RazorfishのFEED 2009が出ていた。
まず、Forrester ResearchのNorth American Technographics Benchmark Surveyのデータを引いている。すなわち、「消費者はメディア消費時間の34%をオンラインに費やし、TVには35%。45歳未満の消費者はTVよりもインターネットで時間を消費している」ことから、「Digital Primacy(消費者はまずインターネットに手を伸ばし、動き、コネクトし、そして世界を知る)」という「デジタル最優先」というトレンドに入ったとしている。
Razorfishの調査では、消費者の57%は自身のホームページをカスタマイズし、フィード受信その他をしており、84%は友人とリンクやブックマークを共有している。そして55%はRSSフィードを受けている。
だから、オンラインニュースソースにレガシーニュースメディアサイト以外にも、Facebook、Twitter、その他が入ってきている。
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加えて、消費者の84%はニュースソースとしてオンラインに依存し、76%はオンラインビデオを視聴、73%はSNSへアクセスし、62%は音楽を聴取している。また、56%はモバイルでもニュース配信を受けている。モバイルはローケーションベースアプリ、サービスという新しいビジネスを開こうとしており、「Digital Primacy」にモバイルを上乗せすると、「Connected Consumer」という姿が見えてくる。
この「Connected Consumer」をRogersのDiffusion of Innovationに重ねて、レイトマジョリティまでをカバーするとしている。
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他にもデータはあるが、ちょっと面白いものがある。それは「どうしてTwitterでブランドをフォローしているのか」だ。
消費者はゲンキンだから、「特売や安売りをゲットするため」が43.5%でトップだが、「今使っている、持っているから」が23.5%、「コンテンツに興味や関心がある」が22.7%、そして、「自分の知っている人がファンだから」が6.3%となっている。
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そして、それは「どうしてFacebookやMySpaceでファンや友人になるのか?」を見ても、同じ結果だ。
ここでも「ゲンキンな消費者」が36.9%だが、「今使っている、持っているから」が32.9%、「コンテンツに興味や関心がある」が18.2%、そして、「自分の知っている人がファンだから」が6.2%となっている。
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Source:
Razorfish / FEED 2009 (pdf)
ブランドへのロイヤルティや個人のソーシャルコネクションからフォローしていたり、ファンになっている消費者が多い。マスのレガシーメディアではできないことが、TwitterやFacebook、MySpaceというソーシャルメディアで実現できる糸口がある。が、それを理解しない限り、下図にあるように、ブランド認知、購買意思、購買決定、ブランド推奨がアップすると言った画は、食べられない餅でしかない。
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しかし、大多数がまだ食べられない餅を夢見ている現在、すでに食べられる餅を口にしている先端企業・ブランドも存在する。多くの企業・ブランドは競合情報を競って仕入れているはずだ。しかし、こと、ソーシャルメディアマーケティングのケーススタディ、コスト、ROI、必要要員、予算などは仕入れる情報には含まれていないようだ。