Ipsos MORIの調査は、Blogは製品の広告手段として考慮されるメディアになりつつあり、インターネットジャーナルが、TV広告やEmailマーケティングよりも信頼される情報ソースだということを明らかにしている。
まず、ヨーロッパの2,200人に対して、Blogを知っているかどうかを調べている。フランスが群を抜き、調査対象の90%がBlogを知っていると答えている。この中では英国が50%で最も認知が低い結果となっている。
- 90%(フランス) Blogを知っている
- 50%(イギリス) Blogを知っている
- 51%(スペイン) Blogを知っている
- 55%(ドイツ) Blogを知っている
- 58%(イタリア) Blogを知っている
- 約三分の一 製品購入者やWebユーザからのネガティブコメントを読んだ場合、購入を中止
- 52% ポジティブなコメントがBlogにあった場合、製品を購入
- Blog 24%
- TV 17%
- Emailマーケティング 14%
- 新聞 30%
Source:Reuters.co.uk
MarketingVoxも、いかにBlogがパワフルなものかを証明している今回の調査によって、「Wal-Marting Across America」というやらせBlogの正体がばれた最近の騒動によって捻じ曲げられたBlogの姿に、正しい見方がなされたとしている。
ただし、三分の一が購入を中止したり、52%が購入を決めたというBlogの影響力を挙げた上で、ベタほめや、あるいはちょっとしたツッコミに依存することは、へつらいであり、かつ危険なことだとしている。金をもらったサクラや、匿名モードで競合他社をこき下ろすことが、まだまだ脆弱なオンライン環境を混乱させてしまう危険性を指摘し、WOMMA (Word of Mouth Marketing Association) が用意している倫理評価ツール、正しい行動をサポートするための「20ステップのプログラム」を早期に導入することが、少なくとも、正しい方向への一歩になると締めくくっている。
Source:MarketingVox / Ethical WOM: Blogs Influence, Flogs Fool
参考:Wal-Mart Enlists Bloggers in P.R. Campaign
参考:WOMMA / The Ethnics 20 Questions
さて、Reutersが伝える情報ソースとしての信頼度だが、新聞が最も信頼されているメディアだと判断するのが正しいのだろうか?
新聞購読者数は減少の一途で、増加の兆しも見えない。また、フリーペーパーの宅配や、EUのICT政策の根幹を成すインターネットによって他メディアの影響力は今後、一層、低下すると見られる。加えて、ニューメディアを使わないLaggard層が新聞に固執しているとすると、この層の影響力は激減するはずだ。
また、Young challenge mainstream mediaで取り上げたように、
- 年代によってニュースソースの利用に大きな違いがあり、若年層は、TV、あるいは新聞よりもインターネットを重要な ニュースソースとしている
- インターネット/携帯などによるニュース入手を利用するというデモグラフィックグループは、男女を問わず過半数を超えており、18-54歳までの過半数を超え、中高等教育を受けた者の過半数を超している
- また、BBCは「メインストリームメディアが直面する課題は、欲しい時に、どんな形でも、彼らが望むようにニュースを要求する世代によって、どんどん主流から押しやられるリスクが増加することだ」と、記事を結んでいる
参考:Future of the Print Media in Europe
参考:Young challenge mainstream media
なお、Blogの認知度がフランスで90%だという結果があるが、TechnoratiとEdelmanが最近行った欧州のBlog調査を見ると、フランスのトップ10Blogに対するリンク数は主要4ヶ国中最低となっている。同じようにイギリスでの認知度が50%で最低とされているが、下のグラフのように英国トップBlogへのリンク数は欧州最大となっている。
単純にリンク数からBlogの認知度は計れない。しかし、各国のトップBlogへのリンク数はBlogger数を反映しているはずだし、各国語のBlog数もリンク数へ反映しているはずだ。主要4ヶ国中、トップ10のBlogに対するリンク数が最も少ないフランスで、Blogの認知度が90%という点はどうも腑に落ちない。
参考:Blogs in UK、Germany、France and Italy
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