2010/07/30

Global CEO Study from IBM

2004年から2年ごとに行われてきたIBMの「Global CEO Study」の2010年版が出ている。

全世界1,541人の一般企業CEO及び公共機関リーダー達のインタビューから導き出した3つの洞察、示唆の中から次の2つを取上げてみたい。
  • 組織に創造性を発揮させるリーダーシップ
    創造性を備えたリーダーは、常識を覆すようなイノベーションを実現し、時代遅れとなっているやり方を捨てる。
    さらにCEOは、柔軟で創意に富んだ発想で、自身のマネージメント・スタイルおよびコミュニケーション・スタイルを組織に広めている。特に、次世代を担う社員、パートナー、顧客との関係強化が、こうした取り組みの主要目的だ。

  • 顧客接点を新たな発想で作りかえる
    グローバル化の進展とともに、世界中の情報が入手しやすくなった。これにより、顧客の知識は増え、多数の選択肢を持つようになった。CEOは、常に顧客と会話し、さらには顧客とともに商品・サービスを創りだすことこそが、他社との差別化をもたらすと考えている。
Source:IBM / Global CEO Study

CEOは、常識破壊が多様な面で進むと予想し、新たなる経済環境は従来よりも変化が激しく、不確実かつ複雑で、従来とは構造的に異なるものになると認めている。

だから、
「デジタルネイティブである次の世代は、政治、公共機関、そしてビジネスのやり方に革命的な影響を及ぼすだろう。市民は変革を推進し、社会を根本的に変える。それは進化というレベルではない」
Peter Gilroy, CEO, Kent County Council

「運航乗務員を社内のコミュニティに参加させるためには、バーチャルなコミュニケーション環境が必要だ。若い世代の社員は、まったく新しいコミュニケーション方法を求めている。多様な社員を一つにまとめるには、世代を越えたコミュニケーション戦略が必要だ」 
David Cush, President and CEO, Virgin America Airlines

「技術はすでに顧客の行動に影響を与えている。顧客は最先端の技術を使って四大陸を駆け巡り、商品の価格を調べている」
Michael Ward, CEO, Harrods
と、CEO達のコメントには、デジタルネイティブとか、新しいコミュニケーション方法だとか、顧客が先導する技術革新に言及している。

そして、Virgin AmericaのCEOのコメントにある「運航乗務員」とか、「若い世代の社員」を、「現在の消費者、ユーザ、顧客」と読み替えれば一層、納得がいく。

最後に、組織に創造性を発揮させ、顧客との接点を新たな発想で作りかえるCEOには、日本のグローバル企業のCEOも入っていてほしい。

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