オンラインニュースルームは企業・ブランドの顔であり、現在、必要とされるコミュニケーション、エンゲージメントを構築するための最前線基地だ。ユーザがコンテンツを見聞きし、最新コンテンツを求めて何度も足を運ぶ場所にすべきだ。ということで、オンラインニュースルームの基本10カ条をあげている。
それを筆者流に意訳させていただくと;
- 頻繁に、価値が高く、関連性があり、エンゲージし易いコンテンツを発信し、共有・拡散しているオンラインニュースルームですか?
それとも苔むしたプレスリリースを既存レガシーメディアに配信するだけですか? - 記者、消費者、投資家、ステークホルダーなど多様なオーディエンスを考慮したオンラインニュースルームですか?
それとも苔むした既存レガシーメディアだけを対象としていますか? - 今、もっともユーザが求めている多様なフォーム(テキスト、画像、ビデオ、オーディオ、pdf、Blog、Podcasts、RSSフィード、他)を提供するオンラインニュースルームですか?
それともテキストだけですか? - アクセスユーザが友人・知人・家族・同僚たちとコンテンツを共有し、議論し、コンテンツを活用して発信できるようなオンラインニュースルームですか?
それともコンテンツを単に印刷できるだけですか? - 検索エンジンが定期的にクロールした結果が効果的に検索ユーザに伝わるようなオンラインニュースルームですか?
それとも検索結果の下位にしか顔を出していませんか? - 最新のWebデザインや他社事例を参考にして、簡単なナビゲートや検索を提供しているオンラインニュースルームですか?
それともテキストベースのプレスリリースしかなく、それも見つけにくいものですか? - アクセスユーザがサイト、コンテンツ、データフォーム、配信チャネルなどに対する評価、意見を書き込んだり、担当者にコンタクトできるようなオンラインニュースルームですか?
それとも担当者名も、写真も、コンタクト先もありませんか? - Spam Botsなどからコンタクト情報などを保護する作りになっていますか?
それともコンタクトemailはSpamメールに血祭りにあげられていますか? - 検索エンジン、Email、Facebook、Twitter、Blog、YouTube、Flickr、SlideShare/Scribdなどオーディエンスがいつも活用しているコミュニケーションチャネルにコンテンツを配信する仕組みを装備したオンラインニュースルームですか?
それともこれら仕組みを追加、編集するにはすべてIT、情シス部門、あるいはWebマスターにお伺いを立てなければなりませんか? - ユーザがWebサイトのどこへアクセスし、どんなコンテンツを消費、共有、コメントし、Email・RSSフィードに登録したのかトラッキングしているオンラインニュースルームですか?
それともIT、情シス部門、あるいはWebマスターに聞いたところで、答えが返ってきませんか?
Source:iPressroom / Ten Actions that Leads to a Better Online Newsroom
マーケティング側から考えれば、至極当然、やっていなければ大ブーイングを浴びて、最悪の場合は「君はもういらないよ」と最終宣告されそうな基本中の基本だ。
この10カ条に付け加えることはまだまだあるが、その前に確認すべきことがある。それは、広報部門およびPRエージェンシーの現状把握と、PRエージェンシーの企画・提案力だ。
日本が誇る世界的な自動車メーカーのニュースレターがテキストベースなのを知ってますか?昨年1月に登録してからもう1年半が過ぎたが、時々に来るニュー スレターがテキストベースのまま変わっていない。また、やれ販売台数が過去最高を記録したとか、どこそこに工場を建設したとか、コンテンツは旧態依然、言 いたいことを書き連ねるだけで、会話を始めようとか、ユーザとエンゲージしようともしておらず、コンテンツを拡散してもらうためのツールも装備していないWebページに飛ばされるだけだ。これがすべての日本企業・ブランドに当てはまりそうな気がする。
そして、企業・ブランドにお聞きしたい。PRエージェンシーから上の10カ条と類似した提案をされていますか?その上で、追加、補強施策を提案されたことがありますか?それとも、プレスリリースをオンライン化することだけしか提案されていませんか?今のテキストベースのオンラインニュースに関して何も改善提案をされたことがありませんか?競合他社のオンラインニュースルームの分析を提示されたことはありますか?と。
こんな状況で日本のブランドはどうしたら良いんでしょうね?
0 件のコメント:
コメントを投稿