Ad WeekがLinkedInのサービス、Pollを使って「不況時に最も効果的な広告は?」という調査をした。4月7日から現在までに1,475人のLinkedInユーザ、広告およびマーケティングの担当者が回答を寄せている。
それによると「A focus on values」が52%でトップ、それから大きく引き離されて15%の「Empathetic Realism」が二位だ。「A focus on price」は8%しかない。企業・ブランド・製品・サービスが消費者・顧客に提供する「価値」に焦点を当てることが大多数の支持を得ている。
この調査は、職位、企業規模、職種、性別、年齢などで切り分けることができる。切り分け後に最も結果がばらついたのは企業規模別の回答だ。ナショナルブランドが「A focus on price」に12%、それ以外が7~9%。ナショナルブランドや大企業が「A focus on values」に平均以上の重きを置くのに比べ、中堅・中小企業は平均以下だ。その逆に中堅・中小企業は、「Empathetic Realism」を平均以上に評価するが、ナショナルブランドや大企業は平均以下だ。
Source:AdWeek / In a Downturn, Ads Should Focus on 'Value'
Source:LinkedIn / Poll
ナショナルブランドや大企業が実行可能な広範な広告戦略と比べ、中堅・中小企業が採用できる戦略は予算、人員面からも限られている。
マス媒体で駆使しやすい「価格」訴求と、時間はかかるだろうがソーシャルメディアスペースを活用することになる「共感型のリアリズム」訴求の結果は、不況回復時に投下予算の額とは無関係に拮抗しているのではないだろうか。
Ad Weekは、「価値」にフォーカスすべきだと結論しているが、その「価値」を伝えるべきチャネルはマス媒体だとは限らない。ユーザが時間とコンテンツを消費し、再露出や拡散するスペースでの「共感型のリアリズム」訴求こそが、今回の不況を乗り切る近道だ。
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