2006/09/21

Online Video Viewing

先 日、BBとオンラインビデオ広告を取り上げたので、OPA (Online Publishers Association) が行ったオンラインビデオ視聴に関する調査を紹介する。これは2006年2月1日から9日まで、米国のオンライン人口を代表するサンプルとして、 1,241人のインターネットユーザ(12歳から64歳)を対象として行われた。

まず オンラインでのビデオ視聴が常態化している。
毎日試聴するのが5%、少なくとも週に一回は試聴するのが24%。46%が月に一回は試聴している。また、一度でもビデオを試聴したのは69%に達している。

視聴者を見てみると、男性、30代、既婚、10万㌦以上の年収、高学歴、BB化というパターンが浮かび上がってくる。このグループが、「デジタルイノベーター・アーリーアダプター層」を形成している。

全 体としても、URLをメールで友人などに送信するのが48%、リンクのある受信メールを転送するのが44%、ビデオページにある「Send to a friend」ボタンを使うのが31%、電話でビデオを教えるのが31%もいる。ビデオ視聴者こそ、口コミ伝道者(Viral Marketer)ともいえる。

そして、 最もオンラインで視聴されるのはニュースおよび娯楽ビデオだ。ニュースビデオを毎日試聴するのは6%、週に何回か試聴するのは14%。娯楽ビデオを毎日試聴するのは5%、週に何回か試聴するのは12%だ。

加えて、30分以下の短編映画を毎週試聴するのは2%、週に何回か試聴するのは6%。ビジネス・ファイナンス系のニュースビデオを毎週試聴するのは2%、週に何回か試聴するのは4%となっている。

また、平均すると40%の視聴者が、ビデオ画面にある関連リンクをクリックし、ビデオで紹介されたWebへアクセスしている。また、ビデオコンテンツをより知るためにGoogleやYahoo!を使って調べるのが33%、ビデオ視聴時にポップアップやテキストをクリックするのも17%いる。

● オンラインビデオ視聴は多くのインターネットユーザにとり、常態化しており、毎日視聴する5%はヘビーユーザであり、アーリーアダプター層を構成=男性、若年層、独身、BBユーザ、高学歴・収入

● YouTubeなどの特定サイトが人気だが、行き当たりばったり的なアクセスも一般的

● オンラインビデオの共有が常態化し、トラフィック増加が見込めるため、オンラインビデオコンテンツプロバイダーは口コミ側面を有効活用するチャンス

● ユーザはオンラインビデオ広告を視聴、関連リンク・Webサイト・購入などのアクションを起こす

Source:OPA (pdf)

2006/09/19

Times Reader

New York Timesが、4月28日付けで発表していたTimes Readerのベータ版がいよいよリリースされそうだ。Times Readerは、NYTとMSが共同開発し、XP、およびWindows Vistaで稼動する。Times Readerは、NYTimes.comの記事をダウンロードし、携帯端末、PCなどで表示するアプリケーションだ。
ベータ参加のエントリーも無料で行える。

Source:Wired.com

9月14日(日本時間)にエントリーしておいたところ15日(米国時間)にダウンロード指示メールが来た。さっそくダウンロードしてみた。

最初の起動時にすべてのニュースを読み込んでくるため結構時間がかかるし、「.NET」を使っているので以降の指定間隔での更新も重たい。
上下・横矢印キーでセクション移動、記事内および次記事へ移動。記事の保存、印刷、Email転送、そして記事内にノートを追加することができる。ノートはコピー、メモ追記、ハイライトなどができる。

起動画面はHOMEだが、NYTimes.comのHOME PAGEとは若干レイアウトが違うが、コンテンツは同じ。ただし、掲載している広告はTimes ReaderとNYTimes.comでは違う。

手軽にプリントでも、オンラインでも、そしてユビキタスに、NYTのコンテンツを消費させようという目論見は分かるし、オンライン広告が伸びるにつれてWebの広告スペースがタイトになってくるのはNYTimes.comクラスのサイトなら予見できる。Readerによって広告のインベントリを増やし、Webサイトと合わせて、プリント広告の落ち込みを埋めたいというだけなのか、それともまったく新しいヒネリを用意しているのだろうか?

英国高級紙の中でも発行部数が最も少なく、デジタル化に命運をかけなければならなかったようなGuardianに比べれば、まだまだ当分は、紙に依存しなければならないNYTの苦肉の策なのか?
米国のNAA (Newspaper Association of America) によれば新聞紙の発行部数は減少を続けている。米国成人人口のうち、1998年は58.6%、2000年は55.1%、2005年は51.6%が新聞購読者だ。しかし、Newspaper of the Recordとも呼ばれるNYTはさほど、購読者数の落ち込みもなく世界の新聞たる地位を確保している。

ところが、Young challenge mainstream media を読むまでもなく、今後、紙に依存できなくなるのは明らかだ。デジタル化の波にもまれ、NYTimes.comはサイト内にMY TIMESというエリアを設け、自身がニュースアグリゲーターサービスを提供している。また、MOST POPULARでは、最もemailされた記事、Blogされた記事、検索されたキーワード、そして人気のある映画を紹介しているが、情報提供者サイドからのSNS風ユーザ囲い込みだ。これでは、新聞を読まない傾向の強いYoung Adultといわれる20~30代ユーザへの訴求が弱い。

