2009/04/21

Susan Boyle -2

昨日、Susan Boyleに関して書いたばかりだが、もう少しソーシャルメディア的な側面を掘り下げてみる。

参考:Amazing Voice : Susan Boyle (Online Ad 2009/04/20)

Facebookで「Susan Boyle」と検索すると結果が500以上も上がってくる。その中に、彼女自身が立ち上げたページではなさそうだが、128万人以上がファンになったページがある。そのWallには世界中から彼女の歌声に魅了された人々の書き込みがされている。ファンの数だけで一日で15万人以上増えている。
(追記:「クリックでFacebookへ」と21日に書いたが、24日時点でFacebookのアカウントはtalent.itv.comが押さえたようだ。「I am so overwhelmed by the kind messages of support I've been getting. My heartfelt thanks to one and all.」という彼女自身のコメントが上がっている)
Source:Facebook / Susan Boyle

Facebook内には彼女名のグループがいくつも立ち上がっているし、彼女の人気にあやかろうと、彼女の名前を入れただけのTシャツ販売をしていたりする。

彼女のファンサイトも立ち上がっているし、ちょっとおぼつかなさげだが彼女と飼い猫の名前をつけたTwitterアカウントもできている。(追記:「クリックでTwitterへ」と21日に書いたが、4月24日時点でアカウントは削除されている)
ところで、昨日の書き込みで
  • Viral Video Chartによれば、すでに彼女のビデオは5,500万回以上視聴され、5,600以上のBlogが取り上げ、コメントは22万回近くに達している。(4月19日時点)
と、19日朝のデータを取り上げたが、今朝は、もっととんでもないことになっている。
  • 視聴回数 74,034,004
  • 取り上げたBlog数 7,359
  • コメント数 281,329
たった2日ちょっとで視聴回数は1,900万回、彼女を取り上げたBlog数は1,700件、コメント数は6万件以上も増えている。

彼女の歌声はもちろんだが、何がこれほどの大ヒットにつながったのかを考えてはいかがだろうか。

競合他社が太刀打ちできないような画期的な新製品を開発、発表し、プレスリリースを各所・各地へ流し、セミナーやプライベートショーのキャラバンをうち、TV・プリントなど既成マス媒体で広告、TVや新聞・雑誌などの出版メディア系Webサイトでオンライン広告を実施してもこれほどの露出が獲得できるだろうか、コンテンツを消費してくれるだろうか。コンテンツ露出を拡散してくれるだろうか。

それも下図のような関係、仕組みやフローなしに?
Source:SlideShare / Case Study: The Barak Obama Strategy

今、ソーシャルメディアスペースに参加し、その中でコンテンツを共有、拡散してもらう仕組みがなければ予算枠内での露出しか獲得できない。広告という一方通行のメッセージ配信ではコンテンツを消費してくれるユーザはあまりいない。このパラダイムシフトを理解しない限り、理解し始めている競合各社とのマーケティング戦略に大きな差がつくことになる。そして、この差は何も米国だけに限った話ではない。

なお、画像は「I dreamed a dream」のままだが、彼女の「Cry me a river」もなかなかジャジーでいいので、ぜひ、どうぞ。

追加:
なお、Susan Boyle -3として、ソーシャルメディアスペースでのMadonnaと比較し、信頼相互作用を取り上げた。

参考:Susan Boyle -3 (Online Ad 2009/04/27)

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