4月5日に行われたIABのSocial Media Marketplaceの基調講演はCoca-ColaのMedia & Interactive Integrated Communications Director、Linda Croninが行った。
プレゼン後のQ&AがSmartBlog on Social Mediaに上がっている。
Q1:マーケティング部内で(ソーシャルメディアは)どんな組織になっているのか?PR、広告、消費者向け販促、業界向け販促担当などがある。Cokeはこれらマーケティング組織にどのようにしてソーシャルメディアを統合しているのか?
A1:我々は2つのソーシャルメディアカウンシル、国内、グローバルを立ち上げた。これらには、Coca-Cola全体にまたがるメディア、マーケティング、法務、広報、そしてその他の部門からの人間が結集している。ひとたび委員会に参加したら、全員が一緒に働く。これらグループは最善策、アイディア、計画しているプログラムなどを検討するだけではなく、社員が一緒に快適に働き、ゴールを一緒に目指す非公式な反響板ともなる。実質的にはカウンシル以上のもので、各部門を横断するコネクションとして機能する。
Q2:ソーシャルネットワークはCoke.comが以前やらなかった何を可能にしたのか?
A2:ソーシャルネットワークは、消費者がいる場所へ行き、そこで価値を追加する、カンバセーションに参加することを可能にした。
Q3:代理店を最大活用するためにどうやったのか?
A3:既存代理店、PRエージェンシー、インタラクティブエージェンシー、指定代理店を束ねる統合マーケティング委員会を立ち上げた。複数の代理店が協調して業務を遂行することが重要だ。
Q4:ネガティブセンチメントへの対処は?
A4:いつ対処するのか、いつ対処しないのかが難しい問題だ。一般的にソーシャルメディアが自制するに任せている。幸運なことにコミュニティは情熱的で、ネガティブセンチメントに対してCokeのために立ち上がってくれるブランドアドボケートが沢山いる。事が重大な場合は、外部エージェンシーのコンサルを受けている。特に、流布した情報が正しくない場合、正しい情報を提供することが重要だ。
Q5:Cokeのようにソーシャルメディアに大予算を投下できない、例えば予算規模25,000㌦のマーケターへのアドバイスは?
A5:戦略がないままこのソーシャルメディアスペースに参入するべきではない。プラットフォーム自体、カンバセーションを始めるだけならそんなに予算はいらない。ただ、カンバセーションを継続するための予算は必要だ。
Source:SmartBlog on Social Media / Live from IABSM: Coke's ingredients for social media
組織、代理店、ネガティブセンチメント、予算などが取上げられ、Cokeのソーシャルメディア取り組みのほんの一部が語られているが、彼女の肩書、Media & Interactive Integrated Communications Directorが全てを物語っている。
既存の縦割り組織ではなく、統合コミュニケーション部があり、そこがソーシャルメディア戦略を取り仕切っている。それには上層部のソーシャルメディアに対する正確、適切な認識がなければならない。どんな規模の企業・ブランドであれ、それがあればソーシャルメディア戦略は動くが、それがなければ動かない。ただそれだけだ。
それがあれば彼女の回答は役に立つ。
ただ、彼女には、統合マーケティング委員会がうまく機能しているのか聞いてみたい。フルサービス広告エージェンシーとインタラクティブエージェンシーのビジネスモデルは違う。コストもゴールも違う雑多なエージェンシーはそれこそ委員会内部で足の引っ張り合いをしていないのだろうか。談合的なプロジェクトごとの落とし所を探る動きはないのだろうか。結局、フルサービスエージェンシーが内部で取り仕切ってはいないのだろうか。
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