2009/04/27

Susan Boyle -3

しつこいかもしれないが、Susan Boyleに関してもう一度書く。

参考:Amazing Voice : Susan Boyle (Online Ad 2009/04/20)
参考:Susan Boyle -2 (Online Ad 2009/04/21)

下のグラフは、Technorati、Google Blog、Twitter、Flickr、Photobucket、Google Images、Facebook pages、MySpace、Ning、Bebo、SkyRock、YouTube、YouTube channels、Vimeo、DailyMotion、Digg、Del.icio.us、Yahoo、Google、LinkedInなどソーシャルメディアスペースでの、Susan BoyleとMadonnaの露出量を比較したものだ。

大きく色分けされているのは、上からGoogle、Yahoo!、そしてGoogle Imageだ。それ以外は桁が3つ、4つも違うため、この累積グラフでは明らかに描ききれない。
80年代からポピュラー音楽のメインストリームを歩み、全世界で2億5000万枚以上のシングルを売り、音楽だけではなく映画、舞台、児童書の執筆や映画監督まで幅広く活躍するMadonnaと、4月11日、まったく唐突に世界に躍り出たSusan Boyleのソーシャルメディアスペースでの露出は、Madonnaが409,850,486、Susanが216,600,504ということだ。(4月26日時点)

Source:Wikipedia / マドンナ+各サイト

SusanはMadonnaの約半分の露出しかない。ところが、Susanは、Twitter(30,000対11,300)、Google Images(58,700,000対9,100,000)でMadonnaを上回っている。

参考の「Susan Boyle -2」でも紹介したが、「ブランドバズ」に必要な3つの「信頼相互作用」がある。
参考:Susan Boyle -2 (Online Ad 2009/04/21)

これはブランドとの接触により、1)満足を得、2)情報共有、3)アドボカシー(積極的な情報共有および露出拡散)という分岐でもあり、3レベルの構図、フローだ。

Madonnaは20数年間でこの構図、フローから露出を累積してきた。しかし、Susanはたった2週間で信頼と満足を獲得し、ソーシャルメディアスペースで情報共有され、彼女の歌声を積極的に友人、知人、同僚に伝えて、同じ満足を得てもらいたいという人々の輪が広がったことで露出を爆発させてきた。

企業・ブランドは1)満足を得させるまでは確実に行っている。しかし、パラダイムシフトを理解していない企業・ブランドは、2)のソーシャルメディアスペースで情報共有を促進する取り組みを実施できていない。そして、3)のアドボカシーレベルまで実装できている企業・ブランドはまだない。

中年メタボおばさんの特異なケースと、我社の製品・サービス・ブランドとは比較、参考にもならないとするなら、まず、ソーシャルメディアスペースで御社のブランドがどれほど語られているかを調査してはいかがだろう?そして、すでにソーシャルメディアスペースでの情報共有を促進しようとしている、たとえば、SamsungのEmailプロモーションレターを調査してはどうだろう?

参考:Samsung LED TV Campaign (Online Ad 2009/04/16)

最後に、単にSamsungがやったようなバイラルビデオ、Emailプロモーションレター、ソーシャルメディアツールというマーケティングミックスを真似したところで、ソーシャルメディアスペースに参加していない企業・ブランドに効果はない。

追加:

Susanの昔のビデオをアップデートした。

参考:Susan Boyle -4 (Online Ad 2009/05/02)

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