このグループへの訴求、そして携帯端末でコンテンツを消費するユーザを目的としたTimes Readerだとしても、情報提供者側からの一方的な記事提供に限定されている限り、広告売上増加に加えた新規ユーザ獲得は難しい。

Guardianと比べた場合、NYTはプリントとオンラインの戦略がまだ固まっていないように見える。

2006/09/18

Beyond DR, Online Can Brand

iMedia ConnectionのIn FocusにeMarketerのCEO、Geoff Ramseyが書いている「Get Your CMO to Spend More Online!」の続き-3。
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CMOによっては、インターネットはダイレクトレスポンスに効果があり、製品プロモーションに使えると理解している。
が、しかし、彼らはブランディングビークルとしてオンラインを見ていない。
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というわけで、特に、密着したEngagementを可能にするブロードバンドユーザの場合、オンラインがブランディングビークルとして機能することを説明している。

全米67%(5,220万)の世帯はすでにBB化されており、DRよりもブランディングをオンライン広告を目的とする広告主が増えてきているとして、データを紹介している。
2004年の24%から2006年には41.5%へと、ブランディング目的で広告を出稿する比率がアップし、ダイレクトレスポンスは2004年の76%から2006年の58.5%へ下がっている。

また、次の3点の注意を喚起している。
●現在オンライン広告の38%がブランディング目的
●2006年末には全世帯の67%がBB化され、五分の一以上のユーザはビデオをオンラインで視聴
●BBビデオは視覚、音、動き、TV同様のエモーションでオーディエンスにリーチし、広告効果測定がより可能で、よりきめ細かなターゲティングと、相互作用および口コミ共有の可能性を秘めている。

加えて、オンラインビデオが引き出すブランドEngagementのデータも出している。
2006年2月、オンラインビデオを視聴したユーザの
 31%は該当Webサイトへアクセス、
 14%はショップで製品をチェック、
 14%は製品・サービスの詳細情報を要求、
 10%が友人・家族にビデオを転送、
 8%が製品購入、
 5%がトライアル
を体験している。

Source:iMedia Connection

ビデオを視聴しても何もしなかった56%に比べ、何らかのアクションを起こした44%は、一層、製品・サービスの理解に努め、口コミ販促を行い、8%は購入にまで至っている。
BB化により常時接続、多サイトアクセス、大量情報受信、ビデオダウンロード増加、SNSが背景となり、マルチメディアを消費するユーザにTV同様、あるいはそれ以上のブランド効果が期待できる。

これは別にアメリカに限った話ではない。日本も欧州も、そして中国、台湾、ブラジルなどの国々でも同様だ。これら世界各国に対して日本のグローバル企業がブランド戦略ビークルとして活用できるのはインターネットをおいて他にない。
Economist.comのGlobal Surveyによれば、70%以上のグローバルマーケティング・エグゼクティブは2008年までには、大規模キャンペーンの策定と実行に、オンライン(広告)が決定要素になると判断している。

Source:iMedia Connection : PPT (Zipped PPT)

2006/09/17

In No Another Bubble

iMedia ConnectionのIn FocusにeMarketerのCEO、Geoff Ramseyが書いている「Get Your CMO to Spend More Online!」の続き-2。
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CMOが、「これって前に聞いたことなかったかな?」と2000年のインターネットバブル当時を思い出す。

しかし、時代が違う。
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ということで、70%近くがインターネットへのアクセスが可能、そして63%が家庭からアクセスしていると続け、インターネットの普及を各種調査データで実証している。

◆平均的な18-26歳の米国人は毎日、オンラインで65分間を消費
◆このデモグラフィックグループは、TVよりもオンラインを消費
◆このグループはTVよりもインターネットが重要なメディア

comScore Media MetrixのCEO、Peter Dabollは、「特に結婚、自宅購入、出産といった消費者の人生の転換ポイントでリーチしたいと考えるマーケターであれば、個人の特定のニーズにマッチ するコミュニケーションを提供するWebに見合うメディアはそうない」と語っている。

ダウンロード資料には、ティーンがオンラインで消費する時間に関し、eMarketerを上回るほどの結果を出しているものもある。
JupiterResearch---------- 86分@日
CBS News Survey---------174分@日
Grunwald Associates-----210分@日

ま た、「もし2つのメディアしか使えないとした時、どのメディアを選択するか」という問いに対して、最初のメディアとしてインターネットを選択するのは 45.6%、2番目のメディアとしては32.1%。TVを最初のメディアとするのは34.6%、第二のメディアとするのは27.8%という調査結果もあ る。

Source:iMedia Connection
Source:iMedia Connection : PPT (Zipped PPT)

2000年は「.com」バブルであり、インターネット普及バブルでも、オンライン広告バブルでもなかった。「.com」バブルが崩壊してもインターネットの普及は急速に進み、昨年末で10億ユーザを超えている。

IAB (Interactive Advertising Bureau) のレポートに興味深い比較がある。これは地上波TV、CATV、そしてインターネットの最初に広告売上が計測された年から11年目までの広告売上を比較した ものだ。地上波TVの広告売上の最初の年は1949年、CATVは1980年、そしてインターネットは1995年として比較している。(売 上規模は現在の貨幣価値に換算)
インターネットは5年目(1999年)に、地上波TVとCATVのそれぞれ5年目の広告売上を抜いている。6年目 (2000年)から7年目(2001年)に「.com」バブルが崩壊し、8、9年目に地上波TVの売上を下回ってはいるが、10年目の2004年から再び 上回っている。

