Visit Japanも、キャンペーンとして個人的コネクション、ソーシャルメディアスペースでのコネクションを拡大し、クチコミしてくれるサポーター、アドボケーターを増やすべきだと思うが、いかがだろうか?と書いた。
そして、Visit Britainが2008年に実施した各国市場調査によれば、
「観光地を決定する際、頼りになる情報ソース」、「旅行前に旅程を決めるために利用した情報ソース」のどちらも、「友人あるいは知人からの情報=クチコミ」がトップになっている。と書いた。
参考:Proposal to Visit Japan -1 (Online Ad 2009/07/28)
では、そのクチコミを増殖してくれるソーシャルメディアスペースについてもう少し詳しく見てみる。
Universal McCannが実施し、今回で4回目を迎えたWave 4がちょうどリリースされている。それによると、まずWave4を実施した38カ国のインターネット普及率はノルウェーの86%からインドの7.1%までばらついているが、「毎日、あるいは1日おきでインターネットにアクセスするアクティブな16~54歳までのオーディエンス」を全世界合計で6億2500万人と推定している。
2010年に1000万人の訪日を目指すVisit Japan Yearの重点12市場のうち、韓国、中国、米国、英国、ドイツにおけるBlogやSNSなどのソーシャルメディアスペースへの関与を見る。
Source:WARC / Email News
Source:Emoderation / Universal McCann Publish Wave 4
Source:Emoderation / Wave 4
いずれの国でもBlog読者数、Blogライター数、SNSプロファイル保持数、プロファイル管理数、友人のSNSプロファイル訪問数、オンラインビデオ視聴者数がWave1から4にかけて増加している。おおよそ3分の2がソーシャルメディアスペースに参加、関与し、コンテンツの消費、共有、再露出フローの一翼を担っていることになる。
特に中国ではBlog読者数が90%、オンラインビデオ視聴者数が89%と群を抜いている。それに続くのは韓国で、それぞれ88%、83%だ。また、ビデオ視聴者数で見ると、米83%、英79%、独74%と、それぞれの国で最も関与比率が高くなっている。
オンラインビデオはKuroshio Seaを引合いに出すまでもなく、最高のコンテンツとしてそのインパクトと、波及効果は計り知れない。その露出から様々な誘致活動を実施する可能性が開けてくる。
このようにソーシャルメディアスペースに首までどっぷりと浸かっている各国の潜在訪日観光客に対して、新聞・雑誌広告、旅行業界経由の露出や、専用Webからの情報発信だけで訴求するだろうか?ソーシャルメディアスペースで行われているコンテンツの消費、共有、再露出というフローに載せることができるだろうか?
Source:観光庁 / Visit Japan Year 概要 (pdf)
上期を終えての訪日外客数は前年比28.6%減の309万人だ。4月までは25%減の218万人だったので悪化してきた。
Source:日本政府観光局(JNTO) / 2009年訪日外客(総数) (pdf)
一方的な情報提供だけでは、発信したコンテンツを消費し、共有し、再露出のフローに載せてはくれない。各国のアクティブなインターネットユーザに訴求し、クチコミからコンテンツの流通フローに載せてもらうためにはどうしてもソーシャルメディアスペースへの参加が大前提となっているのだが...?
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