Blogバズのボリューム、広告支出、購入意思、そして実際の製品購入を解析したところ、新発売商品の場合、広告支出とBlogバズに強い関連性があり、Blogバズは広告支出に大きく影響されているとしている。
2005年と2006年に新発売されたCPG (Consumer Packaged Goods) の80ブランド(複数セグメント製品)を調査したところ、トップ10%のバズを生成した(された)製品は平均すると2,000万㌦の広告支出をしているが、ボトム50%のバズ製品は500万㌦しか支出していない。
ところが広告支出が多ければ多いほどバズが生成されるかというとそうでもない。トップ10%のバズを生成した(された)製品は、全体のBlogバズのうち85%を占めているが、ボトム50%のバズ製品はBlogバズの2%しか生成できていない。これは特定製品は広告支出量以上にユーザの関心を惹き、Blogバズを生成しているということだ。ユーザと関係性の深いOTC (Over-the-counter) ドラッグや際立ったブランドはトップ10%に入り、広告支出以上のBlogバズ露出を獲得している。
大量のバズボリュームを生成する製品ごとの追加ポイント
- CPG製品のバズは販売を先取りする
Blogバズは新商品発売の初期段階で発生し、製品販売ピークが到来する三分の二の期間でバズピークが到来する - 大量のバズボリュームは販売を増加し、販売予測を上方修正させる
バズボリュームの多い製品の場合、バズボリュームが販売に大きく影響することが実証された。回帰分析による販売予測とバズレベルの実績を統合すると、最大20%にも達する予測モデルの精度向上が得られた - ブランドのユビキタス性と特徴はバズ予想を助ける
今のところまだバズを予想する正式モデルはないが、特定ファクターは予想価値を持つと考えられる。メディア支出と露出以上に、カテゴリの親近性や製品の特徴などがバズ予想に価値を持つと考えられる
Source:Nielsen BuzzMetrics / Marketers Can Buy Blog “Buzz,” Nielsen Reports
バズ予想の正式モデルがまだ構築されていないので、「広告やペイドパブと、WOMを切り離しているマーケティング戦略は間違っている」というテーマにしては若干物足りない調査結果だ。
しかし、WOMが重要性を増してきているのは十分に理解できる。広告やペイドパブという売り手側からの情報発信に対して、受け手側からの情報発信と共有が広告費に数倍する効果を上げることも期待できるわけだ。この「受け手側からの情報発信と共有」に必要なのは「送り手側」の公正、平等でオープンな対話だろう。それなくして「Marketers Can Buy Blog "Buzz"」はありえない。
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