公表されているのは;
- 24%のマーケターは、CRMのROIがベストだと考えている
特に金融・その他のサービスのマーケターは31%、
次にIT・通信関連のマーケターは30%
がCRMがベストだと考えている - 2番目に評価が高かったのは12%のマーケターがベストだと考えているPR
- 広告(オンライン除外)は23%のマーケターが最もROIが低いと考えている
特にIT・通信関連のマーケターは38% - 2番目に評価が低かったのは11%のマーケターがROIが低いと考えているスポンサーシップ
Source:The Chartered Institute of Marketing / News
この調査は4月に1,223人のマーケターを対象にIpsos Moriに委託して行われている。
オンライン広告が除外されている広告は効果が可視化できないから不評だ。ただし、今のオンライン広告も従来からのレガシー広告と何ら変わることはない。impressionだとか、CTRやVTRだと言ったところでやっていることは同じだ。
一方通行のマスに対する押しつけコミュニケーションと、CRMを比較するとCRMに軍配を上げるマーケターが多い。しかし、CRMもマスマーケティングという同じ土俵で、コミュニケーション手法をマスから個に変えただけだ。
今、Web 2.0やソーシャルメディアが注目を集めているのは、企業・ブランドのコミュニケーションチャネルや露出コンテンツを凌駕する勢いで、ユーザ自身が発信するコンテンツ量、ユーザ間で共有されるコンテンツ量が伸びているからだ。また、ソーシャルメディアスペースで語られるブランド量が、ブランド自身が供給する量よりも多いからだ。そのため、ブランドをコントロールしているのはブランドではなく、個々のユーザ、顧客、消費者に変わってきたからだ。
このことはもう2年も、3年も前に、P&GのCEOやCMOが口にしている。
参考:Letting Consumers Control Marketing: Priceless (Online Ad 2006/10/17)
参考:Mindset Shift Required (Online Ad 2007/03/07)
マスメディアを活用して、ブランドが聞かせたいことをブランドの言葉で語ってきた時代から、顧客、消費者、ユーザが存在するソーシャルメディアスペースに参加し、彼らの言葉、彼らの流儀で会話に参加する必要性を見ている企業・ブランドがいる。
当然、そんなことに目もくれない企業・ブランドもあり、昔通りのマーケティングをそのまま踏襲している。しかし、その必要性を見ている企業・ブランドは、様々な機会を捉えて新しいマインドセットにシフトするべく検証を行っている。
参考:Digital Hack Night (Online Ad 2009/03/25)
参考:HP - Social Media Marketing (Online Ad 2008/12/01)
それはマスマーケティングからCRMへの推移を超えて、ソーシャルメディアマーケティング・ブランディングを見ているからだ。消費者が消費する、接する、共有する情報・コンテンツはブランドがコントロールできないレベルまで増加しているからだ。
また、顧客、消費者、ユーザが例えば、Facebook、Twitter、Blog、Forum、SMSなどで語ったコンテンツが何百万㌦もかけて構築してきたブランド価値をいともたやすく破壊するのを見れば見るほど急がなければならないからだ。
参考:Bad Reputation Fly High (Online Ad 2009/07/29)
下図のように「Push」だけではなく「Pull」も実施しなければならい。「Interrupt Message」だけではなく、「Publish Content」し、企業・ブランドは「Become Media(メディアとならなければならない)」。当然、社外のソーシャルメディアスペースにも参加し、自社独自のSNSに顧客を招待する形も必要だ。
それには組織を改革してゆかなければならない。一部の欧米企業では、ソーシャルメディア、あるいはソーシャルマーケティング担当部署があり、VPなどもいる。が、日本のグローバル企業でマインドセットをシフトしたケースはまだないと思う...。
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