2006/11/03

Compete.com for Search and Snapshot

以前から面白いデータ、使えるデータを提供してくれていたCompeteが、11月1日からサービスを一般に公開した。

実際のところは先週から静かに公開し、コミュニティからのフィードバックを受けていたようだ。詳細(右をクリック)は3分弱のフラッシュに譲るが、アクセス測定ツールとしてのポイントを紹介する。

初めての無償のWeb測定ツールだということで、
  • comScoreよりも大きく
  • Hitwiseより正確で
  • Alexaよりも広範で
  • タダです
と、競合との比較を入れて次にその詳細を明らかにしている。
  • Compte
    1. 毎月のアクティブサンプルが200万以上
    2. 中心が米国
    3. データソースはツールバーだけではなく、オプトインパネル、ISPやASP
  • Alexa
    1. 毎月のアクティブサンプルが100万
    2. 中心は米国と全世界
    3. データソースはツールバーだけ
  • Hitwise
    1. 毎月のアクティブソース不明
    2. 中心は米国
    3. データソースはISPのみ
なお、Alexaでは1997年にツールバーをリリースし、これまでに1,000万以上のダウンロード実績があると謳っている。すでに様々な調査、データにAlexaが使われている実績がある。
しかし、アクティブソース数は公表していない。

参考:Alexa

実は、インターネットアクセス計測ツールとしての追加や予定機能を説明する部分とは別に、Competeとは何かという説明を行っている。

まず現状として、インターネットは人々が対応できるスピード以上に拡大しており、何があるか分からないWebサイトに疑心をいだいてアクセスできない。そこでCompeteのスナップショットを使えばサイトにアクセスする前に、信頼できるかどうか、時系列のアクセスユーザ数、ランク、ページ/ビジット、平均滞留時間などを表示してくれる。

また検索エンジンは利口だが、もし200万人以上のユーザの経験を生かして検索結果からを最適のリンクを選ぶことができればもっと使いやすくなる。
だからCompeteはYahoo!と提携し、検索を実行し、200万人以上の経験知で強化した。最も人気の語句を特定し、コミュニティでの検索後の関係を解析、コミュニティのユーザに対して最も適している結果を生成する。
ここでも検索結果に対してどのサイトが安全で、どのサイトが最も人気があり、安売りクーポンあるのかどうか、ユーザが理解しやすいスナップショットを提供する。ユーザは、検索結果をクリックする前に、内容を知ることができる。加えて、ツールバー利用ユーザがアクセスするすべてのサイトに関する信頼度、プロファイルなどをリアルタイムで知らせてくれる。

2006年上期、世界で15.7万のフィッシングメッセージが出され、前年比81%だ。ツールバーを利用していればアクセス履歴から、既存のセキュリティをスキップしたり、迂回するフィッシングサイトを簡単に探知することができる。

2006年、米国民は950億㌦をオンラインで消費するが、1%以下しかクーポンコードを使っていない。Competeツールバーは、リアルタイムでクーポンコードの有無を表示してくれる。

「The Search」の著者、John Battelle曰く、「我々のクリックストリームは膨大なインターネットサイトや個人のマシーンに散らばっていて、集められることも、カテゴリ化されることもなく、口がきけない(知恵として役立てられていない)」。

「Not anymore」とFlashは結んでいる。

Source:Compete.com - The internet revealed!

ということで、「Competeは個人的な検索行為を、セキュリティやサイトのランク付けへ発展させ、膨大な検索結果から最適の解を求めるため、コミュニティの集合知を活かした検索エンジンです」ということになる。Googleのように検索回数、リンク数などのアルゴリズムだけでは取得できない、人間の認知、サイト判定などによる検索結果のクオリティとセキュリティが売りとなる。そしてクーポンコード表示によるB2C(あるいはB2Bも)サイトの取り込みがビジネスモデルとしての脇を固めている。

一人勝ちの勢力図がひょっとしたら少しは変わってくるかもしれない予感を感じさせる検索エンジンの登場だ。ただし、改善の余地は多そうだ。スナップショットはちらつくし、米国中心というだけあってダブルバイトは文字化けするし、スナップショットのサイト評価は米国以外は無視したほうが無難だ。

なお、AlexaTechnoratiGoogle Trendsに加え、Competeが使えるようになるとグローバルなブランディングの基礎資料をたやすく作れるようになる。

他にもNetcraftがある。Webサーバーやアプリの統計だけではなく、ここもツールバーユーザの統計データを公表している。WebサイトごとのアクセスランクやMost Visited SiteとしてTop100サイトを見ることができる。ただし、Alexaはツールバーのダウンロード数を1,000万以上と公表しているが、ここは以前問い合わせたが「公表しない」との回答だった。Netcraftのユーザはエンジニア系が多いと思われるのでバイアスのかかったデータとはなるだろうが、信憑性のあるデータだという裏づけが欲しい。

参考:Netcraft / Most Visited Web Sites

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