Park Associatesはまず資料のベースとなる数値、データポイントをはじき出している。
- 499.99㌦、2年間の利用契約でiPhoneを必ず購入するという米消費者はわずか3%
- 大半の消費者はネットワークおよび音質を通信会社選択基準としており、端末デザインを上げるのは少数派(クリックで拡大)
- (iPhoneが使える唯一の通信会社)AT&Tは現行、6,200万ユーザを抱え、2004年末から40%増
- Appleは2003年のiTunesから20億曲を販売、iPod出荷は2004年の440万台から2006年には3,940万台へ
- 40%の米世帯はiPodのようなポータブルデジタル音楽プレイヤーを持つ
- 17%の米インターネット世帯は新しいモバイル端末でデジタル音楽ファイルを演奏したい
- 平均的な消費者は通常電話に99㌦、2年間の利用契約+199㌦までならスマートフォンを購入する
- 22%の米インターネット世帯はiPhoneが装備するような統合機能端末に関心がある。ポータブル音楽プレイヤー所有者の41%は単機能製品を好み、多機能製品に関心があるのは26%
- 消費者が単機能製品を選ぶ理由はコストとパフォーマンス。49%は多機能製品を高いと感じ、およそ三分の一は、バッテリ寿命などパフォーマンスに問題があると考える
- 通信会社を選ぶ際、そのキャリアでしか使えない端末を基準にするのは10%だけ。逆にネットワーク範囲(72%)や音質(68%)をより重要な選択肢とする消費者が多い
- ネットワークとスピード
ダイアルアップスピードと同様のEdgeネットワークを利用するiPhoneにも拘らず、Appleは帯域を必要とするクールなインターネット機能を装備した端末としている。また、AT&Tは全米対象のモバイルブロードバンドネットワークを提供しているわけでもない。アーリーアダプターの期待に反し、ポルシェの乗り心地ではなく穴ぼこだらけの悪路を経験することになる。 - ビジネス
ビジネスユーザにとり500㌦近くを支出するデバイスにiPhoneのようなマルチメディアや娯楽性を求めているわけではない。emailやWebアクセスなど基本機能が備わっているだけでよい。ビジネスデバイスとして確立しているBlackberryの機能性を充足することはないし、iPhoneの機能に引かれる若年層に500㌦は敷居が高い。 - Appleのリスク
もしiPhoneがAppleTVの二の舞になると、Appleにとって厳しい財務状況を迎えることになる。そこそこの成功では市場に与える影響は少ない。消費者がiPodを買わずにiPhoneを買うとすると、Appleは単にAT&Tへユーザを送り込むだけということになる。同様に250㌦のiPodを買わないユーザが500㌦のiPhoneを買うとは思われない。 - オタクへのアピール
潤沢な予算を持つビジネスユーザにiPhoneが受けない場合、テクノオタクへアピールする機能性を全面に打ち出す必要がある。AT&Tが販売助成金などで価格を下げればこの方針は回るかもしれない。が、500㌦という上代は高すぎる。
参考:Samsung Leaves Motorola Behind on Mobile Phone (Online Ad)
どうしても現行のiPhoneは黒電話つきiPodのような気がする。いかがだろうか?
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