Source:IAB : FY2005 Internet Advertising Revenue Report

地 上波TV、あるいはCATVが普及する初期段階の広告収入を上回るインターネットは、他メディアへの大きな影響力を持ち、メディアシフトを促進し、メディ ア消費も変えつつある。そしてインターネットはボーダレスのコミュニケーションスペースであり、情報リソースでもある。
グローバル企業のマーケターにとり、世界規模でのブランディング、製品だけではなく、企業ブランドの確立にも活用できるスペースが開けている。

2006/09/15

TV's Effectiveness is Waning

iMedia ConnectionのIn FocusにeMarketerのCEO、Geoff Ramseyが「Get Your CMO to Spend More Online!」と題して書いている。非常に重要なので2~3回に分けて紹介する。
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インターネットの隆盛やインタラクティブマーケティングがブランドの将来の鍵になることは、様々な報告、報道がなされている。しかし、オンラインに予算を投下することに抵抗しているCMO (Chief Marketing Officer) がいる。

これを変えさせるのは今だ。
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ということでまず、TVの効果が衰退してきていることを実証している。

◆過去10年、TV広告費は40%上昇したが、視聴者数は50%下落
◆TVのCPMは2004/2005で7.3%、2005/2006で2.6%も上昇
◆スーパーボールの広告費は2003年から2006年で14%アップしたが、オーディエンスは縮小

AMEXのCMO、John Hayesは、「世界中のどこであろうと、見返りが少なくなっている日用品に自信を持って高い金を払うやつがいるか?」と語った。右図のように「昨夜、TVで見たブランド名を言えるのは65年の34%から2000年の9%」まで大きく落ち込んでいる。

ForresterとANA (Association of National Advertisers) の調査によれば、2010年までにTV広告の効果は1990年の三分の一になると予想している。

また、TiVoやDVR も忘れてはならない。ANAの調査によれば;
◆70%の(ANA)広告主はDVRおよび VODが30秒スポットの効果を減らす、あるいは減殺する
◆DVRが3,000万世帯に普及すると、60%の広告主はTV広告費を削減、四分の一の広告主は広告費を25%削減する
◆80%は削減した広告費をWebへ振り向ける
と回答している。

eMarketerは、2008年にDVRの普及が3,000万世帯に達すると予想している。

P&GのCMO、Jim Stengelは、「1965年なら3本の60秒TVスポットで米国の18-49歳の80%にリーチできた。2002年には同じ結果を得るには117回、プライムタイムにCMをやる必要があった」と語った。

Source:iMedia Connection

TVの広告効果が衰えてきているのは米国だけではない。全世界の先進国で同じ状況を抱えている。TVをつけながら、インターネットなど様々なメディアを同時に、マルチタスクに消費するユーザがいる。

EIAAのMediascope Europe Studyによれば、主としてTVを観ている時、新聞を読むのが28%、雑誌が24%、インターネットを利用するのが11%もいる。合計で69%が他のメディアも利用している。そして、主としてインターネットを利用している時、他メディアの利用は56%だ。この時、TVやラジオはBGM的に消費されているのだろう。

この傾向は、16-24歳の若年層で一層顕著だ。TVが主でも、インターネットが主でも、それぞれ他メディアを87%、83%も消費している。これほどメディア消費のメッシュが進むとき、TVの広告効果が以前の威力を発揮することはできないし、自らコンテンツを創造してオンラインのユーザ間でコンテンツのメッシュを行うインターネットユーザには副次的な効果しかない。

Source:EIAA (Mediascope Europe Results 2005 : pdf)

Customer Respect Group Report

Customer Respect Study、全米のトップ企業がオンラインカスタマーにどのように対応しているかをランク付けするレポートがある。
米 大企業100社を対象に、10ポイント制でランク付けしたところ、平均は5.7ポイント。右図のようにIntelがトップ、Sears、HP、 J&J、IBM、Pfizerなど馴染みのある名前が並んでいる。注目されるのはP&Gが前年の64位から5位に順位を上げていること だ。

ランク付けのポイントは次の3つ。
◆サイト利便性
 幅広いユーザ層にとってWebサイトがいかに使いやすいか?
◆コミュニケーション
 ユーザの個別質問に対して、One-on-Oneコミュニケーションを実行する意欲があるかどうか?
 対応内容(Email回答の質-回答スピード、回答のトーンやその他の通信方法を使った分かりやすさ)
◆信頼性
 企業Webサイトは個人情報の取り扱いに関して信頼できるか?
 透明性(明確で包括的なプライバシー方針が明記されているか)、
 原則(データプライバシーの遵守、クッキーの説明)、
 そしてプライバシー(データプライバシーの遵守、明確で包括的なプライバシーポリシー)があるか?

Source:Customer Respect Group

さて、9月6日、米連邦地裁は、National Federation of the Blind (NFB)に対して、大手小売業者、TargetのWeb サイトが視覚障害者にとってアクセスできないならば、集団訴訟をおこすことができると判断した。NFBは、TargetのWebサイトが、視覚障害者 にとってアクセスできないサイトであり、そのためADA (Americans with Disabilities Act)、California Unruh Rights Act、そしてCalifornia Disabled Person Actに抵触すると提訴した。対してTargetは、Webサイトのアクセス性改善を強制する法律は存在しないので訴訟を受理しないよう訴えていたが、 地裁はTargetの訴えを退け、個人の権利に関する連邦法、および州法が適用されるとした。

Source:National Federation of the Blind / Press Release

インターネットがTVなどのメディアと同様に、様々な障害者にも配慮すべきメディアとして、ユーザにも認識されてきたし、司法の場でも同様に認識されてきたということになる。

日 本企業のグローバルWebサイトは、日本語の直訳的なサイトが多く、海外からのEmailでの問合せ先がないケースが多い。Customer Respect Groupが調査、評価するサイトの利便性、コミュニケーション、信頼性に関し て、及第点を取れるグローバル企業は何社いるのだろうか?また、日本のグローバル企業は、アクセスする海外ユーザに満足の行く対応を行おうとしているだろ うか?

