昨年のアジェンダを見ると、SVPのWoo-Sik Chuの開会の辞から始まり、半導体、通信、LCD、デジタルメディアなど、9:30から16:30まで丸一日を費やしたフォーラムを開催している。
その中で「LCD:Samsung LCD's Technology and Business Development Plan (pdf)」がある。この中身を見てみると;
- I. Growth
- USのデジタルTV化、世界の動向
- 世界のTV販売台数、金額予想
- LCD、PlasmaTVごとの予想
- II. Competition (between Technologies)
- LCDTV規格の現状
- 周波数向上、コントラスト比向上
- LCDTVサイズごとの販売台数予想
- PlasmaTV規格の現状
- 1080P、コントラスト
- PlasmaTVサイズごとの販売台数予想
- 販売価格推移
- II. Competition (between Companies)
- LCDTV
- Sony、Sharp、Philipsの現状
- Samsungの仕様・機能
- USマーケットシェア比較
- PlasmaTV
- Panasonic、Pioneerの現状
- Samsungの仕様・機能
- USマーケットシェア比較
- 効率的サプライチェーン、充実したチャネルパートナー
- III.Potential
- 豊富な商品群とそれをネットワークするディスプレイ、そして戦略パートナーを紹介
- Mobile TV現状とリーダーシップ
- 次世代OLEDTV紹介
- 家庭、部屋、車、個人ユースへ拡大するDisplay Industryの潜在力
- IV.Summary
Source:Samsung Tech Forum 2006
これはLCDだけではなく、半導体、通信機器なども同じように濃い内容のプレゼンデータが提供されている。半導体のプレゼンでは第四世代携帯電話、WiBro(Mobile WiMAX)、ユビキタスネットワーク、デバイスのコンバージョンなどのビジョンを語り、将来の提供サービス・モバイルライフ、そして今後の開発ロードマップまで説明している。
日本企業は事業部ごとの売上高、全体に占める比率程度の情報開示はあるが、Samsungのプレゼン資料と比べるべくもない。日本の大手自動車メーカーがニューヨークやロンドンで機関投資家対象のミーティングを開き、そのコンテンツをPDFや動画で提供しているケースはある。しかし、エレクトロニクスメーカーのIRページにこのようなコンテンツは見かけない。見ていないだけかもしれないが...。
グローバルなステークホルダーに対する情報開示を行い、それを分かりやすく説明するスタンスはSamsungに軍配が上がる。オンラインでの露出という点から見ると、これも立派な露出だ。オンライン広告からの露出ギャップに加え、広報やIRからの露出ギャップも積み重ねられていることになる。
Samsungは2004~2005年の2年間で155億impressionをオンライン広告で露出している。一部を除いた日本のグローバル企業の大半は1~2億impressionレベルだ。まさに桁違いの露出だ。このオンライン広告ギャップに加え、総合的なオンライン露出ギャップは2桁以上に達するだろう。ますます、オンラインでのブランド露出と、それによるブランド価値に差がついてくる。
参考:Online Exposure Gap Widening
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