メディアとして200億㌦規模に達するまでに必要した期間を新聞(127年)、ラジオ(75年)、TV(37年)、CATV(25年)、そしてオンライン(13年)で比較したグラフがあったり、下図のように各メディアごとに広告費の増減予想をしている。
その中で、マーケターが考える2010年に重要となる要因として次のものが挙げられている。上位3つを見ると;
- 82% 消費者洞察
- 80% 行動ターゲティング
- 71% ブランド戦略
- 52% 媒体社
- 52% 媒体プランナー
- 52% コミュニケーションプランナー
- 27% 広告代理店
そこで、広告代理店に対するメディアの見方を見ると;
- 91% すでにわが社(メディア)はクライアントに代理店のようなサービスを提供している
- 65% 広告代理店との関係を再検討している
- 63% メディアが代理店的なサービスを開発すると代理店と摩擦が起きる
そこでメディア側が提供できるサービス、上位3つを見ると;
- 88% キャンペーン開発やアイディア作成
- 88% 適正オーディエンスへターゲッしたクリエイティブト
- 79% クリエイティブ
次の2つはメディア側能力が代理店を上回っているが、
- 76% 行動ターゲティング
- 33% 消費者洞察調査
- クリエイティブプロダクション
- クリエイティブ開発
- コミュニケーションプラニング
- メディアプラニング
Source:IAB / Phase II Presentation (from the IAB Annual Metting : pdf)
クリエイティブに関してはまだまだ代理店に強みがあるようだ。しかし、企業(マーケター)側からすると、著名なブランドデザイナーがお好きな一部のクライ アントを除けば、高額な代理店のクリエイティブに頼むよりは、子飼いや、中小のプロダクションに外注する傾向があることも事実だ。
企業側のマーケターとしては消費者洞察と行動ターゲティングを重視し、ブランド戦略アイディアを提供してくれるコンサルティング機能付のパートナーがいればいいわけだ。それがメディアであろうと、従来からの代理店であろうが構わない。特に消費者洞察から競争力、インパクトのあるクリエイティブを提供してくれるパートナーが重要になる。その点、メディア側に若干の強みがあり、また、行動ターゲティングを絡ませることになればその差は一挙に開いてゆく。
今までのところ印刷やTV媒体の地盤沈下が大きく言われているが、それだけ血を流しているだけにメディア側もWeb 2.0時代に対応する努力を続けている。まだまだ流血は止まらないだろうが、流血が止まる時、代理店の出血が始まるのかもしれない。
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