先月末にBigResearchのFebruary Big Call (Webinar)があった。
消費マインド、雇用状況などに交じって、「購買意思...Toyota Recallの影響」というスライドがあった。
今年2月、これから半年間に自動車を購入しようと計画しているのは10.6%。昨年よりも回復してはいるが、2008年以前とはまだ開きがある。そんな中、トヨタのリコールの影響で40.2%は、最初、あるいは二番手の車として検討するブランドからトヨタを外している。
その結果、購入を検討する車ブランドのトップにFordが座り、Chevrolet、Honda、Nissanと続いてToyotaは最下位の7番手になっている。Source:BigResearch / February Big Call (Webinar)
参考:Toyota Risk Management (Online Ad 2010/01/25)
さて、米Toyotaは、社長のJim LentzがDiggを使って顧客からの質問に直接答えたり、プレスルームを拡張し、「Recall Information」セクションを充実させている。そこへ行けば10本のビデオが上っており、ETCの説明から、品質、急停止操作、フロアーマットの説明までしている。
参考:Corporate & CEO Blog (Online Ad 2010/02/08)
Source:Toyota.com/recall
そして、2月、米Toyotaは、下のような広告を大手新聞に掲載していたし、米公聴会前にはWSJに豊田章男社長が寄稿していた。
また、Tweetmemeを使い、「Toyota Conversations」といったサイトを立ち上げ、トヨタ、リコールなどに関するTweetsをアグリゲートしている。
Source:ToyotaConversations.com
矢継ぎ早という形容がぴったりなほど迅速に対応している。
ただし、Jaff Juiceが言うように新聞を購読している読者向けではなく、トヨタ車オーナーおよびトヨタ車購入を検討している潜在顧客に伝えるには、レガシーメディアだけではなくソーシャルメディアスペースでの告知が必要だ。
WSJや大新聞だけでは足りない。また、FacebookやTwitterでの発信もまだ物足りない。
Source:Jaff Juice / How Toyota can Flip the Funnel
BigResarchの調査データにあるように企業・ブランドへの信頼感が崩壊した時、それを回復させるのはWSJや大新聞、TV、雑誌、ラジオなどのレガシーメディアだけでは足りない。それらレガシーメディアよりもユーザが集うソーシャルメディアスペースを活用しない限り、とても時間のかかる作業となる。一方通行のコミュニケーションだけではなく、オープン、対等、双方向のコミュニケーションに価値を見出しているユーザが増えているだけにソーシャルメディアスペースを活用しなければエンゲージメントも、新しいピアコネクション、リレーションズ、ネットワークはできない。
ソーシャルメディアスペースにおいて、Toyotaに対して好意的なコメント、書込みをしている多くの顧客、ユーザがいる。彼らの助けを借りずして、彼らのブランド体験を共有してもらわずして、企業・ブランド側の資金力に任せたコミュニケーションを行ったところで、競合コミュニケーションとの差し引きになるだけだ。
今回のケースでToyotaが復活する最も重要なポイントはソーシャルメディアスペースの活用如何にかかっていると見るが、いかがだろうか?
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