2009/02/16

Rich Media CTR

ついこの間、comScoreの資料にあった「平均CTRは0.1%以下」という数字を紹介したが、2006年時点で、Rich Mediaは1.12%のCTRだった。

参考:CTR 2008 (Online Ad 2008/12/08)

ところが、DoubleClickから出ている資料には、「Rich Mediaの平均CTRは0.1%」とある。データは2008年7月時点なので、2年ほどで十分の一にまで落ち込んでしまったようだ。

それをIn-page video、In-page non-videoなどパターンごとにCTRをまとめているのが下のグラフだ。In-page Videoが0.12%、In-page non-videoが0.09%だ。
また、業界別のCTRベンチマーク値がある。メディア&エンタメが0.17%、ファイナンシャルサービスが0.06%となっている。
comScoreのデータによれば、2002年で0.41%、2006年で0.2%だったわけだが、CTR低下が止まらないようだ。
そこで、DoubleClickは、「Interaction Rate」という新しい物差しを持ち出してきている。
Interaction Rates = Interactions + Rich Media Impressions
ということで、Interactionsとは、
  • Exitリンクをクリック
  • 広告を全画面表示にする
  • 継続して1秒、マウスを広告上に置く
のうち、ひとつ、あるいはそれ以上の行為をさし、Rich Media Impressionsとは、「広告が露出された回数をいう」そうだ。

とにかく、「CTRだけじゃないんだよ」、「Rich Media広告を露出した結果、何らかの行為が行われているから、広告効果として認めましょう」ということだ。

Source:DoubleClick / Creative Insights on Rich Media (要登録)

でも結局、どこまで行っても「広告」は「広告」のわけで、それ以下でも、それ以上でもない。オンライン広告であろうと同じだ。今までのレガシーメディアを使った広告手法と同じ手法をオンラインで取る限り、同じ結果が待ち受けているだけだ。

特にWeb 2.0時代になってから、ブランド、コンテンツをコントロールしているのはブランドや出版メディアではない。ソーシャルメディアを使ったユーザがコントロールしている。この差異を理解しない限り、丸くなった猫が前にいるしかないTVに流されるCFと同じように、ページトップにバナーを出しても視線が行かず、Folds下にスポンサーボタンを付けてもスクロールダウンさえしてももらえない。一方的に広告を露出しても効果はない。

参考:Critical Ad Placement : Above or Below Folds (Online Ad 2008/04/30)
参考:Critical Ad placement -2 (Online Ad 2008/07/25)

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