2006/09/13

Multi Thread Exposure

Gizmodoというガジェット専門のBlogサイトがある。デジタル製品からピラミッド型の時計、ビール注ぎロボット、カメラバッグ、その他、人の好奇心や目を惹きそうな様々なものを紹介している。

Gizmodo は、YouTubeに多くのビデオクリップをアップしている。その波及効果は非常に大きい。例えば、マンタ型のカイトは1,170,862回、Sonyの Myloビデオクリップは1,017,676回、CeBIT開幕日の3月9日にアップされたSamsungのOrigami PCは337,114回も視聴されている。また、他にも399,673回視聴されたiPodを搭載したHonda Civic Hybrid、419,291回視聴されたMotorola Razr、186,773回のLexus LS460L、271,597回のXboxなど等がある。(視聴回数は9月11日時点)

Sony Myloは8月7日、YouTubeにアップされている。Technoratiを使い、Sony Myloというキーワードで全ての言語を対象に過去90日間のBlog数をグラフにしてみた。8月6日までなかったBlogが、7日以降急増し、8日には 1,100を超える数のBlogが書き込まれている。これらBlogへのアクセスやリンクによる膨大な波及露出は数え切れない。
SamsungのOrigami PCのケースは、Blog数増加だけではなく、Webアクセスの増加も認められる。

企業による露出だけではなく、Gizmodoのような専門Blog、YouTubeのようなビデオクリップ共有サイト、そしてBlogを経由する露出が増えている。この相乗効果をうまく使わない手はない。

2006/09/12

YouTube

車を運転することが楽しくなるようなTVCFがある。

Opel Vauxhall Astraの最新キャンペーンは、「Astra, Fall in love with driving again」と題され、屋上の駐車場から飛び出し、シンクロする車の間を抜け、トンネルの天井に駆け上がり、交差点で空中シンクロ、下り坂で大きくジャン プ、火の輪くぐりをして手紙を出しに行くという40秒CFだ。
(最後に手紙をポストに入れ損ねて落としてしまうオチは賛否が分かれるかもしれない?)

Source:Brand Republic
(注:上の記事は一定期間後、購読契約が必要)

もうひとつ、YouTubeにアップされているTVCFも楽しい。ビッグウェーブを切り裂いてAstraが自由自在に駆け抜けていく。これは、5月28日にアップされていて、30,579回視聴されている。

Source:YouTube

著作権侵害でアップロードされたTV番組やビデオの削除とアップロードが繰り返されているYouTubeだが、企業にとっては露出を加速させる面があり、痛し痒しと言ったところだ。

しかし、Wall Street JournalのYouTubeに関する記事を読めば、その数字に圧倒されてしまう。
故に、Paris Hiltonなどのブランド露出にも、企業の露出にも活用され始めたし、Yahoo!、MSNなどもビデオスペースを拡大することに躍起となっている。

 アップロードされたビデオクリップ:610万本
 総視聴回数:17.3億回(日曜日だけで=「日曜日時点で」に訂正)
 Zidaneというタイトルのビデオクリップ数:2,000近く
 ビデオ保存容量:45テラバイト(約5,000台のPCに匹敵)
 登録ユーザの70%:米国人(その半分が20歳以下)
 最高齢(登録ユーザ):79歳の英国人
 個人による最高ビデオクリップアップロード数:約2,000本
 全世界の人がYouTubeのビデオを見た累計時間:9,305年 !!!!!!!!
 
Source:Wall Street Journal
(注:上の無料記事は一定期間後、削除されます)

There's More To See

New York TimesのCircuits(毎週木曜日発行)は、David Pogueが様々な製品を紹介してくれるEmailレターだ。デジカメ、iPod、Windows Vistaなど様々な製品情報、試用レポートなどを提供している。日本でも購読(無料)しているユーザは多いのではないだろうか。

9月7日のCircuitsにシャープ、Aquosの広告が掲載されている。クリックするとAquosの「There's More To See」という専用サイトへリンクされ、パフォーマンス、デザイン、ビジョン、メディアごとに様々なトピックを紹介してくれる。日本のシャープサイトからも、global/aquosから専用サイトへリンクされる。

面白いのは、次の画面右下にあるように、米国(英語、スペイン語、日本語)、豪、中国、仏、独、伊、蘭、露、シンガポール、スペイン、UKと、世界 各国の ユーザ向けのインタフェースが用意されていることだ。基本トピックを各国語で提供し、販売の段階になると各国のローカルサイトへダウンリンクさせてい る。米国のみならず全世界のユーザからアクセスを獲得しているニュースサイトのIT系ユーザを抱えるニュースレターに絞ったターゲットマーケティングだ。

