Yahoo!はAjaxをMapやEmail、その他のサービスに導入しており、PV減少につながった可能性があるとされる。以前、Ajaxを使うことによってページビューが減ることが理解できないと書いたが、それは誤りだった。
Source:MSNBC /MySpace beats Yahoo in page views
以前、DoubleClick Touchpoint IVでMicropersuasionの記事に関して、
- ここがどうも理解できない。NYTのMyTimesにしても、GoogleのPersonalized Homeにしても見出しを呼び込んできてはいるがコンテンツへのアクセスはオリジナルサイトへアクセスすることになっている。
- Google Readerにしたところで、Expanded Viewにしても第一文節の40文字くらいまでしか表示していない。オリジナルコンテンツを読むにはクリックし、別ウィンドウを開くことになり、ページ ビューを生成することになる。また、「GoogleやMSは、インタラクティブでページをめくる必要を減らすプラットフォームをプッシュしている」とは思 えない。
参考:DoubleClick Touchpoint IV
My Yahoo!にしたところでニュースアイテムにカーソルを合わせれば第一文節のコンテンツが表示されるが、基本的にニュースをクリックすればオリジナルコンテンツの別ウィンドウが開くことに変わりはない。しかし、どうやらAjaxを使ったことにより、Webページの特定部分だけを閲覧することでよしとするユーザが多く、ページ全体を読み込まないため、PV生成に影響があるようだ。
ここで問題になるのはPVの定義と、comScoreなどがどのような指標でデータを収集しているかだ。comScoreなど第三者の調査・マーケティング会社は、基本的にWebページ全体を読み込み、あるいは全体を更新することをPVとしているため、AjaxによるWebページの特定部分だけの読み込みをカウントできない。
また、IABのInteractive Advertising Basics/Preliminary glossary of Interactive Termsによれば;
- Page Viewとは、ページが実際、ユーザに見られたこと。注:今日、これは計測できるものではない。今日、もっともそれを表わすものとしてはPage Dispalysがある。
- Page Displaysとは、ページがユーザのコンピュータスクリーンに成功裏に表示されること
Source:IAB / Preliminary glossary of Interactive Terms
PVもPDのどちらにしても最初からWebサイト側、広告サーバ側、あるいは第三者が計測できるものではないことが分かる。
AjaxによるWebページ全体読み込みが減ることで、PVを広告効果指標として使うことに疑問が提示されているのは納得できる。PVがサイト規模の指標であり、過去何年にもわたり使われてきたものだが、Ajaxなどの新しい技術により時代遅れになりつつあるのも納得できる。それとは別に、comScoreなど第三者側もそれに沿った比較指標を出さなければ、Ajax利用サイトとそうではないサイトとの比較ができない。彼ら自体の存在にも関わってくる話だ。
なお、MSNBCも書いているようにYahoo!は11月に1.3億のユニークユーザを集め、Googleを上回っている。PVが減ったところで、現実のユーザ数が減ったわけではない。また、実際のところ、PVよりはUnique Users、Page Impression、CTR、PPCなどの指標による広告効果測定が多く用いられており、PVが指標として使われなくなるだけで、広告を出すクライアントが減るわけではない。
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