Spamメールが世界中を飛び交っている。Washington Postによると昨年11月のSpamメールは平均すると1秒間に17.5通、最大69.9通だ。これら数字はSpamメール数であって、宛先数ではない。ということはこの数百、数千倍の人間がSpamメールを受信しているということだ。それこそ1日に数十、数百億の宛先へSpamメールが送信されているのではないだろうか?
Source:Washington Post / Spam Volume Drop by Two-Thirds After Firm Goes Offline
しかし、Emailはマーケターと消費者をつなぎ、製品及びサービスに関する豊富な情報を提供するバイラルなリンクだとも言える。また、Emailはその低コスト、頻度、実行の容易性、スピードなどから多くのマーケターが採用している戦術でもある。
そこで、Epsilonが、「Beyond the Click : The Indirect Value of Email Epsilon's Email Branding Study」という調査データを公開している。これはCPG、ファイナンシャルサービス、化粧品、小売、旅行カテゴリにおける許諾メール受信者を対象として2005年の同様調査と比較したものだ。
上にあげたようにSpamメールの影響だろうか、「製品やサービスを購入した企業からのEmailを受信すると企業に対する印象が良くなる」と答えたのは2005年の58%から57%へ若干落ちている。しかし、見るべきは、製品・サービス購買者にEmailを送ることで肯定的なイメージを醸成することができることだ。
1日に何十通も受け取るSpamメールがあるため、一般消費者は受信箱のメールを一瞥しただけで不要だと思ったメールはゴミ箱へ放り込む。しかし、そこでブランド認知、想起がなされれば、メールを開封してくれるし、オンラインショッピングの際にメールを受け取ったことを思い出してくれるわけだ。
そして、消費者の信頼を勝ち得た企業からのEmailはゴミ箱直行ということにはならない。
また、「自分が登録した企業からEmailを受け取るのがいい。毎回Emailを読まないにしても、読みたいときにEmailが来ていることがいい」という回答が2005年の69%から84%にまで急増している。許諾Emailのパワーが明白だ。消費者・ユーザは企業からの情報を待ち受けているのだ。信頼を勝ち取り、メールでの情報提供が消費者とのチャネルを確立している。
面白いのは男女差だ。企業からのEmailを何度も見返すのは女性が72%だし、後のために保存しておくのも女性が60%だ。
Source:Epsilon / Email Branding Study (pdf)
自分が購買した製品やサービスを提供する企業に登録し、Emailを受信しようとするユーザに対して何の情報、コンテンツも送れない企業・ブランドもいれば、許諾Email登録さえ行っていない企業・ブランドもいる。そして許諾Emailを受信するユーザの男女差を解析したマーケティングを行っている企業・ブランドはいない。
広告だけで情報、コンテンツを送ることにはならないのだが?
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