そこに満ち溢れていたのは、「使い古されたトップダウン方式のマーケティングではなく、ボトムアップ、グラスルーツ方式のマーケティングへ変えていかなければならない」という声だ。
- P&GのCEO、A. G. Lafley:
「パワーは消費者が握っている」
「マーケターおよび小売業者は、消費者にしがみついて後れないようについて行っている」
P&Gは長い間、消費者がどのように商品を理解、使用すべきかを教えてきたが、
「DVRや衛星ラジオなどの技術を使った広告を、いつ見たり、いつ消すかを消費者が選択している今日、小売側は消費者とともに学んでいる段階だ」
「消費者があらゆる意味で我々のブランドを所有し、ブランド創造にも参加している」
「我々は、消費者や好きな製品の回りに築かれるオンラインコミュニティによってコマーシャルが創造されるこのトレンドを認めるべく学習すべきだし、それを歓迎すべきだ」 - Wal-MartのSVP、S. F. Quinn:
「今日、消費者が手綱を握っている」
「消費者にうまく手綱を握らせることができる者が全ての金を稼ぐ」 - BMW傘下、MiniのManaging Director、J. L. McDowell:
「我々は、ブランドの完全なコントロールを手にしたことは無い」 - YouTube、MySpace、ビデオゲームやiPodといったニューメディアを使ったブランドキャンペーンで、長い間、いたずらで遊び好きな人物像を作り上げてきたBurger KingのPresident of Global MarketingのRuss Klein:
「消費者が企業のブランド管理主義者からコントロールをもぎ取るのなら、そうさせろ。なぜなら、消費者にブランドを渡すことこそがブランドをコントロールすることだ。もしそうすれば、消費者はもっとよい形にして戻してくれる」
- MasterCardのEVPでCMOである、L. Flanagan:
「我々は、そこで起きることを管理できない。ブランドは、それ自身でその命を育む」
「消費者にブランドや製品の一部のコントロールを任せるのなら、良い所も悪い所も受け入れる必要がある」
(注:NYTの記事は1週間前後でアーカイブ行きとなり、有料購読契約が必要となるケースもある)
どこのCEO、SVP、EVP、CMOの話も、ブランドのコントロールがブランド自身の手を離れ始めていることを強調している。ここで語られているのは、もはやコントロールを取り戻そうという話ではなく、どうしたらこのトレンド、フローを理解し、消費者と一緒にブランドビルディングに参画していけるかだ。そして、そのテリトリは既存メディアではなく、オンラインメディアであることも明らかだ。
- YahooのCMO、Cammie Dunaway:
「私はこれを参加型マーケティングと呼んでいる。消費者に参加してもらい、ブランドとの接点を形作る手助けをしてもらう」
「コンテンツはブランド側がプッシュしていくものではなくなった。コンテンツはブランドと関係を持ってもらうための招待だ」
さて、消費者に手綱を渡すときがきたということで、次回からiMedia Connectionの「Why You Should Put Consumers in Control」を紹介する。
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