こ れこそ、オンラインでのグローバルなブランドマーケティングの一例ではないだろうか。10億を超えるインターネットユーザ、Lingua Francaとして普及するGlobal English、世界からアクセスを獲得するサイト、各国語インターフェース、各国での販売促進用ダウンリンクなど、背景と必要性を編み込んだ上で、本社 Webサイト、あるいは専用サイトへアクセスを誘導し、コンテンツを消費させ、ブランドの認知度を上げ、ローカルへのダウンリンクを獲得することがグロー バルなブランドマーケティングとなる。
特に、IBMなど本社グローバルWebサイトを意識することなく、グローバルブランディングに活用できる米国企業に対して、日本を含むそれ以外のグローバル企業がインターネットを活用する道がここにある。

と ころで、Alexaで「www.moretosee.com」のリーチを見てみると、2004Q4、2005Q2、Q3、Q4、2006Q2と大小の山が ある。山が来ると谷が続くといったパターンだ。これは多分、社名サイトではないだけに、オンライン広告を集中出稿した時期はリーチが上がるが、広告を中止 するとリーチがダウンしているのではないだろうか。まだまだ、オンラインの広告予算がTVやプリントのそれと差があり、十分な露出を稼げていないようだ。 そのため、残念ながら、オンライン露出の効果が継続せず、キャンペーンごとにまた一からユーザ構築をやり直しているように見える。

そしてGoogle Trendsによれば、2005年Q4以降、短期の例外はあるが一貫してBraviaをキーワードとする検索回数が、Aquosのそれを上回っている。
また、TechnoratiによればAquosに関する英語でのBlogは3,694件、Braviaは5,221件。Braviaに関するBlogは昨年9月以降からだから、Aquosに関するBlog数を急速に追い越している。
(Blog数は9月11日時点)

DisplaySearch のデータによれば、2005年Q4、SonyのBraviaショック以降、シャープのLCD TV出荷台数シェアは下落の一途だ。その間、Samsungにもシェアを食われ、LGEもひたひたとシェアを上げてきている。2006年Q2、シャープと Sonyのシェア差はわずか0.1%。

Source:DisplaySearch
2006Q1/Q22005Q4/2006Q12005Q3/Q4

TV、プリントから専用サイトへの誘導よりも、オンラインからの誘導が確率は高いし、Blog書き込みとの連携もオンラインが上だ。「www.moretosee.com」へのアクセスを継続させ、認知を上げるには、オンラインの継続露出が不可欠だろう。

2006/09/08

Young challenge mainstream media

BBC、Rueters、US Media Centerが行った調査、「Trust in the Media (世界の10カ国、合計10,230人を対象に行ったメディアの信頼度調査)」をベースとして、BBCが5月に2つの記事、「Media holds its own in trust poll」と、「Young challenge mainstream media」を書いている。

最初の記事は、各国政府よりもメディアが信頼されており、メディアの中ではTV(86%)が最も信頼され、また、TVは最も重要なニュースソース(56%)とされ、新聞の21%、インターネットの9%、ラジオの9%が続いていると書いている。

しかし、注目すべきは2番目の記事だ。年代によってニュースソースの利用に大きな違いがあり、若年層は、TV、あるいは新聞よりもインターネットを重要なニュースソースとしており、全年代平均の9%、45-54歳の4%、55-64歳の3%に比べると、18-24歳の19%が、最も重要なニュースソースとしてインターネットを挙げている点だ。

ダウンロード資料8ページ目にある右図がメディアの将来を語っている。
「インターネット/携帯などによるニュース入手を利用する」というデモグラフィックグループは、男女を問わず過半数を超えており、18-54歳までの過半数を超え、中高等教育を受けた者の過半数を超している。

BBCは次のように記事を結んでいる。
「メインストリームメディアが直面する課題は、欲しい時に、どんな形でも、彼らが望むようにニュースを要求する世代によって、どんどん主流から押しやられるリスクが増加することだ」

Source:BBC
Media holds its own in trust poll
Young challenge mainstream media
Trust in the Media (pdf)

Visit Britain、Visit Korea、Visit Japan

Hitwiseの9月7日のBlogに「Hong Kong Outbound Travel Destination」があり、香港のインターネットユーザがアクセスした旅行関連のトップ10サイトがある。トップ10の中に日本サイトが3つランクインしている。日本観光振興協会、ディズニーランド、日本漫遊だ。しかし、目を惹くのがchinese.tour2korea.comと、www.visitkorea.or.krだ。
前者はアクセス1位を占め、完全に中国語観光客向けのサイト。後者はハングル語しか見えないため国内向けサイトかとも見えるが香港のユーザがアクセスするサイトの5位となっている。

Source:Hitwise /Hong Kong Outbound Travel Destinations

日本は3年前から2010年までに年間1,000万人の訪日外国人を誘致しようという「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を継続しているが、キャンペーンサイトはランクインしていない。そこでAlexaholicを使い、官製キャンペーンサイトとして有名なVisit Britainと比較してみた。
tour2korea.comがリーチでダントツのトップ、Visit Britainが2位、Visit Koreaが3位、観光振興協会が4位、Visit Japanは大きく引き離された5位となっている。

2005年に世界18カ国を対象に旅行の目的地をどのようにして決めたかを調査したGMI Poll「International, Travel Sites, Online Travel booking」というデータがある。決定要因となった6項目中、圧倒的にWebで探したという比率が高い。インド、ロシア、ブラジル、メキシコを除く14カ国のインターネットユーザは何をおいてもインターネットで目的地を決定している。次に多い項目はやはり知人などの推薦だ。3番目に多い旅行代理店で決めるのは、中国、伊、日本、豪、印の5カ国が上位を占めている。しかし、50%の中国にしてもWeb検索が65%にも達している。

