この間、昨年12月に出ていたOfcomのICMRchartを見ていたら、欧米・日本のメディアごとの広告支出比率があった。
それによると2008年、英広告費の23%がインターネット、仏は16%、独が15%、伊が9%、ポーランドが11%、西が9%、蘭が18%、スウェーデンは19%だ。TVのシェアが30%を切っているのは、英、仏、独、蘭、スウェーデン、アイルランドとなっている。紙離れが深刻な日本は新聞・雑誌の合計で27%だが、26%のポーランドを除けばほかの国はまだ30%以上のシェアを死守している。
そして、2008年の2007年対比で見た場合、アイルランドを除く各国で伸びているのはインターネットだ。シェアを減らしているのは新聞、雑誌、TV、ラジオと相場が決まっている。ただし、米ではTVも伸びている。
Source:Ofcom / ICMRcharts (pdf)
先週、「Digital Natives vs. Immigrants」を書いたが、これら欧米圏のユーザの中核を成すのはデジタルネイティブでしかなく、今後、彼らが消費の中心とするメディアはインターネットをおいて他にない。
参考:Digital Natives vs. Immigrants (Online Ad 2010/04/02)
もう随分昔、2006年の8月に「English Next」を紹介した。それによると2010年にはすべての世代を通じて20億人が英語を学ぶと推測さ れている。
参考:Lingua Franca & Internet/Online Marketing (Online Ad 2006/08/29)
だから、彼らデジタルネイティブに日本人のような語学音痴はいない。少なくとも自国語と英語に加え、独、仏、伊、西、果ては露、アラビア、中国語くらいからひとつや二つはネイティブに近い読み書き、会話能力を持っている。
そして、彼らがアクセスするのは自国サイトだけではない。Facebookの友人には海外のユーザもいる。Twitterでフォローしているのは海外のイノベーター、アーリーアダプターが多いかもしれない。そして、彼らは海外から仕入れたコンテンツを自国語に翻訳して国内ユーザと共有、再露出している。
日本のIT、PC、ソフト、インターネット、ソーシャルメディア系Blogのコンテンツを調べたことがありますか?国内メディアが報道する海外コンテンツだけを引用、リンクしたサイトよりも、海外、米国サイトのコンテンツを直に翻訳して引っ張ってきているサイトのほうが断然多いことに疑いの目はない。また、国内メディアが提携サイトのコンテンツを全て翻訳しているわけではないし、紙と連携する必要性から翻訳できないコンテンツもあるため、ニッチなBlogが深堀したコンテンツを伝えているケースが多い。そして、そういったBlogへのアクセスはレガシーメディア、マスメディア系サイトを上回ることもある。これだけを見ても海外サイト、英語サイトのコンテンツと非英語ユーザとのコネクション、リレーション、ネットワークが構成されることは確かだ。
ターゲットとチャネルが決まれば、あとは英語を活用したパンヨーロッパ、あるいはグローバルキャンペーンの方法論だ。
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