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Mobilediaは1月10日にSamsungのM800に関して画像や仕様を紹介していた。そこへSamsungから
「Mobilediaが発表したSamsungの携帯端末M800に関する情報の一部はまだ社外に公表されておらず、その発表により競合他社などに社外秘情報が流出したことになる。加えて、その発表はSamsungのマーケティング戦略やその他のプロモーション活動を混乱させることになった。また、情報がSamsungのエクストラネットから非合法、不正に入手したと強く信じる理由がある」、
「情報入手に関わった第三者名を提供すること、またサイトから情報を削除することを要求する。また、情報の返却と将来いかなる目的でもその情報を使用しないという緊急停止に同意することを要求する」
とのことで、要求に応じない場合、あらゆる手段を講じて法的権利を確保し、補償を求めていくというものだ。
1月18日のポスティングでMobilediaのAllen Tsaiは、こういった書簡が届いたためページを削除したが、Samsungが書き連ねていることは真実ではないと書いている。何故なら、
- 情報はすべてパブリックドメインのものを入手
- 第三者の関与したリークなどない
GigaOMによると、Mobiledia同様に1月10日にM800を伝えているElectronicstaにはSamsungから「Cease and Desist (緊急停止) Letter」は届いていないという。Electronistaは、「新しいリークによると」と書いてM800を伝えているにも関わらず、Samsungから大上段に振りかぶった脅迫メールを受け取っていない。
Source:GigaOM / When Samsung Attacks!
Source:Mobiledia / Samsung Cease and Desist Letter
Source:Electronista / Sprint to get Samsung M800 as 'iPhone killer'
1月18日のMobilediaのポストに対して49件のコメントが書き込まれている。大半は次の携帯にSamsungを検討していたが、こんなことをするメーカーだとは思わなかった。次の携帯は別メーカーにするといったものだ。
Mobilediaは月間200万PVのサイトにしか過ぎないが、GiGaOM(Technoratiによるランクは36位、6,133件のBlogからリンク)という大手Bloggerに紹介されて北米はもちろんのこと、欧州や日本にまでこのネガティブPRは伝播してゆく。こうして数百万㌦以上をかけた新製品プロモーションの効果が削られてゆく。それだけではなくSamsungのブランドにも傷がつくことになる。
Allen Tsaiが最後に書いたように、「Motorola、Sony Ericsson、Nokiaなどはプレスアカウントを公開し、高精細画像を提供してくれ、T-Mobileなどは担当のPRレップが直々にemailを送ってくれる」という対応と、今回のSamsungの対応のギャップは尋常ではない。企業は通常であればフリーパブリシティとして様々な素材を各メディアに提供している。iPhoneの場合であれば4億㌦のフリーパブリシティを獲得したといわれている。それだけ大きな露出が期待できるわけだが、弱小Bloggerに対して訴訟をちらつかせてイジメに近い今回のSamsungのスタンスはあまりにもかけ離れている。
SamsungのPRやマーケティングは、このギャップをどうやって埋めてゆくのだろうか?それも北米だけではなく、欧州や日本など世界各地に広まったこのネガティブPRを北米Samsungだけが埋めてゆくのだろうか?
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