2008/01/30

The Prospect's Protest

MarketingExperimentsにプロスペクトの苦情という書込みがある。1月9日に行われたWebclinicsで、Dr. Mcglaughlinが「2008年のポストモダンコンシューマーに対するマーケティング」として講演したものだ。
  1. 私(プロスペクト)はターゲットではない。私は人間だ。私にマーケティングせず、コミュニケートしてくれ
  2. 私の名前(プロスペクト)を擦り切れるまで使うな。お互いに知り合うまで「友達」だと呼ばないでくれ
  3. マーケターが「売れ(てい)る」といえば私には「誇大広告」だと聞こえる。透明性は説得に勝る。「売る」のではなく「言って」くれ
  4. 私は企業から買わない。人から買うのだ。そしてここに糸口がある:私は嫌いな人間と同じ理由で企業も嫌いだ。自慢やほら吹きはするな。うんざりする。
  5. そしてどうしてマーケティングの「声」はマーケターの真の「声」と違うんだ?私が信頼する人間は恩に着せたり得意客だからといった取り扱いはしない
  6. すべてのケースで、情報の質に議論があるとき、私はいつもソースの質をよりどころとする。私の信頼は売り物ではない。マーケターは信頼を獲得する必要がある
  7. (マーケターは)じわじわと私の目を眩ませる。できないことを言ってくれ。そうすればマーケターができると言う事を信じられるかもしれない
  8. すべてのケースで(マーケター)は分かっていないから私は信頼しない。君のコピーは傲慢で、君の動機は自己中心的で、そして君の言っていることは得意げだ。私の購買方法を変革したいのなら、まず最初に、マーケティング戦略を変更しろ
そして少し聞きにくいが、下はDr. Mcglaughlinのプレゼンだ。

Source:Marketing Experiments / The Prospect's Protest and The MarketingExperiment's Creed

そしてこの後に、MarketingExperimentsからの信条(レスポンス)として3つの条項が挙げられている。
  1. 人々は人間からものを買う、企業や、店舗や、あるいはWebサイトから人々はものを買わないと信じる。人々は人間からものを買う。マーケティングとはプログラムに関するのではなく、リレーションシップに関するものだ。
  2. ブランドとは評価にしか過ぎない。マーケティングとは会話でしかなく、購買とは信頼の行動である。信頼は2つの要素で獲得される:1)正直と、2)実効性だ。どちらも顧客第一に重心を置くことが求められる。
  3. 実験は推測に勝り、正直は説得に勝ると信じる。マーケターは正直なデータにその判断を委ね、顧客は正直な主張にその判断を委ねる必要がある。
自身がメディア化したポストモダン時代に生きるコンシューマーは、既成メディアのパワーを凌駕し、それ以上の露出と影響力を獲得している。物量で圧倒することなどもはや不可能だ。タッチポイントが無限に存在している今、オープンで対等なコミュニケーションチャネルを開かない限り、また、コンシューマーの力、信頼を借りない限り、今後のマーケティングはROIさえ計れないのではないだろうか。

参考:Infinite Touch Points (Online Ad)

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