Source:GMI (Global Market Insite)

旅行業界は、有名観光地、ホテル、航空会社がオンライン広告を増やし、直接、インターネットユーザの予約を取り付け、旅行代理店などを中抜きする傾向が強まっている。GMI Pollのデータが裏打ちしているようにインターネットを多種多様な情報ソースとして利用するユーザへ、直接訴求を強化している。また、情報ソース側からのデータ提供という側面に加え、Email、Chat、Blog、LinkなどのViral Marketingによる口コミ側面からも、インターネットは戦略的マーケティングの根幹を成す。

ところがVisit Japanキャンペーンサイトのプロモーションを見ると、業界団体向けのセミナー、イベントが目白押しだ。残念ながらインターネットを核にした戦略が前面に押し出されていない。272本のサイトリンクでは、3,567本のVisit Britain、1,039のVisit Koreaに、ことインターネットでは大きく遅れをとっている。(サイトリンク数は9月8日、Alexaによる)

2006/09/07

Google Trends

Googleが提供する様々なサービスの中にGoogle Labsというエリアがあり、またその中にGoogle Trendsというサービスがある。時系列、都市、国、言語別にGoogleを使ったキーワード検索がどれくらい実行されたかを比較してくれる。
また、キーワードが取り上げられたニュース記事のトピックも表示してくれる。

先日、Alex、TechnoratiでHD DVDとBlu-rayを比べたが、PS3とあわせてGoogle Trendsでも比べてみる。

まずHD DVDとBlu-rayを比べると、2004年から2006年6月までHD DVDという検索回数がBlu-rayを上回っていることが分かる。またニュースに取り上げられたトピックもHD DVDが多い。

さて、そこでPS3を追加して比べてみると、今度は圧倒的にPS3というキーワードの検索回数が多いことが分かる。右図にはないが、国別に見ると英国、カナダ、米国、豪での実績が多く、言語では英語と仏語が群を抜いている。

Google Trends自体まだβであり、正式サービスとしていつ開始されるのかは不明だが、デフォルト設定とは別に、国や年、あるいは月ごとにキーワード検索の実績を比較できるのは非常に面白いサービスだ。

グローバルなブランドマーケティングに一役買いそうなサービスだが、どこまで使われているのか興味をそそられる。

Google Trends

Broadband for all

25,000世帯を対象に行われたEUの世帯調査「E-Communications Household Survey (ヨーロッパの通信とブロードバンドアクセス)」によると、EU25の平均で40%がインターネットにアクセスしている。オランダの80%を筆頭に北欧、ベネルクス、UK、ドイツなどが続いている。平均ブロードバンド普及率は23%、ナローバンドは16%だが、国によって大きくばらついている。これもベネルクス、北欧はオランダのBB率62%(NB率19%)を 筆頭に高く、フランスが34%(同6%)、UKが32%(同15%)、ドイツは19%(同27%)、スペイン、イタリアなどが続いている。

さてEUは、Information Society、i2010 initiative、eEuropeなどの重要施策に加え、「Broadband for all」、「Bridging the Broadband Gap」、「e-Inclusion」、「eHealth」、「eGovernment」など、強力にICT (Information and Communication Technologies) を推進している。これは通信手段としてはもちろんのこと、地域の経済活性化と成長増進、雇用拡大の切り札としてICTを活用することであり、また、 2050年までには50歳以上の人口が34%も増えるという急速な老齢化がもたらす社会の構造変化や財政負担を克服し、ICTにより社会参加を推進するこ とで大きな経済メリットを獲得しようとしている。
現実的には、補助金・助成金をテコに加盟国ごとのレベル向上を促進、規制緩和や競争導入を働きかけている。そのため、今後、インターネットおよびBB普及率は、EU主要国はもちろん、新規加盟国でも向上してくることになる。

そ して、4.6億の人口を抱えるEUが推進するICTは、将来的にメディア勢力図を塗り替える可能性を秘めている。PCだけではなく、EU25の平均で普及 が80%に達している携帯電話からのアクセスも加えると、インターネットはユビキタスでマルチタスクメディアとしてICTの中心を占めることになる。すで に主要国では、TVなどに続き3番目のメディアとして確立しているインターネットだが、EUのICT推進は更なる底上げを後押しする。


2006/09/05

Sony Prepares for PS3 Push

SonyのPS3プロモーション計画が明らかになってきた。2000年のPS2以来の規模で、英国で£1,000万、全体で£4,000万。PS3の広告キャンペーンには、5ヶ国語(英、仏、伊、独、西語)で、6本の3分ビデオクリップが用意され、最初の2本は「Real-time」と「Blu-ray」と呼ばれる。「Real-time」はボクサーをフィーチャーしてPS3のパワーとプレイヤーのぶつかりあい、「Blu-ray」はBlu-rayの情報記録能力を強調するもののようだ。
TV広告は11月から開始される。

これらのビデオクリップは、PS3のWebサイトで公開され、MySpaceやYouTubeでも提供されるようだ。「すべてのゲートウェイを動員してソシアルメディアとし、コンソールの発売を周知したい」と、SCEヨーロッパのUKマーケティングディレクター、Alan Duncanが語っている。

