2008/08/05

B2B Lead Nurturing

先月、EloquaとMarketingSherpa共同の「Lead Nurturing in 2008」というWebinarがあった。
その中で、1995年と2008年におけるB2Bカスタマーの購買プロセスを比較したものがある。

当然、1995年なら購買漏斗の入り口では購買バイヤーはベンダーの営業マンと対面で、自社が抱える問題について検討している。これが教育フェーズにあたる。次に営業マンが持ってきた提案を社内でレビューし、再提案などを受ける評価フェーズがあり、最後に社内稟議、最終決定、発注決定、そして導入まで営業マンと交渉するフェーズがあった。
それが2008年になると各フェーズの内容が変化している。教育(情報収集)フェーズで営業マンは出てこない。Googleなどの検索エンジンが大活躍して企業が抱える問題のソリューションを探ることになる。次の評価フェーズでも営業マンの影も形も見えない。このフェーズでもバイヤーは独自に、業界サイト、ベンダー企業サイト、Blog、ビジネスSNSなどから情報を仕入れ、対面ではなくemailなどで提案を受け入れている。そして、ようやく最終フェーズで営業マンは購買企業に出向いて最終交渉を行うことになる。
とすると、今日のB2Bマーケティングでは、教育、評価、クロージングというフェーズを、「引き合い醸成」と「引き合い得点化」という側面から見ることができる。
自社が抱える現状の問題点、欠点、改善ソリューションなどを検索する購買バイヤーにコンテンツを提供することで、「引き合いを醸成」し、その引き合いを最終的な購買につなげるために「引き合いを得点化」しなければならない、というわけだ。
例えば、企業規模、タイトル、場所などに加え、Webアクセス履歴、Emailへの反応などを得点化して、購買可能性を評価するわけだ。
しかし、その引き合い醸成ステップの現実はどうかというと、大半がフォローされていない。果実として収穫されないままビジネスチャンスを逸しているのが現状だ。
特にフォローされた20%の中で、30%しか可能性があると判定されず残りの70%は放置される。しかし、その70%は24ヶ月以内に引き合いを出した企業、あるいはその競合企業から製品・サービスを購入しているそうだ。ということは、フォローされた20%のうち、半分強の収穫に失敗しているということになる。
また、フォローされなかった80%の何%の収穫に失敗していることになるのだろう?
Source:Eloqua.com
Source:MarketingSherpa

B2Bマーケティング戦略のトップに来る引合生成だが、B2Bバイヤーの情報収集パターン変化に合わせ、引き合いの醸成や収穫を強化するCRMを導入する例は多い。

しかし、その前にオンラインコンテンツの充実や、コンテンツ流通チャネルの整備、オンライン社会での露出評価を検討する必要があるだろう。それなしに引き合いはないのだ。

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