参考:Social Media Policy Tool (Online Ad 2010/03/15)
その最後に
広告やマスマーケティングからピアリレーションズ、コネクション、ネットワークへといったパラダイムシフトが進行する中、広告やマーケティングのみをソー シャルメディア化させても効果は薄くなるばかりだ。企業そのもの、企業を構成する社員そのものがソーシャルメディア化しなければ取り残される。と書いた。
「企業そのもの、企業を構成する社員そのものがソーシャルメディア化しなければ取り残される」のはなぜかというと、
- 企業が社員をコントロールしている限り個々の社員が持つ能力を十分には発揮させることができないからだ。個々の知見が消費、共有され、再露出することはないからだ。個々のエンゲージメントなしに、レガシーマスメディアを使った一方通行コミュニケーションと同様に、上位下達のストラクチャーからは何も生まれない。既存の戦略、戦術を手先で変えるだけで今のソーシャルメディアスペースには訴求しないからだ。
- また、社員自身がソーシャルメディアを理解し、参加し、慣れ親しんでいない限り、ポリシーやガイドラインを策定しても情報・コンテンツを発信することはできないからだ。そもそも、コンテンツを制作することさえできないからだ。
IBMには全世界で40万人の社員がいるが、公式企業BlogやTwitterアカウントはない。しかし、社内には10万人が活用している17,000のBlogがあり、SocialBlueには5.3万人が参加し、社員がつぶやく数千のTwitterアカウントがある。また、外部Blogも数千の規模、LinkedInに登録しているのは約20万人等などとなっている。
IBMに公式企業BlogやTwitterアカウントはない。そうした企業総体としてではなく、IBM社員全員の多様なソーシャルメディア参加を行っている。社員に自覚と責任をもたせ、外部パートナーとのコラボレーションへと拡張している。そこから上にあるような結果を導き出している。
そのIBMはまだ他社が社員のインターネットへのアクセスを制限していた80年代末だろうか、あるいは90年代始めから、積極的にインターネットを活用するよう促していた。以来、そのベースをもとに蓄積してきた多様な素地があるからこそ、ポリシーやガイドラインも生きる。ソーシャルメディアスペースで縦横無尽にコミュニケートし、エンゲージすることもできる。
Source:Social Media Examiner / How IBM Uses Social Media to Spur Employee Innovation
しかし、「出る杭は打たれる」方式の会社組織に、あるいは「ソーシャルメディアスペース」に社内からアクセスが制限されている会社組織に「ポリシーやガイドライン」だけあったところでどうなるのかということだ。
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