Source:Guardian

Blu-ray搭載のPS3と、単体のHD DVDとの差はあるが、活用するメディアの認識が大きく違うようだ。

November Launch date for HD-DVD

BBCによれば、東芝が11月15日にHD-DVDをヨーロッパで発売するとのこと。それもBlu-rayを載せたPS3の発売2日前だ。

Source:BBC

HD-DVDとBlu-rayの勝負はすでに決着済みとする見方が多い。30GB対50GB、ハリウッドのサポートコンテンツ数、PS3の存在、サポートするメーカー数などなど。アライアンス戦略に長け、強力なブランド力を持つSonyが東芝を圧倒していると見える。

日米ですでに5万台を販売、年末までに20万台を目指し、11月の販売開始に向け、ヨーロッパには1万台を輸出するというが、Blu-rayに対抗する東芝のマーケティング戦略が見えてこない。価格と、MSとIntelのサポートだけでは主戦場たる映画コンテンツ分野で圧倒できないし、また、日本のようにTV録画がメインであったとしても録画容量は大きな鍵になる。

Alexaを使ってDVD ForumとBlu-rayの公式サイトのリーチを比べてみた。2005年からBlu-rayへのPVが増え始め、2006年Q2からはHD DVDのそれを上回っている。各サイトへのリンク数を見ると631対352でDVD ForumがBlu-rayを抑えているが、DVD Forumは古いリンクが多く、今年に入ってからのリンク数はBlu-rayが多いようだ。また、PageView(PV)もリーチと同じようなパターンを描いている。PVは、サイトへアクセスしたユーザが消費した情報量を意味する。PVが少なければ、消費された情報が少ないということになり、ユーザの理解が進んでいないことになる。また、リンク(数)はサイト自体へのアクセス以外で、他のWebサイトやBlogで情報が共有されていることを意味する。
次にTechnoratiで、Blog数を比べてみた。HD DVDに関するBlogは77,430本、Blu-rayは79,403本と拮抗しているように見える。ところがこれを言語別に見ると、HD DVDが日本語に偏っているのがわかる。逆に英語でのBlog数はBlu-rayが勝っている。
(注:Blog数は9月5日の時点)

ヨーロッパでどのようなマーケティング戦略が練られているか不明だが、全世界10億人がアクセスする情報ソース、インターネットでの情報提供、共有、ニュースアグリゲーター、リンク、タグ活用、そして自発的なコンテンツ発信の促進というWeb2.0マーケティング戦略なしに、劣勢を挽回するのは困難だと結論するのは短絡にすぎるだろうか。

China Online Ad will reach RMB 4.39 Billion in 2006

Analysys Internationalの"China Online Advertising Market Annual Report 2006"によると、中国のオンライン広告は前年比35.9%のRMB43.9億に達すると予想している。

2005年に前年比59.83%アップのRMB32.3億に達したオンライン広告は、2006年上半期でRMB21億に達し、Sina、Sohu、Baidu、Yahooの上位4社が59.2%を占めている。

今年上半期にBaiduが2005年のシェア9.51%から15.37%へと、圧倒的にシェア増加を果たしていること、そしてYahooが、2005年の9.48%から8.08%へシェアを落としていることが注目される。

Source:Analysys International

さて、ここにCNNIC (中国ネットワークインフォメーションセンター) のデータがある。1億2300万人を超えたインターネットユーザの年代別ブレークダウンだが、35歳までの若年層ユーザが82%以上を占めている。
また、情報を入手するメディアとしてインターネットが82.6%、TVが64.5%、新聞が57.9%、最も頻繁に利用するサービスとしては、ニュースが66.3%、検索が66.3%、Emailが64.2%、BBSが43.2%となっている。
自宅からのアクセスが72.2%と群を抜き、平均すると週に16.5時間、インターネットにアクセスし、そして最もよくアクセスする時間帯は、20:00(60.7%)から22:00(52.1%)。

これほど若年層に偏ったユーザ層を持ち、インターネットがメディアとしてTVに上位し、またニュースが検索エンジンやEmailの利用に先立っている国は中国を置いて他にない。インターネットがメディアの核になりつつある中国のオンライン広告は、今後も急成長が見込まれる。この灼熱のルツボと化したかのようなメディアとしてのインターネット市場から目が離せない。

Source:CNNIC (18th Statistical Survey Report / pdf)

2006/09/03

The Communication Market 2006 (UK)

OfCom(英国情報通信庁)のレポートを見ると、
1) インターネットを使うことによって他のメディア消費が減ってきている。加えて、その傾向は、15~24歳の若年層で顕著となっている。特に、全国紙(-27%)、地方紙(-22%)、雑誌(-21%)、ラジオ(-15%)がその影響を受けている。
ところで全世代でのTVへの影響を見ると、全体で-16%、15-24歳で-13%、45-64歳で-18%となっている。メディア単位で最もインターネットの影響を受けているのはTVだ。次に全国紙が-14%の影響を受けている。

2) その最もインターネットの影響を受けているTVに関して、PSB (Public Service TV Broadcasting:BBC-1、BBC-2、Channel-3、4、5)の5TV局合計の視聴シェアが継続的に低下しているというデータがある。これも16-24歳と全世代での比較をしている。2001年に全世代で80.4%、16-24歳で74.3%あったシェアが毎年、低下を続け、2005年には全世代で70.4%、16-24歳で58%にまで下がっている。
この5年間に全世代で10%、16-24歳で16.3%低下したことになる。たった5年間で、これほどの大きなメディアシフトを生んでいる理由のひとつは若年層とSNSだろう。

