消費者は10年前にはどんなマーケターも理解できなかった規模でブランドと相互作用し、マーケティングに参加している。CMOや広告代理店は人々への広告のインパクトを計測することから、広告に対する人々のインパクトへ重心を移行しつつある。新しいパラダイムの幕が開き、マーケターは自分達のマーケティングプログラムに対して、消費者が作り出すメディアのインパクトを計測するチャレンジに直面している。CGMの影響力を決定する簡単な方法はないが、CGMが個人の製品購入意思決定に与える影響を定量化する最初のステップがある、としている。
多くのブランド企業は、ブランド名引用数やYouTubeビデオへのビジター数をトラッキングしているが、それは業界や自身のブランドに対するCGMインパクトを理解するごく表面的なことでしかない。CGMインパクトを解く鍵は購入フェーズにある消費者の態度や行動だ。CGMインパクトの根幹や、それに影響を及ぼすマーケティングの可能性を推し測るには
- 製品購入を検討している時、消費者はCGMを利用するのか
- そのフェーズでCGMが持つ影響力は
- CGMがその他メディアソースよりも影響力を持つのか、持たないのか
そこでCompeteは自動車と旅行・宿泊予約に関するCGMの影響を最近の調査数字を上げて実証していくのだが、いくつか拾ってみる。
四分の一近くの自動車・旅行サービス購入者は消費者レビューサイトが購入決定に影響し、12%はオンライン消費者のアドバイスが影響したと回答している。(左図)
CGMにより影響された購入者の半数は、CGMにより購入意思を変更し、最終購入品を決定したと回答。
CGMにより影響された71%はCGMは信用でき、73%はエキスパートを信用でき、企業を信用する35%を大きく上回っている。
そしてCGMの影響は購入だけに留まらない。CGMに影響されたという消費者の大半は、購入後に、その経験を友人達と共有したり、自分のBlogに書込んだり、消費者レビューサイトに評価を書き込んだりしている。(左図)
また、五分の一の自動車購入者は他の消費者オンラインのアドバイスに影響されている。それは自動車メーカーのWebサイトより、Autotrader、Edmunds、Carsdirect、Carsといった第三者機関的なWebサイトへのアクセスするユーザが多いことからも明らかだ。
毎月、5,000万人以上が旅行を計画したり、オンラインで目的地を調査し、500万人がオンラインで予約する旅行関連業界は米国で最大のE-Commerceを構成している。
CGMに影響された旅行者のうち三分の二は、それにインパクトがあったと回答している。それは予約あたり平均500㌦に値し、年間にすると20億㌦に達する。
左図にあるように消費者レビュー・評価サイトの影響は21.2%、消費者オンラインサイトのアドバイスが11.3%となっている。36%の影響を持っている友人・家族だが、彼ら自身が影響を受けるものの中には当然、オンラインの情報ソースがあるわけだから、数字に表れている以上にCGMインパクトは大きいということになる。
最後に、消費者がブランド対話に積極的に参加し、CGMの影響を測定することが一層複雑になってきている現状では、データ解析が非常に重要だとして、CGMの評価測定を行う際のアドバイスを3つをあげている。
- In-marketの消費者を解析
- 行動および質的なモニタリングプログラムを実施
- 購入意思に対するCGMの影響力を計測
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