2006/09/15

TV's Effectiveness is Waning

iMedia ConnectionのIn FocusにeMarketerのCEO、Geoff Ramseyが「Get Your CMO to Spend More Online!」と題して書いている。非常に重要なので2~3回に分けて紹介する。
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インターネットの隆盛やインタラクティブマーケティングがブランドの将来の鍵になることは、様々な報告、報道がなされている。しかし、オンラインに予算を投下することに抵抗しているCMO (Chief Marketing Officer) がいる。

これを変えさせるのは今だ。
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ということでまず、TVの効果が衰退してきていることを実証している。

◆過去10年、TV広告費は40%上昇したが、視聴者数は50%下落
◆TVのCPMは2004/2005で7.3%、2005/2006で2.6%も上昇
◆スーパーボールの広告費は2003年から2006年で14%アップしたが、オーディエンスは縮小

AMEXのCMO、John Hayesは、「世界中のどこであろうと、見返りが少なくなっている日用品に自信を持って高い金を払うやつがいるか?」と語った。右図のように「昨夜、TVで見たブランド名を言えるのは65年の34%から2000年の9%」まで大きく落ち込んでいる。

ForresterとANA (Association of National Advertisers) の調査によれば、2010年までにTV広告の効果は1990年の三分の一になると予想している。

また、TiVoやDVR も忘れてはならない。ANAの調査によれば;
◆70%の(ANA)広告主はDVRおよび VODが30秒スポットの効果を減らす、あるいは減殺する
◆DVRが3,000万世帯に普及すると、60%の広告主はTV広告費を削減、四分の一の広告主は広告費を25%削減する
◆80%は削減した広告費をWebへ振り向ける
と回答している。

eMarketerは、2008年にDVRの普及が3,000万世帯に達すると予想している。

P&GのCMO、Jim Stengelは、「1965年なら3本の60秒TVスポットで米国の18-49歳の80%にリーチできた。2002年には同じ結果を得るには117回、プライムタイムにCMをやる必要があった」と語った。

Source:iMedia Connection

TVの広告効果が衰えてきているのは米国だけではない。全世界の先進国で同じ状況を抱えている。TVをつけながら、インターネットなど様々なメディアを同時に、マルチタスクに消費するユーザがいる。

EIAAのMediascope Europe Studyによれば、主としてTVを観ている時、新聞を読むのが28%、雑誌が24%、インターネットを利用するのが11%もいる。合計で69%が他のメディアも利用している。そして、主としてインターネットを利用している時、他メディアの利用は56%だ。この時、TVやラジオはBGM的に消費されているのだろう。

この傾向は、16-24歳の若年層で一層顕著だ。TVが主でも、インターネットが主でも、それぞれ他メディアを87%、83%も消費している。これほどメディア消費のメッシュが進むとき、TVの広告効果が以前の威力を発揮することはできないし、自らコンテンツを創造してオンラインのユーザ間でコンテンツのメッシュを行うインターネットユーザには副次的な効果しかない。

Source:EIAA (Mediascope Europe Results 2005 : pdf)

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