ソーシャルメディアスペースにおいて、Toyotaに対して好意的なコメント、書込みをしている多くの顧客、ユーザがいる。彼らの助けを借りずして、彼ら のブランド体験を共有してもらわずして、企業・ブランド側の資金力に任せたコミュニケーションを行ったところで、競合コミュニケーションとの差し引きにな るだけだ。と書いた。
今回のケースでToyotaが復活する最も重要なポイントはソーシャルメディアスペースの活用如何にかかっていると見るが、いかがだろうか?
参考:Toyota Risk Management -2 (Online Ad 2010/03/05)
さて、Toyotaの芝刈り機の急発進、急加速をあざ笑い、「Toyotaの芝刈り機もリコール」だというビデオが上っている。
実は、このビデオを制作したのはAudiだ。Audiによれば、制作したのは昨年の9月でToyotaのリコールが始まる前だ。ビデオはガソリンエンジンの芝刈り機よりもモーターの芝刈り機の優位性を訴えるのが真意だそうだが、どこかの誰かがAudiのビデオにキャプションを追加してYouTubeに挙げたらしいとのこと。
Source:Brand Channel / Audi's Competitive Advertising Jabs BMW, Stings Toyota
これ以外にもToyotaをあげつらうビデオなどが今後、続々と登場してくるはずだ。YouTube、DailyMotion、Vimeo等など、そしてそれらがBlogやTwitter、FacebookやMySpace、Bebo等、幅広いソーシャルメディアスペースで共有されることになる。
この大きな流れを押し留めることは誰にも、どんな大企業にもできはしない。
誹謗中傷するビデオの削除要請を行って削除されたとしても、もうその時には、数10本の複製が様々なサイトにアップされている。イタチごっこはどんなに優秀な弁護士に大金を払っても、終わることはない。
これを見ただけでもブランドをコントロールしているのは企業・ブランドではなく、個人、ユーザ、消費者だということが分かる。この理解がない限り、リスクマネージメントはできない。リスクマネージメントを行っている企業・ブランドでこの点を考えているところはありますか?契約しているリスクマネージメントサービスはこの点の対処は完璧ですか?
ソーシャルメディアを考慮しないいかなるリスクマネージメントも意味がない。また、クライシス予防手段としてソーシャルメディアを考慮しないいかなるリスクマネージメントも意味がない。
そのために何をすべきかは明らかだ。
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