2008/12/15

B2B - 2009 Marketing Priorities and Plans

BtoB Onlineの「2009 Marketing Priorities and Plans」によると今般の金融危機にもかかわらず三分の一近いB2Bマーケターは来年の予算を増やすようだ。43.5%は今年と同じレベルを維持し、四分の一だけが来年の予算を削減するようだ。

来年の予算を増やすB2Bマーケターのうち、20%以上増やすのは四分の一、15%から19%の間で予算を増やすマーケターも9%近くいる。

来年、66.5%のB2Bマーケターが「オンライン」予算を増やすと答えている。既成(マス)メディア予算よりも安く、より測定できる結果をもたらすオンラインを増やすのは当然だ。来年、削減されるメディアは印刷が最大、DMと展示会・イベントが続いている。

GEのSenior VP-CMO、Beth Comstockは、「メディア予算の約15%がデジタルになっているが、まだ少ない」、「デジタルへの予算シフトを継続することが私のゴールだ」と語り、ストリーミングビデオ、Webisodes、そしてリッチメディア広告を来年やるそうだ。

ソーシャルメディア活用も本格化してきたようだ。2008年の同じ調査ではソーシャルメディアを利用していたのは20%にしか過ぎなかったが、今回の調査では45%が利用すると答えている。

なお、「2009年に新しい広告キャンペーンを実施するか?」という問いに関して、60.2%が「YES」と回答しているのだが、グラフでは「No」になっている

Source:BtoB Online / Exclusive survey finds only 25% plant to cut budgets

代理店に関する満足度がある。44.7%が非常に満足、47.4%が満足、5.3%が満足していない(Poor)、2.6%がダメ(Unacceptable)と答えている。以前、「Agencies Unsatisfactory」で取り上げたHPのVPのコメントとは温度が違いそうだ。

参考:Agencies Unsatisfactory (Online Ad 2008/10/22)

これはWeb 2.0スペースを熟知しているHPと、「非常に満足・満足している」92%のB2Bマーケターとの認識の違いだろう。Web 2.0スペースにおけるユーザの参加、コンテンツ共有からのエンゲージメントを確立しようとするマーケターと、Web 2.0スペースにバナー広告を出稿することだけで「よし」とする既成マスメディア概念の虜になっているB2Bマーケターの違いだ。HPは、広告代理店が提供するメディアデータだけではダメだと認識している。だから「マーケターとしてコミュニティを持たずに会話を行うのは難しい」と、上の「参考:Agencies Unsatisfactory」で語っている。

一般的なマーケターは広告代理店の言うなりだ。自身で調査・勉強しなければ何も見えてこない。なぜなら、B2Bであれ、B2Cであれ、広告にならない情報、ビジネスにならないデータ・調査を代理店がクライアントに提供することはない。以下の参考で取り上げたHPのソーシャルメディアマーケティングの事例などをもってゆき、広告だけではないマーケティング戦略を構築する代理店はそう多くはいないということだ。実際のところ、日本にはそんな代理店はいるのだろうか?…多分、いないと思う。

参考:HP - Social Media Marketing (Online Ad 2008/12/01)

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