2006/09/08

Visit Britain、Visit Korea、Visit Japan

Hitwiseの9月7日のBlogに「Hong Kong Outbound Travel Destination」があり、香港のインターネットユーザがアクセスした旅行関連のトップ10サイトがある。トップ10の中に日本サイトが3つランクインしている。日本観光振興協会、ディズニーランド、日本漫遊だ。しかし、目を惹くのがchinese.tour2korea.comと、www.visitkorea.or.krだ。
前者はアクセス1位を占め、完全に中国語観光客向けのサイト。後者はハングル語しか見えないため国内向けサイトかとも見えるが香港のユーザがアクセスするサイトの5位となっている。

Source:Hitwise /Hong Kong Outbound Travel Destinations

日本は3年前から2010年までに年間1,000万人の訪日外国人を誘致しようという「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を継続しているが、キャンペーンサイトはランクインしていない。そこでAlexaholicを使い、官製キャンペーンサイトとして有名なVisit Britainと比較してみた。
tour2korea.comがリーチでダントツのトップ、Visit Britainが2位、Visit Koreaが3位、観光振興協会が4位、Visit Japanは大きく引き離された5位となっている。

2005年に世界18カ国を対象に旅行の目的地をどのようにして決めたかを調査したGMI Poll「International, Travel Sites, Online Travel booking」というデータがある。決定要因となった6項目中、圧倒的にWebで探したという比率が高い。インド、ロシア、ブラジル、メキシコを除く14カ国のインターネットユーザは何をおいてもインターネットで目的地を決定している。次に多い項目はやはり知人などの推薦だ。3番目に多い旅行代理店で決めるのは、中国、伊、日本、豪、印の5カ国が上位を占めている。しかし、50%の中国にしてもWeb検索が65%にも達している。

Source:GMI (Global Market Insite)

旅行業界は、有名観光地、ホテル、航空会社がオンライン広告を増やし、直接、インターネットユーザの予約を取り付け、旅行代理店などを中抜きする傾向が強まっている。GMI Pollのデータが裏打ちしているようにインターネットを多種多様な情報ソースとして利用するユーザへ、直接訴求を強化している。また、情報ソース側からのデータ提供という側面に加え、Email、Chat、Blog、LinkなどのViral Marketingによる口コミ側面からも、インターネットは戦略的マーケティングの根幹を成す。

ところがVisit Japanキャンペーンサイトのプロモーションを見ると、業界団体向けのセミナー、イベントが目白押しだ。残念ながらインターネットを核にした戦略が前面に押し出されていない。272本のサイトリンクでは、3,567本のVisit Britain、1,039のVisit Koreaに、ことインターネットでは大きく遅れをとっている。(サイトリンク数は9月8日、Alexaによる)

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