それに比べるとHPのキャンペーンはエンタープライズ向けなので、HPがユーザ企業のニーズをアセスメントし、コスト削減を予想する。導入後12カ月以内に予想削減枠に到達しない場合、HPがその差額を補償するというものだ。と書いた。
参考:HP Print Intelligently (Online Ad 2009/08/04)
差額を補償するというのはあまりないキャンペーンだと思っていたが、不況、新型インフルエンザで青息吐息の旅行業界、航空会社でも聞いたことのないキャンペーンを開始したようだ。
8月5日、Lufthansaが「Sunshine Insurance」を発表した。
これはドイツ国内からバルセロナ、イスタンブール、マドリッド、ローマ、ドバイ、カイロ、ニューヨーク、テルアビブ、ワシントンなど世界36か所へのルートに適用され、5㍉以上の降水が確認された目的地への乗客(€199以上の航空券購入乗客)に対して、€20のキャッシュバックを行うキャンペーンだ。
6月、Lufthansaの乗客数は前年比2.8%減少した。それを受けて「Climb 2011」と題したプログラムを開始している。€10億のコスト削減、管理部門の20%人員削減、160機の新型機購入の見直しなどだ。
こういった後ろ向きの施策だけではなく、上記のインセンティブキャンペーンも実施している。
Source:The Local / Lufthansa offers rain-weary Germans "sunshine insurance"
Source:bizzia.com / Lufthansa Guarantees You A sunny Vacation
日本でもJATAの旅行取扱状況速報(5月)を見れば状況が深刻なのが明らかだ。
- 海外旅行の対前年同月比 33.8%減(12カ月連続)
- 外国人旅行の対前年同月比 17.5%減(9カ月連続)
Lufthansaならずとも何らかのインセンティブキャンペーンを仕掛けたいところだ。
だが、カイロやドバイならいざ知らず、6月、7月には406㍉の降水があったニューヨークまで入れざるを得ない状況は、ちょっとぐらいのインセンティブでは埋められそうにない。
直近の売り上げ増を目指すのは当然だろうが、旅のインスピレーションを喚起せずに、値下げや払い戻しで乗客が群れを成すのは難しい。旅行したいと思わせるインスピレーションを育成し、そして、そのインスピレーションをリレーしてくれるクチコミや、個人ネットワークをターゲットとしたインセンティブがベストだと思うが...?
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