昨日に続き、最低限のデジタル化に加えてSiemensが何をやっているかと言うと、それは「Webユーザ調査」だ。
参考:Minimum Digitization Requirement -1 (Online Ad 2010/04/26)
下の画面は3月24日にSiemens.comへアクセスした際、表示されたものだ。8分ほどで終わると言うので調査に協力してみた。
まず、Siemens.comへのアクセス目的を訊かれ、その後、アクセス頻度や理由、そして、Webサイトのどのセクションにアクセスしたのかとか、例えばプレスリリースの内容に満足したかを訊かれる。
もし、満足できなかった場合はその理由などを訊き、Webサイト全体の印象や構成、内容に対して5段階評価も訊いてくる。
加えて、今後3カ月以内に再訪する可能性があるかとか、友人や家族、同僚にWebサイトを勧めるかどうか、Siemensの企業イメージを訊いて、Webサイトへアクセスしたことによってそれが改善したか、悪くなったのかまで訊いてくる。
最後に、居住地、インターネットの経験、性別、年齢を入れさせて、自由コメントを書かせていた。
こういったWebアクセスユーザ調査をSiemensは年に一回、ひと月ぐらいはしているのだろうと思っているとそれは大間違いだ。Siemensのみならず、Philipsであれ、Samsungであれ、かれらは毎年、毎月、千人・万人といった単位でユーザ調査をやっている。それはそうだろう。特定年、特定月だけやっていては常時、変化し続けるユーザのWebコンテンツ評価、自社に対するイメージ、彼らの要求についていくことはできないからだ。
自社Webサイトの情報・コンテンツにアクセスし、消費し、それをユーザ個人のリレーション、コネクション、ネットワークに露出、共有してくれるユーザの求めるもの、ユーザが何を評価し、何を評価しないのか、そして、例えば競合企業・ブランドとの比較評価を理解しなければ、何のためにWebサイトを構築し、定期的に情報・コンテンツを更新しているのかということになる。
ユーザを無視し、独りよがりのWebサイトであればまったくかまわないが、このインターネット時代にユーザ、読者、顧客の声を訊かないWebサイト、それを立ち上げている企業・ブランドなど存在理由も意義もない。
情報・コンテンツを最低限デジタル化することに加えて、Siemensが行っているWebユーザ調査を、日本のグローバル企業のグローバルサイトの一体いくつがやっているのだろう?1社もやっていないとすると、Siemens、Philips、Samsungといったグローバル企業とのギャップは、何もオンライン露出だけではなく、ユーザ・顧客・消費者を理解する姿勢、体制にまで広がってしまうことになる。そんな体制でグローバルなブランディングができると思いますか?
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