2008/12/24

Client's Perspective on Agencies

クライアントから見た代理店の評価といった資料がReardon Smith Whittakerから出ている。年間100万㌦以上のマーケティング予算を投下する企業のCEO/CMO/VP Marketing、ブランドマネージャ達などを対象に調査したものだ。

代理店の仕事にどれくらい満足しているかとか、次の仕事にも使うかとか、期待した結果を出したかとかいろいろある。その中に総合(Full service)代理店の比率が下がってきているグラフがある。
2006年には60%弱あった総合代理店を選ぶ比率が、2008年は48%にまで下降している。その代わり、インタラクティブ代理店が10%、モバイルマーケティング代理店が1%、マーケティング調査代理店が8%などと業務が分散されてきているようだ。

また、クライアント側が最も興味のある新しいものとして次が挙げられている。
最も興味を引いているのは「Online Marketing」が69%、「Buzz & WOM」が58%、「Brand Experience/experimental marketing」が53%となっている。

Source:Ad Week / New Study Reveals What a Client Wants in a Agency
Source:Reardon Smith Whittaker (要登録、pdf)

総合代理店が既成マスメディアを使ってビッグビジネスを享受していた時代が過ぎつつあり、手離れが悪く、総合代理店からするとROIの低い「Online Marketing」や「Buzz & WOM」をインタラクティブ代理店が侵食しているといった格好だろうか。

これからソーシャルメディアマーケティングの効果、効率が理解されるに従って、インタラクティブ代理店のシェアはもっと増えてゆく。金融危機による広告費削減の影響をまともに受ける総合代理店の試練は続く。

一方、クライアント側は削減された予算の中で効果、効率を求められる。しかし、今までどおりに代理店の提案を受け入れているだけでは何も始まらない。だが、Full Service代理店以外にインタラクティブ代理店を追加する、あるいは業務のアウトソースをするといったことを検討しているのだろうか?マインドセットが変わらない限り、日本のグローバルブランドもWeb 2.0と今回の金融危機の嵐の中でブランドエクイティを下げざるを得ないのだろうか?

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