Fortune 500にランクされるMarriott、その74歳になる会長兼CEOがCorporate Blogを始めるとなれば、個人Blogのトライ&エラーではなく、Corporate Blogチームといった部署も結成し、事前に社内外の調整や考えられる影響や反応を検討しておくことが必要だ。例えば、Blogに対してどれくらいのアク セス、反響があるのかを検討し、ネガティブコメントに対する対応も用意しておく必要があっただろう。だからリンクを張ったBlogサイトを確認するため、この日本語Blogへもアクセスしたのだろう。
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また、Bill Marriott (EXACT検索) に関するBlogは21日までに2227件(2227件を227件へ訂正:3月16日)。それを過去30日間のグラフで見ると左のようになる。16日に書かれた彼のBlogに反応して、17日からBill Marriottに関するBlogポストが増え始め、17日から20日までに115本が書き込まれている。
言語別に見ると、185本が英語。それ以外は9本が蘭、17本が独、2本が仏、2本が伊、3本がポルトガル、6本が西、3本が日本語となっている。やはり英語Blogの書込みが多いが、欧州からも39本書込みがあり、英語であろうと世界のBloggerの目に留まれば非英語圏にも露出してゆくことが明らかだ。
逆に言えば、英語で世界へ露出することができるわけだ。英語の書込みであったとしても、例えばMicropersuasionのような著名Blogは世界中のBloggerが注目、チェックしている。今回の場合はBill MarriottがBlogを始めたというものだが、その記事に目を惹くものがあれば、ローカル化して書き込んでゆく。それを国内のユーザが閲覧し、別途自分のBlogへ書き込んだり、メールで知り合いへ送ることで露出は非英語圏にも波及してゆく。
Fortune 500にランクされる企業のトップが書くBlogが世界のインターネットユーザに露出、波及し、彼のファンが生まれ、企業そのものの認知や好感度が上がってゆく。オープンなコミュニケーションチャネルを消費者、ユーザとの間に構築することで企業の広報が大きな効果をあげてゆく。74歳のトップセールスだ。
なお、ネガティブコメントに関して心配することはない。Coca-Cola Wishcast Campaignで示したように、Keller Fay Groupのデータによると、消費者の62%はブランドに対して肯定的なコメントを発しているし、中立的なコメントを含めれば74%になる。全否定的なコメントは10%でしかない。
この傾向がそのままBlogに反映されるとは思わないが、少なくともBill Marriottに関して書き込まれたBlogの論調は好意的に見える。ただし、否定的な書込みがあるのは事実だ。
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世界中のどこにも本質を見ずに、揚げ足取りをする「いやな奴」はいる。しかし、インターネットユーザに対して正直に、正しい情報を発信している限り、全否定者のBlogやコメントは大多数のユーザに無視されるだろう。「いやな奴」を恐れていると、それに数倍する人々に伝えられる情報をゴミに捨てることになる。オンラインでのマーケティングでどちらを取るべきかは明白だ。
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