ところがVocusの「Blurring Lines, Turf Battles and Tweets: The Real Impact of Integrated Communications on Marketing and PR」を見ると、現実はなかなか思い通りには進んでいないようだ。
まず垣根をなくす意味でも、統合・合同キャンペーンをやるにしても必要な広報、マーケの全体会議を「いつもやる」のはたった11%、「やったことがない+めったにやらない+分からないの」は合計22%、「たまにやる」のが67%だ。
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しかし、PR、マーケの双方で引いている綱がその時々のイベントやキャンペーンであっちに行ったり、こっちに行ったりしているようで、意識統一はまだできていないようだ。
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EdelmanのSVP Digital、David Armanoが「Social Media Is Dead」で示すように、ソーシャルメディアにはそれこそ、ありとあらゆる部署がからんでくる。
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Integrated Communicationsを進めてゆくには、まず全社各組織に対する啓もうしかない。そして、既存組織のままではなく、まったく新しい部署、組織を作るしかない。Cokeはグローバル、ドメスティックのカウンシルを社内に作ったそうだが、縦割りサイロを温存しながら、横串をさせる組織、風通しを良くする部署が必ず必要になる。Social Media、Digital Marketing、Interactive Marketing、Online Marketingといった組織からCorporate Social Media Summitに講演者として参加することからも明らかだ。
参考:Insights from Coke (Online Ad 2010/04/13)
参考:Corporate Social Media Summit (Online Ad 2010/04/15)
参考:Corporate Social Media Summit -2 (Online Ad 2010/05/07)
このように社内意識を統一した上で企業・ブランドとして外部発信メッセージをソーシャルメディア化し、ユーザとエンゲージしてゆくしかない。しかし、この「ユーザとエンゲージ」することを忘れているケースが大半だ。新しい部署、組織ができたのは良いが、ソーシャルメディアを使って既存マーケティング手法、メガホン手法、ブロードキャスト手法をやるだけのケースが大半だ。
「エンゲージ」するということは、今までの広告や広報とは違い、予算を計上してROIを確かめたうえで支出するだけといった簡単な業務には収まりきらない業務になる。マインドセットを切り替え、パラダイムシフトを受け入れ、理解しない限り、ソーシャルメディアマーケティングは効果がないのだが...。
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