バレンタインデーの週に、嵐、豪雪による航空機の運行を休止、停止したことにより、乗客に多大な迷惑をかけたことを受けて、JetBlueは東海岸のほとんど全ての新聞に謝罪広告を掲載し、YouTubeには謝罪ビデオをアップ、そしてCEOがTV番組に出演して謝罪するといった大掛かりなクロスメディアキャンペーンを展開した。
YouTubeのビデオでは、創立者のDavid Neelemanが状況を説明し、再発防止を確約、今後30日間に実施する改善策などを語り、より良いサービスを提供する航空会社として信頼を回復したいと語っている。
また、個別乗客への謝罪Email送信、返金、来年まで有効の往復チケット提供などもなされたため、YouTubeにアップされているビデオにはポジティブなコメントもあるとSearchViewは書いている。
Source:Searchviews /JetBlue Launches Cross-Media Apology Campaign
JetBlueといえば2005年9月に前輪故障が判明し、LAXに緊急着陸したニュースをご記憶の方もおられるだろう。後輪が着地したJetBlue機がゆっくりと機首を下げ、横を向いた前輪が着地するとともに白煙と炎を上げながらも、無事に停止するまでをリアルタイムでTVが放送していた。
その時のTVニュースがYouTubeにもアップされており、今までJetBlueとして一番視聴されたビデオ(10万回以上)だった。しかし、2月19日にアップされた「Our Promist to You」は、SearchViewsがチェックした時点では4万回(2月21日時点)、2週間ちょっと経った3月6日時点で26万回以上視聴されている。
真摯な謝罪と影響を被った乗客に対する返金などの措置、素早い対応に対してSearchViewsは好意的に解釈している。が、Jetblueにすればそれしかないといった瀬戸際だったと考えられる。運行停止による他航空会社への振り替えなどに対応できず、6日経ったあとでも便数の25%をキャンセルせざるを得なかったダメージは大きく、2月21日にJetblueはQ1の予想利益率を-2%~-4%へと修正している。これ以上、旅行客の信頼を失えば、会社が成り立たないとの判断があったのだろう。
参考:Forbes / JetBlue Predicts Q1 Loss
乗客の信頼を得るには、真摯に、誠実に、オープンに対話しなければならない。昨日、「Mindset Shift Required」でも書いたが、消費者に対して、誠実で、平等な対話を、オープンに行うコミュニケーションやマーケティング戦略が求められている。このオープンなコミュニケーションチャネルを持たない企業は、B評価どころかDマイナスにもなりかねない。また、Web 2.0が「人々をリンクし、結びつけ、共有、コラボレーション」する時代に生き残ることは難しい。
参考:Mindset Shift Required
参考:The Internet and Web 2.0
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