リンクしているBlogの有名所としては、被リンク数4,151を誇るEdelmanのRubelのBlogを始め、3,927リンクのScobleizer、BloombergのマーケティングBlogなどからもリンクがある。Marriott自体のブランド力に加え、これら有名Bloggerがリンクを張ったことによる露出が大きく貢献しているのだろう。
また、Bill Marriott(Exact検索)に関する書込みも1月22日に227件だったのが、414件に増えている。185件だった英語が353件へ、17件だった独語が38件へ、6件だった西語が12件へ増えている。
Eduation、Personal、Technology、Environmentとカテゴリもでき、コンテンツが充実するにつれて順調にオーディエンスを増やしていることが見て取れる。
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このBlogエントリに114件という今まででもっとも多いコメントが寄せられている。そして114件中、6件のコメントに対してレスポンスを返している。「客室の禁煙は賛成だが、バーなど特定エリアで喫煙できないか」などという4件の質問に対して、「空調設備などの関係で特定エリアのみを喫煙許可できない」こと、「環境に優しいリサイクルの提案」に対して、「全世界2800の系列ホテルで2008年初めから新しいプログラムを開始する予定です」というレスポンスを返している。
また、「国旗が掲げられていない」という場違いのコメントにも、「小さな宿泊施設では場所がないケースもあります」と丁寧にレスポンスを返している。
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ここでも「温室効果ガスの6%削減では足りない」などといった4件のコメントに対して、「6%は過去5年間に達成した11%削減に追加するものです」と補足し、そして「今後も新しい環境対策ができ次第、アナウンスします」とレスポンスを返している。
Source:Marriott on the move / Not Blowing Any Smoke
Source:Marriott on the move / A Leader In Our Industry
参考:Marriott's CEO Blog Launched
参考:Corporate/CEO Blogging
(Blogリンク数、Blog書込み数はTechnorati.comによる)
Fortune 500に属する大企業のCEOが、平易に、自然に、カスタマーファーストで、対話を始めたとき、諸手を上げて賞賛したユーザ達がいた。約2ヶ月が経ち、露出が広がるとともに、ちょっとしたツッコミを入れる輩も出てきたようだが、彼の姿勢は変わらない。
誠実に、真摯に、オープンなコミュニケーションチャネルから「Management by walking around」という父親譲りの経営哲学を実践し、必要なコメントにはレスポンスを返して顧客、ゲストと対話している。(レスポンスはすべて彼が口述をしたものを秘書なりが入力している)
彼のファンが増え、Marriottのファンが増え、ブランドが開花してゆく。
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ただし、今後の伸び率はWebサイトの最適化が3.8%増、リンク提携戦略の3.8%増に続いて、2.3%増が予想されるニューメディアが3番目に来ている。
また、ホテル側が信じるROIの高さを見ると、ニューメディアはバナー広告の16.2%よりも高い16.8%をあげている。ニューメディアによる露出のバイラル化を推し進めれば検索時の想起も当然上がってくる。また、ニューメディアでの露出が既成メディアへのリンク、引用、露出へつながってくる。このシナジーが効果的に発揮されれば、されるほどニューメディアのROIが高くなるのは理解できる。
Marriottは、期待される高いROIと、全体的トレンドをいち早く取り入れ、顧客、ユーザとオープンな対話チャネルを開設したのだろう。オフ・オンラインでの露出を考えれば、CEO Blogということで専従職員を貼り付け、リンクするBlogをチェックしたり、Blog開始と運営に関わる初期コストは、この約2ヶ月で回収しているのではないだろうか。
Source:eMarketer / Hotel Sites Go Back to Basics
Source:Hospitality eBusiness Strategies / A Benchmark Survey on Hotel Internet Marketing Budget Planning and Best Practices in Hospitality
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