参考:Twitter Report (Online Ad 2009/09/11)
そのFordのケーススタディを詳しく見てみたい。

まず、2008年12月9日、18:10、Ford RangerのファンサイトであるThe Ranger Stationから火の手が上がった。

その種火は、Fordの法務部門からサイトへ送られた「警告状」だ。これはサイトオーナー、Jim Oakesに対してWebを閉鎖、URLを返上し、5,000㌦を支払えというものだ。何が何だか分からないJimは、サイトのユーザフォーラムでうっぷんをぶちまけたところ、その後の22時間で916回のレスポンスを受けた。この火種はWeb、Blog、フォーラム、SNS、Twitterと様々なチャネルを通して延焼していった。
12月10日、5:30、Fordのグローバルデジタル・マルチメディアコミュニケーションマネージャ、Scott Montyは通常通り、Twitterをチェックしたところ、ひとつのTweetが1:30から待っていた。

Scottは午前中一杯、内外の状況把握に努めていた。そのステータスをTwitterで発信している。


その後も、Scottは法務からのフィードバックを供給し続けている。曰く、「法務からは全く別の話が分かってきた」、「サイトオーナーからチャンと返事がもらえていなかった。これにはもっと深い問題がある」「サイトで偽物が売られていたことが分かった。URLに関しては調査中」

ようやくここまで原因調査や火災消火の方法、今後の対処などが決まると、ScottはJime Oakesに直接、電話している。これまでの状況を説明し、これからの対処を説明し、Jim側の話も聴取している。双方が対処方法に納得したのち、ScottはTweetしている。

Source:RonAmok / Ford, Fansites, and Firefighting
Source:RonAmok / The Ranger Station Fire: How Ford Motor Company Used Social Media to Extinguish a PR Fire in Less Than 24 Hours.
Ron Amokは、
- Everything is Public
- Company don't talk: People do
- Without Support: New Media Fails
Ron Amokは、上の3点を挙げ、下の7点を比較してROIを出せとしている。
- Scott Montyはこの問題解決にあたり19時間を費やした
- 彼は問題の原因調査を主導した
- 彼は複数のミーティングを開催した
- 彼は複数の電話をかけた(サイトオーナーJim Oakesへも)
- 彼は138回、今回の問題に関してTwitterにメッセージをアップした
- 彼はフォロワーに助けを請い、フォロワーは合計32,332人へメッセージを転送した
- 彼は今回の問題を24時間以内に完全鎮火、解決した
彼の3点に
- ソーシャルメディアスペースにおけるリスク管理
- オンラインモニタリングの重要性
- RT (ReTweet)効果
- ソーシャルメディアマーケティングの人員・組織・予算化の必要性
特に、リスク管理にソーシャルメディアを取り込んでいる米企業もまだ13%でしかない。ハドソン川の奇跡を伝えたTwitterが、企業に牙をむくのは今日かもしれない。

AVERTING THE RISKS
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