2008/01/15

Social Media Index

ITtoolboxとPJAが共同で行った「IT Social Media Index Wave II」という調査が公開されている。

これは2007年6月に行われた「Wave I」に続く第二弾だ。どちらもIT購入決定権者やインフルエンサーに対して、購入プロセスの段階ごとにソーシャルメディアツールの影響を判断し、個人の通常ネットワークの拡張としてオンラインコミュニティの信頼性を評価しようとするものだ。

それによると、IT購入決定権者やインフルエンサーは、オンラインメディアやベンダーコンテンツよりも、ソーシャルメディアをより消費、参加する時間が多くなっている。それぞれ週に3時間前後を消費している。
上の図でWave IとWave IIを比べると、ソーシャルメディアの消費、参加時間が減ってきているようだが、購入決定権者のエグゼキュティブクラスでは違う。下図のようにエグゼキュティブクラスはソーシャルメディア、オンラインメディア、ベンダーコンテンツそれぞれで週当たり4時間近くを消費、参加し、ソーシャルメディアを最も消費し、参加していることが分かる。IT購入決定権者やインフルエンサーの平均が3時間前後を消費しているのと比較するとエグゼキュティブクラスは30分前後も多く消費し、参加している。
ところでこの傾向は欧米に限ったことではない。というよりはむしろアジアの購入決定権者やインフルエンサーのほうが、欧米よりも時間を消費し、ソーシャルメディアに参加している。オンラインメディアやベンダーコンテンツよりもソーシャルメディアがより消費されている。
Wave IとWaveIIを比較すると、ソーシャルメディアの消費は既存メディアのオンライン版の消費よりも多い。また、ソーシャルメディアも既存メディアのオンライン版もWave IよりWave IIで消費が増えている。
IT購入決定権者およびインフルエンサーの中では、ITアナリストを除くすべてのグループでソーシャルメディア消費が伸びている。特にエグゼキュティブクラスでその伸びが顕著だ。

Source:ITtoolbox / IT Social Media Index Wave II (pdf)

さてインターネット人口は昨年11月、全世界で12.6億人、普及率は19%を越えている。(クリックで拡大)


インターネット人口は2000年から2007年にかけての伸びは全体で約250%増という巨大メディアに成長している。現在のメディアシーンを7年前に予想することができたマーケターはいただろうか?そんな予想さえ不可能とするメディア自体の巨大なパワーの前に、今までのメディ ア概念、メディア消費パターン、ユーザ消費行動の把握などが転換期を迎えていることは明らかだ。もはや既成メディアのリーチとフリーケンシーの呪縛から離れるべき 時期であり、オンラインメディアを正しく理解しようとしない、し得ない代理店と袂を別つ時だろう。マーケティング戦略の大転換が必要だ。

それは新ロゴキャンペーンであれ、会社からのインターネットアクセスユーザへの訴求であれ、そしてB2BのIT購入決定権者やインフルエンサーへの露出であれインターネットをコアにしないマーケティングはもはや不要だ。

参考:Xerox New Logo (Online Ad)
参考:At Work Internet Users (Online Ad)
Source:InternetWorldStats.com

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