B2B/B2C企業合計108社から5,400万人に対して発信された562通のemailが装備しているソーシャルメディア機能を調査したものだ。
すでに米マーケターはEmailに必ず、Facebookへのリンクを装備している。それに続くのはMySpace、Twitter、そしてDiggだ。LinkedInは5位だが、B2Bに限った場合、83%が装備している。
Emailの装備されたソーシャルメディアへのリンクについて、それぞれのリンクに対するクリック比率、Email共有比率を見ると、Facebook、MySpace、Twitterの装備率は高いのだが、クリック比率ではReddit、Bebo、Del.icio.us、LinkedInの方が高くなっている。
SilverpopはReddit、Bebo、Del.icio.us、LinkedInの装備率は低いが、装備された際、email受信者のソーシャル行動やネットワークの目的とマッチしている場合、クリック比率が高くなることをポイントとして挙げている。
全体の平均的なソーシャルEmailのCTRはばらついている。
- 調査全体の平均CTRは0.5%
- 最も低くて0.1%以下から38.7%の範囲
- ソーシャルEmailの8.1%はCTR1%以下
- ソーシャルEmailの49%はCTR0.1%以下
- 通常EmailのFTAF転送率(Forward to a Friend)が0.01%から0.1%とすると平均CTRはその5倍以上
- 全体平均で8.7%
- 中央値は3.1%
- 最も低くて0.1%から100%の範囲
そこでソーシャルクリックされたEmailメッセージがFacebookなどにアップされた場合、どれくらいの人が追加で閲覧してくれるかというアップリフトを見ると;
- 平均は1%、中央値は0.06%
- 上位グループの場合、平均3.9%、中央値は0.6%
- 最大アップリフトは292%
Source:Silverpop / "Emails Gone Viral: Measuring 'Share To Social' Performance"
Samsungを例に挙げるまでもなく、海外メーカーはemailレターにソーシャルメディア機能を装備してきている。
参考:Samsung LED TV Campaign (Online Ad 2009/04/16)
ただし、めったやたらに数打てば当たるというものではない。まだ、大きなばらつきがあるが、ものによっては5%を超えるCTRや、最大292%のEmail閲覧アップリフトをたたき出すことも見えてきた。
これは多分、Emailを送信したB2B/B2C企業がどのソーシャルメディアスペースにどのように参加しているか、どのようにコンテンツを発信し、どのようにユーザとオープンな対話を行っているかが分かれ道になっているということだ。自分はソーシャルメディアスペースに参加せず、Emailにだけリンクを装備し、ユーザのソーシャルネットワークでのコネクションをタダで使おうという安易なアプローチを取る企業がまだ多いからだ。
ただし、こういった安易な輩であったとしても少なくともソーシャルメディアスペースのパワーは理解している。安直な仕掛けでは期待通りの成果が上がらないと学習すれば、当然、ソーシャルメディアスペースに参加することになる。その上で、本格的なソーシャルメディアマーケティングを開始することになる。
ということで、日本のグローバルブランドとの差は開くばかりだ。
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