Asia/Pacific5社、EMEA16社、L.America8社、N.America11社の合計40社から回答が得られた調査結果を見ると;
- 世界同時不況がクライアントのマーケティング予算に大きなインパクトを与えているか?
L.Americaの1社の除くすべてが「Yes」 - 予算削減幅は?
Asia/Pacific 5-10%減から30-50%減まで
EMEA 0%から50%減まで
L.America 数%から30%減まで
N.America 5%減から50%減まで - クライアントの動向は?
A マーケティング戦術を変更する必要性がないと考えている 8社
B 予算削減などにより新しい戦術やトライアルを検討している 21社
C 新しい戦術採用はリスクが高いと考えている 7社
ということで、「6.クライアントはソーシャルネットワークなどのニューメディアへ予算をシフトしているか?」という項目があり、EMEAでは7社がそう判断している。N.Americaも確実に予算がシフトすると見ているのは2社あるが、限定的な予算がシフトしてゆくと見ているのが6社に上っている。
そして、最後に「7.クライアントが戦術を変更しようとしているとすると、それが固定されると見ているか?」に対してAsia/Pacificは4社、それ以外の地域でもそれぞれ3社がそうなると判断している。
Source:ICOM / latest release 5/21/09
地域によって温度差はあるが、マーケティング予算が削減され、広告代理店にとって50%という途方もない削減が実行されるつある。そして、クライアントは効率のよい予算執行を今まで以上に求めており、少なくともある程度の予算をトライアル、あるいは恒久化する方向で新しい戦術に配分しているようだ。
その新しい戦術は、言うまでもなくソーシャルネットワーク、ソーシャルメディアということになる。
下の参考で書いたが、今回の不況が12か月続くと見る広告代理店は47%、18か月続くと見るのは35%だ。この不況が続く間、今までのマーケティング戦略を何の変更も、修正も行わない企業・ブランドはいない。この不況が続く間に、予算がニューメディア(ソーシャルメディア)へシフトし、様々なトライアルが実施され、予算以上の結果、効果をあげることになる。そして、不況を脱したとき、レガシーメディアに復活する予算は残っていないだろう。
参考:Ad Spend Forecast (Online Ad 2009/04/15)
なお、N.Americaで「限定的な予算が(新しい戦術へ)シフトしてゆくと見ているのが6社」だが、これは予算規模が大きく、必要なトライアル期間が長期間にわたるとか、多様なマーケティング戦術に導入する時間がかかるといった原因があるのではないだろうか。
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