それはフランスからユーロビジョンコンテストに参加する曲が仏語ではなく、英語詩だというものだ。それに対して仏首相は、「国を代表してユーロビジョンで歌われる歌が英語の詩で歌われることに憤慨した」と、BBCが伝えている。
BBCによれば「Eurovision」とは、
- 1956年から放映されている長寿TV番組
- 優勝曲の大半は英語曲
- Abbaが最も人気を博した優勝者(英語曲)
Source:The Wardman Wire / French Eurovision entry to be sung in English
Source:BBC / Eurovision Song Sparks French Row
昨年、キプロスからのエントリ曲は仏語だったように、どこの国の曲がどの言葉で出てこようが自由なわけで、Sébastien Tellierは“Divine”をコンテストで勝つ曲、また売れる曲にするには英語がベストだと判断したのだろう。それは聴衆を仏国内あるいはアフリカなどの仏語圏だけと捉えるか、それとも仏を含んだ欧州全体、あるいは米国も含んだ全世界とするかの判断もあったということだ。
ローカル言語としての仏語ではなく、Lingua Franca(共通語)として仏語を越える英語を選択したことは、考えさせられる。Eurovisionで優勝した曲が非仏語圏でも売れるには英語のほうがいいわけだ。英語であれば全世界に流通しやすいし、ローカル化もしやすい。“Divine”が優勝するかどうかは定かではない。が、カッコいい曲を求めて世界中の音楽ファンはそこらじゅうに網を張り、聞き耳を立てている。もし、とんがっている彼らの眼、耳に留まり、共有され、再発信、ローカル化されれば、YouTube、DailyMotion、Flickr、Blog、SNS、Chat、Twitterなどで広がって行く可能性は限りない。
もし、このとんがった眼や耳を持っている音楽ファンをアーリーアダプターと呼んでもいいのなら、グローバルなターゲットを確実に掴むマーケティング戦略として、Sébastien Tellierは“Divine”を英語曲としたのだろう。ただし、アーリーアダプターがアクセスするサイトがEurovisionサイトだとしての話だが。
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