3) TVの視聴低下の原動力になっている16~24歳の若年層は主要なSNSユーザを形成しているというデータもある。少なくとも1週間に1度、SNSへアクセスするのが54%、月に1度が12%も占めている。合計で70%がなんらかの頻度でSNSへアクセスしている。これを世代別に見ると35-44歳の合計で30%、45-54歳で31%、55歳以上の25%がなんらかの頻度でSNSへアクセスしている。
ブロードバンド化が進展するにつれ、アクセスカテゴリは広がり、SNSへのアクセスも当然増えることになる。また、Blog立ち上げも増加し、情報の訴求範囲が広がることになることから、やはり、SNSは目を離せないターゲットグループだ。

4) というわけでオンライン広告は9カテゴリの中で4番目を占める広告メディアになっている。2001年から2005年までを見ると、ビジネス誌、新聞の広告費が減少、TVとオンラインが伸びている。

しかし、上のデータにあるようにTV視聴が低下してきているのは間違いないので、今後、TV広告費の一部がオンラインへシフトして行くのも間違いないだろう。


Source:The Communication Market 2006(Presentation by Ed Richards : pdf)

2006/09/01

Nokia calls up Oldman for ad campaign

ハリーポッターシリーズのシリウスブラック役、Gary OldmanをフィーチャーしたNokiaのキャンペーンは、携帯電話、デジカメ、ビデオ、音楽プレイヤー機能を搭載したN93をテコに、音楽ダウンロード市場でAppleを追撃するため、NokiaがLoudeyeを6,000万㌦で買収すると発表した後に開始されている。キャンペーンは、イギリスの映画館、新聞やオンライン広告、そしてNokia Nシリーズスタジオというビデオアップロードサイトでも繰り広げられている。

このキャンペーンは4月にオープンしたNokia Nシリーズスタジオサイトの本格的なプロモーションともなっている。このサイトは、MySpaceやYouTubeのように音楽、ビデオクリップをアップロードさせ、メディアコンテンツを消費するのではなく、コンテンツ自体を創造するというシフトを後押しするものだと、Richard Ferguson (Nokia Multimedia UKのジョイントマーケティングマネジャー) は語っている。

Source:Guardian

2006年Q2の全世界での携帯電話の金額シェアを見ると、Nokiaが33.6%、Motorolaが21.9%、Samsungが11.1%、Sony Ericssonが6.7%、LGが6.3%となっている。Gartnerは、Q2の勝者は新機種を投入し、4.2%のシェアアップを果たしたMotorolaであり、Nokiaに対してはN72などの多機能機種を投入予定だが、機能性よりもファッションや軽量機種を求める消費者に対応する必要もあると判断している。

Source:Xbit Laboratories (from Gartner)

しかし、ここではApple追撃のマーケティング戦略として、既存メディアでは対応できないSNSブームを活用したNokiaに軍配を上げるべきだろう。コンテンツを創造し、共有するSNSを後押し、露出を増加させることは、NokiaブランドのSNS内での確立にもつながるからだ。

Citizen Media Beats Big Media, YouTube Blows The Whistle

Lockheed Martinが、U.S. Coast Guardに重大なセキュリティ上の欠陥を抱える巡視艇を240億㌦で導入させたと追求するビデオがYoutubeで8月3日から公開されている。
Michael De Kort(41歳)は、元Lockheed Martinのエンジニア、すべてのTVマスメディア、75人の新聞記者にコンタクトし、巡視艇のセキュリティカメラ、通信機能、冬季航行能力などの欠陥を訴えたが取り上げてくれなかったと語っている。(彼はビデオ公開後、解雇された)
Youtubeでの公表後、Navy Times、Washington Post、NPR、その他メディアが取り上げているが、このビデオは、ABC Newsが言うように「インターネットによって、一般の人の声が聞かれる更なる証拠」であり、新メディアが既存メディアを駆り立てる最新の例となった。

Source:Media Daily News

記事にもあるように、「真実だとすると驚きだが、これはジャーナリズムではない。これは彼のストーリーであり、ジャーナリズムは彼の訴えを受け、ほかの人間の意見もあたり、真実を求めるもの」なのだが、コンテンツを一般市民が作成し、それを公表する場がいたるところに存在し、それを受信・閲覧する人たちが世界中に存在するのも事実だ。Coca-Colaなどのように企業自体が、このSNSブームを利用、活用し、露出とEngagementを稼ごうとしているのも確かだし、IBMのように3,000近くの社内Blogの大半を外部に公開し、それをマーケティングに活用している例もある。

OPAのデータにあるように消費者のメディア時間のうち、TVの39%に次いで2番目の23%を占めるインターネットが既存メディアと違うのは、双方向の情報送受信機能だ。既存メディアがなくなるわけではないが、インターネットが一層、重要性を増してくる。今後、全世界で英語やPC教育を受ける人間が増え、通信インフラ整備が進むと、全世界で英語とインターネットを使ったグローバルコミュニケーションが活発になる。取り上げられるテーマは音楽や映画・ビデオだけではない。国際政治・ビジネス、温暖化防止といった地球規模のテーマに対して、国、地域、営業エリア、事業領域単位のマーケティングだけでは対応できない時代が目の前にやって来ている。

日本企業のように製品マーケティングの(やらせ)Blog活用に失敗して炎上したり、Wikipediaの改編をしている場合ではない。