの「信頼」をより強固にし、拡張、あるいはその信頼を共有してもらう「推薦」、すなわち「クチコミ」がなければブランド価値も意味がない。これは、別に不況下であろうと、バブル期であろうと関係ない。

ブランドと顧客、消費者との絆を固く結びつけるものは、価格でも、機能・仕様でも、セレブを使った広告キャンペーンでもない。友人・知人、家族や同僚であ れ、その人間がそのブランドを評価・判断し、相手にその価値を伝えようとすることにブランドの信頼があり、ブランドの価値があり、第三者を介して固く結ばれることになる。その「推薦」、「クチコミ」 がなければブランドの成功は成り立たない。

「Trust + Recommendation = Success」、TrustRスコアの各国トップブランドは、
  • 10倍も平均的なブランドよりも絆が強い
  • 7倍も平均的なブランドよりも購買される可能性が高い
とそうだ。
Source:BtoB Online / FedEx, UPS are top trusted b-to-b brands
Source:MillwardBrown / Beyond Trust (pdf)

「推薦」や「クチコミ」を広めるマーケティングが行われているが、善意の第三者を介しないマーケティングは意味がない。逆に痛くもない腹を探られるのが関の山だ。善意の第三者を増やすことにこそ意味があるが、「推薦」や「クチコミ」を広めることがマーケティングの本質ではないし、大きく目的からそれてしまう。

善意の第三者を増やすための広告、広報、マーケティングをするには、企業・ブランドがオープン、対等、双方向でエンゲージしなければならない。エンゲージして信頼してもらわなければならない。自分の声を聞いてくれる存在であることをアピールしなければならない。信頼するに足り、聞く耳を持つ企業・ブランドであることを理解してもらわなければならない。

しかし、エンゲージするためには顧客、消費者、ユーザがどのような評価、判断をしているかをまず知らなければならない。

ところがモニタリングしていないブランドが46%もいる。やっている39%もフリーツールだ。何が拾えて何が拾えていないかもわからないフリーツールではモニタリングしていないのも同じだろう。39%はやっているだけましだが、46%のブランドは「信頼」+「推薦」=「成功」という方式には乗れない。
Source:Econsultancy (有料コンテンツ)

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